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ケレン作業の重要性とその効果的な進行方法 – ヨコイ塗装のケーススタディ

外壁塗装において、下地処理は塗装の品質を左右するとも言われるほど重要なプロセスです。その下地処理は、高圧洗浄で外壁をきれいに掃除することから始まり、外壁のひび割れやなどの補修、コーキングの打ち替えなど、様々な工程が存在します。それらの下地処理の中には「ケレン」という作業があります。今回は、下地処理の中のケレンについてご紹介したいと思います。

1.ケレンとは

 ケレンは、高圧洗浄で落としきれなかった外壁材の汚れや古い塗膜を削り落とす作業となります。トタンなどの鉄製の外壁材や、鉄部分にはサビが付着することもありますので、これらを除去するのもケレンの目的となります。ケレンをしっかりと行わずに塗装を行ってしまうと、サビや古い塗膜の上に塗料を塗ることになってしまいますので、そのサビや古い塗膜が剥がれてしまうと、新しく塗った塗料も一緒に剥がれ落ちてしまうことになります。そのため、塗装の耐久性が大幅に低下してしまうのです。また、サビは塗料だけで抑え込むことはできませんので、塗装が剥がれなかったとしても、比較的短い期間で塗装の上にサビが浮かび上がってきてしまいます。

ケレンは、下地処理の中でも重要な作業の1つで、この作業の精度で外壁塗装の品質が大きく左右されてしまいます。しかし、塗装し終えた時点では、目に見えて大きく変化が分かる部分ではなく、塗装後、数年経って初めて品質の良し悪しに気付く部分となりますので、品質に無頓着な業者は、ケレン作業に時間をかけずに工期の短縮を図るところもあるようです。

ケレン作業

2.ケレンの目的

 ケレンには、大きく3つの目的があります。

①サビの除去

 鉄製の外壁材や鉄部分のサビを研磨して除去します。鉄部分のサビは、少しでも残してしまうとそこからどんどん浸食してしまいます。浸食したサビは、塗装を行っていたとしても、すぐに塗装の表面に到達してしまうため、塗装から短い期間で外観が大きく損なわれてしまうことになります。また、サビが浸食するということは、鉄製の外壁材や鉄部分の素材が傷むことにつながります。そのため、サビの除去は徹底的に行っておく必要があります。

②汚れの除去

 高圧洗浄でも落としきれないような、外壁材の奥まで浸透してしまった汚れやカビ、しっかり密着した古い塗膜などを削り落とします。これらの汚れが残っていた場合、高圧洗浄でも落ちないくらい密着しているのは現時点だけで、時間がたてば徐々に汚れが剥がれてきますので、その剥がれによって塗装が剥がれ落ちないよう、最初にしっかりと除去しておく必要があります。

 また、高圧洗浄で落としきれない細かい部分の汚れもケレン作業で除去することになります。特に屋根は高圧洗浄で落としきれない細かな部分が多くあります。ここで汚れを見落としたまま塗装プロセスまで進んでしまうと、いったん塗装を中断し、改めて下地処理からやり直す必要がありますので、しっかりと汚れを見つけて、ケレン作業を行う必要があります。

③新しい塗料の密着性を高めるため

 全く摩擦の無いツルツルの外壁材には、塗料がなかなか密着しません。そのため、そのような外壁材に塗装を行ったとしても、すぐに剥がれ落ちることになってしまいます。そこで、ケレン作業で外壁材に細かな傷をつけることで、外壁材に塗料が密着しやすいように研磨します。

 

3.ヨコイ塗装のこだわり

 ヨコイ塗装では、ケレン作業も外壁塗装の品質を左右する非常に重要な作業だと位置づけています。そのため、ケレン作業に使用する道具についても、しっかり厳選を行ったうえで「N-GRIT」というツールを導入しました。N-GRITは、ナイロンと研磨砥粒をブラシのフィラメントにした新しいツールで、これまでの研磨ツールと比較して、幅広い研削力に対応したツールとなっています。そのため、強い研削力が必要な場合や繊細な研削を行わなければならない場合など、外壁材や外壁材の状況によって使い分けることが可能となっています。つまり、これまでの研磨ツールだと、外壁材に対して研削力が強すぎて必要以上に削ってしまう場合や、研削力が弱すぎてケレン作業に時間がかかってしまった場合がありましたが、「N-GRIT」を導入することによって、それらの問題が解消されることになりました。

 また、鉄製の外壁材や鉄部分のケレンだけでなく、木材部分にも使用することができますので、素材によってケレン用のツールを使い分ける必要がなくなり、高い品質を維持したまま、作業時間を短縮することができるようになりました。この「N-GRIT」を使用することで、ヨコイ塗装のケレン作業は、従来よりも高い品質、短い作業時間でケレン作業を実施しています。

参考:塗装工事の養生テープの種類と使い分けに関して

 

シャッターの塗装、必要なの?業者による意見の違いと最適な選択方法

## シャッター塗装のガイド:「塗るか?塗らないか?」その真実と解決策

### 1.シャッター塗装、業者の意見は分かれる!その理由は?

シャッターの塗装を依頼するとき、業者によって「塗装すべき」という意見と「塗装しなくてもいい」という意見があります。その理由は何でしょうか?

1. **塗装しない業者の理由:** その主な理由は、「塗装を行ったとしても、すぐに剥がれてしまう」からです。シャッターは外壁と違い、開閉という動作があるため、塗料がはがれやすいと考えられています。

2. **塗装する業者の理由:** 「シャッターだけ塗装しないと、外観が損なわれる」という観点と、「シャッターに適切なさび止めを行わないと、耐久性が損なわれる」という観点からです。

### 2.シャッター塗装の問題点とその解決策

シャッターの塗装にはいくつかの問題点があります。

1. **問題点その1:塗装の厚み:** 塗装により、シャッターに厚みが生じ、開閉の際に問題が生じる可能性があります。この解決策として、スプレーによる塗装が有効です。塗料の厚みを極力薄く仕上げ、問題を回避することができます。

2. **問題点その2:材質と塗料の密着性:** シャッターの材質により、塗料の密着性が異なることがあります。例えば、アルミやステンレスは塗料の密着性が低く、塗装が剥がれやすいです。そのため、「パーフェクトシーラー」のような密着力の高い塗料を使用することをお勧めします。

### 3.シャッターを塗装する際の注意点

シャッターを塗装する際には、以下の点に注意しましょう。

1. **注意点その1:塗装後のシャッターの動き:** 塗装したシャッターが動かなくなるという事例があります。塗装後は、シャッターの間に塗料が残らないように気をつける必要があります。

2. **注意点その2:シャッターとシャッターボックス間の問題:** 塗料がシャッターとシャッターボックスの間にある家に付着してしまうと、シャッターの動きが悪くなる可能性があります。塗装後は、これらの部分を剥がして稼働するように調整します。

3. **注意点その3:塗装の乾燥:** 塗料が乾燥していない状態でシャッターを動かすと、塗料が他の部分に付着する可能性があります。したがって、塗装後はしっかりと乾燥するまでシャッターを動かさないようにしましょう。

### 4.結論:シャッターとシャッターボックスの塗装はすべきか?

シャッターを塗装すべきかどうかは、その状況によります。シャッターの材質がサビやすいトタンの場合、定期的な塗装が効果的です。しかし、サビにくいアルミやステンレスを使用している場合は、塗装しない選択肢もあります。さらに、シャッターは新しいものに交換することも可能です。

シャッターボックスについては、適切な下地処理と下塗りを実施することで塗装が可能です。その費用はシャッター部分を交換するよりも低くなりますので、シャッターボックスについては塗装を推奨します。

以上のことから、シャッターの塗装については、現状を確認し、最適な方法を選択することが重要です。「塗るか、塗らないか」その決定は業者の意見だけでなく、あなた自身の状況も大切に考えて選択しましょう。