高圧洗浄

下地処理や下塗りにかかる期間について

外壁塗装工事で何が一番重要か?

 一般的に外壁塗装にかかる期間は、30坪程度の家の場合で1~2週間かかります。(ヨコイ塗装では、おおよそ3週間かかってしまいますが・・・)その工程としては、 ①足場組み、 ②下地処理、 ③屋根の塗装、 ④外壁の塗装&雨どい、雨戸等の付帯部の塗装 ⑤足場崩し ⑥掃除 という6つの工程で行います。

この中で、外壁塗装工事にとって最も重要な部分は②の下地処理となります。下地処理を簡単に説明すると、汚れをきっちり落として、塗装する前にきれいな状態にするという工程になります。

下地処理で何が変わるのか

 外壁塗装工事において、下地処理が重要な理由は、第1に仕上がりの美観を良くするため、第2に塗装の耐用年数を上げるためという2つの目的があります。下地処理をきっちりやってないために、せっかく塗った外壁が部分的に1年~3年で剥がれたりめくれのトラブルになってしまうというケースもあります。

そのため、多少コストがかかっても、塗りなおすことを考えると、きちんと下地処理を行う業者に依頼した方がお得という結果になります。では、なぜ下地処理によって、ここまで差が出るのかということを理解するために、塗装の劣化原因について確認してみましょう。

塗装の劣化要因

結局、塗装が持たないのは??

塗膜の劣化要因についてお話をします。主なものとしては3つあります。

1つ目が紫外線、2つ目が熱、3つ目が水になります。

紫外線がうまくに与える影響はかなり大きいです

したがって、なるべく紫外線対策には、紫外線に強いフッ素系の塗料やシリコンの含有量が多い塗料、そういったものを使うと良いと思います。

熱による塗膜の伸び縮みに対応するためには

職人さんにローラでたっぷりと、ペンキを含まして、なるべく塗膜の厚みをもたしてもらう、そんな工夫もできます。経費を浮かせたい業者さんなんかは、むやみやたらにシンナーで塗料を薄めて、なるべく塗れる面積を増やそうとすることも考えれないわけでもありません・・・なるべく使用した塗料の量を明確にするためにも、使用後のペンキ缶を見せてもらう、そんなこともしても良いかもしれません

水に関して

まずは、壁が十分に乾いている状態で塗る、そんなことが塗装の基本になっています。またお化粧と一緒で、充分な下地処理をしてからやっと塗装を始める、そういったことも塗装する基本になってきます。

下地処理では

外壁についた汚れやコケ、藻をきれいに掃除するために高圧洗浄やバイオ洗浄を行ったり、古くなったコーキングを補修したり、外壁に生じたヒビを補修したりと、外壁塗装を実施する前に行う準備作業を実施します。

下地処理にかかる工期について

 下地処理には、

  • ケレン作業
  • 外壁の高圧洗浄
  • ひび割れ補修 
  • コーキングの補修、

と、4つの工程があります。

ケレン作業

 ケレン作業の部位としては、軒裏、雨樋、トイ金具、庇、水切りなどがあります。これらの補修作業の目的も外壁の補修やコーキングの補修と同様に、塗装する部分の汚れ落としと、表面の目荒らしをして塗料の密着力を高めるといった目的があります。これらの作業は、高圧洗浄の前に行うのがコツで、ケレンで出た埃を、洗浄で一緒に洗い流すことで手間が省けます。

塗装前の外壁の洗浄

 外壁についた汚れやコケ、藻といった汚れや古い塗料を除去する作業となります。基本的には高圧洗浄機によってしっかりと汚れを落としていくことになりますが、高圧洗浄機が使用できない部分については、手作業で汚れを落としていくことになります。

あまり品質の高くない業者の場合は、高圧洗浄機でざっと汚れを除去するだけの場合や、そもそも洗浄作業を行わないという場合があります。汚れが残っていた場合は、汚れの上から塗料を塗ることになりますので、その汚れが剥がれる際に、一緒に塗料が剥がれてしまうことになります。そのため、この洗浄をしっかりと行わなければ、外壁との密着性が悪く、外壁塗装の耐久性が大きく低下することになります。

外壁の洗浄は、一般的な住宅でおおよそ半日はかかります。塗装面が広い場合や、汚れがひどい場合には、普通に作業を実施してもまる1日かかる場合もあります。これより短い期間で外壁の洗浄が終わる場合は、外壁の洗浄がおろそかになっている可能性があります。

見積もり時に、高圧洗浄にかける時間を聞いて比べることで、業者の比較材料にすることが出来ると思います。

外壁のひび割れ補修

塗装工事ではペンキを塗る前にヒビを補修する必要があります。そのまま塗装を行うと、例え新しく塗装をしても、塗料で埋まるわけでもなくひび割れが目に見えて分かり、見た目悪いことがあります。また、ひび割れをしっかりと補修しておかないと、さらにひび割れが酷く進んでいきます。(そもそもの構造的な欠陥には、塗装での対応も限度があります。)ひび割れ処理をしていないと、雨水等が侵入することで、躯体内部の劣化が進み、大事なことにもなりかねないので、早めの対応が必要です。

この作業は、ヒビの数や大きさによって補修にかかる日数は異なります。ほとんどヒビが発生していない場合や、発生していてもあまり大きくない場合は、1日で補修ができますが、ヒビが大きい場合や数が多い場合は、2日以上必要となる場合があります。

コーキングの補修

 外壁材にサイディングボードを使用している場合には、サイディングボードをつなげているコーキングの補修も行う必要があります。コーキング部分も経年劣化によりヒビや痩せといわれる縮みが発生して隙間ができてしまいますので、基本的には塗装前に古いコーキングを除去して、新しいコーキングを入れなおします。

 

ここも、外壁の補修と同様に古い状態でそのまま上から塗装してしまうと、新しく塗った塗料もろとも、古いコーキングが剥がれてきます。また、施工時はコーキングの乾燥や雨天時のサイディング断面への染み込みに配慮する必要があります。 (コーキングに作業において マスキングテープの種類によって作業時間は異なってきますので、 職人さんがどこまでマスキングテープにこだわっているかを知ることも作業品質を見極めるコツになります。)

参考:塗装工事の養生テープの種類と使い分けに関して

下塗りにかかる工期について

 下塗りは、これから実施する中塗りや上塗りという実際に色を付ける塗料を塗る前に、その本番の塗料がしっかりと外壁材に密着するように補助するための下塗り塗料を塗る作業となります。下塗りをしっかり行っておかなければ、中塗りや上塗りで塗った塗料は、外壁材にしっかり密着せずに簡単に剥がれ落ちる原因となってしまいます。

外壁の素材に適したペンキを使うことが大切で、塗料に対する知識も必要になってきます。一般的なお住いでは、下塗りに必要な期間は1日とされています。

一口に塗装業者といっても、ヨコイ塗装のように、直接ご依頼をお受けして塗装工事を行う業者もあれば、受注だけ行って、実際の塗装工事は下請け業者に丸投げするという業者もあります。もちろん、下請け業者を利用するのが悪いわけではありませんが、直接ご依頼をお受けして工事する場合に比べて、受注を受けた業者のマージンが発生しますので、そのマージンの分、お客様から頂く料金を高く設定するか、下請け業者に支払う料金を下げる必要があります。マージンの分、料金に上乗せがされていますと、お客様が通常より高い料金を支払わなければなりませんので、相場よりも高い工事費が発生することになります。

逆に、マージンの分を下請け業者に支払う料金から差し引いていた場合、下請け業者は通常よりも安いコストで塗装工事を行わなければならない状況となってしまいます。そうなると、本来必要な工程を省略する、いわゆる手抜き工事が行われる可能性があります。

では、どの工程で手抜き工事が行われやすいのかというと、パッと見ただけでは仕上がりに影響しない「下地処理」で手抜きが行われることが多くなります。しかし、「下地処理」で手抜きが行われた場合、その塗装工事の品質は非常に低いものとなってしまいます。

参考:シーラーとは接着剤に近いです

下地処理で実施すべき作業

 まずは、塗装工事における下地処理についてご説明いたします。下地処理は、実際に塗装を行う前に実施しておかなければならない作業を総称して使う言葉で、その内容としては、屋根や外壁の破損している個所の修理やシーリングの補修、付着している汚れ、コケ、藻等の除去となります。

 例えば、モルタルの外壁にクラックといわれるひび割れが発生している場合、外壁の素材そのものにダメージを受けている状態ですので、このまま塗装を行うことができません。そのため、しっかりとクラックを修復させたうえで塗装を実施する必要があります。ほかにも、外壁素材の中で鉄製のパーツを使っている部分には、サビが付着していることもあります。このまま塗装を行ってしまうと、塗膜の中で金属のパーツはサビに包まれている状態となりますので、見た目はきれいでも、内部でサビが広がってしまい、塗装後すぐにペンキが剥がれたり、最悪の結果、気付いたら、その部分から建物全体に大きなダメージが入ってしまうというケースも考えられます。

そのため、下地処理では最高のパフォーマンスで塗装を行うことができるように、しっかりと事前準備を行うという目的があります。

下地処理で手を抜くと…

 下地処理は、しっかりやっていようと、手を抜いてやっていようと、塗装工事が終わった直後であれば、なかなか変化に気が付きにくい作業となります。なぜなら、塗料を塗ってしまうと、これまでの外壁と新しい塗料による美しい外壁の差が大きく感じてしまい、手抜き作業が見えない可能性があるためです。

しかし、下地処理で手を抜いている場合、仕上がった工事の品質は非常に低いものとなります。例えば、外壁の補修を行わないまま塗料を塗っている場合ですと、塗料を塗った外壁はきれいに見えますが、塗膜の中の外壁材そのものはダメージを負ったままとなっておりそのクラック等は徐々に開いてしまいます。

クラックが開くと、雨水の侵入を許し、新しく上から塗っていた塗膜も、一緒に浮いたり剥がれ落ちてしまうこととなることもあります。そして、その時点で新しい塗料による防水性能等は機能しなくなってしまいます。ほかにも、高圧洗浄で手を抜いた場合は、外壁材に塗装しているのではなく、外壁材に付着している汚れに塗装しているということになりますので、塗料が簡単に剥がれ落ちる結果となってしまいます。

参考:外壁塗装工事後の塗膜の剥がれを防ぐために

下地処理をしっかりと行うためには…

 下地処理は手間と根気がいる作業です。その為、下地処理をしっかりと行うためには、職人の仕事に対する姿勢や向き合う時間も大切になってきます。しかしながら、下請けの厳しい環境かで利益を出そうとすると、どうしても仕事を急いでしまい、大切な作業を疎かにしがちになってしまいます。

しかし、このコストと時間は、建物の耐久性能を維持するためには必要不可欠なものとなります。この下地処理を、コストがかかるから、時間がかかるからといった理由で手抜きをしてしまうと、せっかく良い塗料を使っても、行った塗装工事の品質は非常に低いものとなってしまいます。

 しかし、下請け業者の場合は、使えるコストも納期も、自身でお客様と交渉することができず、親会社の指示に従わなくてはなりません。外壁材の状況によっては、修復に大きな時間が必要となると判断できる場合であっても、その時間を確保できないというケースも考えられます。

外壁塗装工事時の高圧洗浄|扶桑町の外壁リフォーム【ヨコイ塗装】

高圧洗浄は、塗装工事において外壁についた汚れや古い塗膜を洗い落とす非常に重要なプロセスとなっています。高圧洗浄を行わなかった場合、汚れや古い塗膜の上から塗装を行うこととなってしまいますので、その汚れや古い塗膜が剥がれるのと同時に、新しく塗装した塗膜も剥がれ落ちてしまいますので塗装の耐久性が著しく低下してしまいます。

高圧洗浄を行う目的

 外壁塗装を車でイメージすると分かりやすいかもしれません。コーティングを施した車は、水でさっと洗い流すときれいになりますが、コーティングを張り替える場合は、古いコーティングを取り除いた後に、新しいコーティングを行わなければなりません。

外壁も同様で、塗装したてのきれいな外壁であれば、水で洗い流すことで汚れを落とすことはできますが、外壁塗装を行う際には、古い塗装をきれいに落としてから、新しい塗料の塗っていく必要があるのです。

その理由は、外壁塗装を行う際には、外壁に下塗り・中塗り・上塗りという順で外壁に塗料を塗っていきますが、その外壁にはもともと塗られていた古い塗料の膜(塗膜)が残っています。古い塗膜はチョーキングといって、粉状(古い塗料を手で触った時に、手が白くなる状態)になって剥がれていきますが、一気にすべて剥がれるわけではありません。

実際にチョーキングしている外壁と触るとよくわかりますが、どれだけ触っても、次から次へと白い粉が手や服についてしまいます。この上から塗料を塗ると、外壁に塗料を塗っているというよりは、劣化した粉状の古い塗料に、新しい塗料を塗っている状態になり、すぐに剥がれ落ちてしまいます。そのため、まずはしっかりと古い塗料を洗い落とす必要があるのです。

 また、外壁は外気にさらされていますので、どうしても汚れやコケ・カビが付着しています。これらも、塗装を行う際にはきれいに洗い流しておかなければ、古い塗料と同様に、新しい塗料がすぐに剥がれ落ちる原因となってしまいます。

これらをキッチリと洗い落とすために、高圧洗浄は必ず実施しなければならない工程になるのです。

「チョーキング現象」。

ウィキペディアより

チョーキング(Chalking)とは日本語では白亜化(はくあか)とも言い、主に塗装表面が暴露状態の際に紫外線・熱・水分・風等により塗装面の表層樹脂が劣化し、塗料の色成分の顔料チョーク(白墨)のような粉状になって顕われる現象や状態をいう。

原因[編集]

大きくは次に記す原因でチョーキングが起きる。チョーキングが生じた以降も手入れを怠ると塗装の機能を失ない、保護していた材料が露出して酸化が始まる。

  • 長期間の暴露により、太陽光の紫外線で表層樹脂が分解する。

  • 塗料中に分散された顔料、特に二酸化チタニウム等の表面で起こる光触媒反応でラジカルを発生し、塗膜中の樹脂が加水分解されて起こる場合がある。

  • 塗装前に塗料が十分に撹拌されず原材料の分離や沈殿により生じる。

  • 立地条件や使用条件に応じた耐候性のある塗料を用いていない。

高圧洗浄機を持っていると、自分で行える?

 某テレビショッピングで購入された方を含め、高圧洗浄機をお持ちの方は徐々に増えてきているように感じます。では、高圧洗浄機をお持ちのお客様は、ご自身の高圧洗浄機を使用して、高圧洗浄にかかる費用を削減することはできるのでしょうか。

 私ども塗装業者の視点から言えば、それは「微妙・・・」という答えになります。その理由は、市販の高圧洗浄機を使用した場合、外壁をきれいにするための水圧が不足しているため、しっかりと汚れを落としきることができないためです。

 一般家庭で購入できる市販の高圧洗浄機は、8MPa(メガパスカル)~12MPaという水圧ですが、外壁塗装で使用する高圧洗浄機は、14.7MPa以上必要とされています。14.7MPa以上の高圧洗浄機をお持ちの方であれば、その水圧は外壁塗装で使用されるものと同等となりますが、それらの高圧洗浄機は主に業務用で1台60万円前後しますので、なかなかご家庭でお持ちの方はいらっしゃらないのではないでしょうか。

 また、水圧が満たしていたとしても、その水圧を外壁に当てても大丈夫なのか、という問題があります。外壁の傷みが激しい部分に、同じ水圧で水を当ててしまうと、損傷している部分から中に浸水してしまうことがあります。そのため、外壁の状態をしっかりと確認したうえで、最適な水圧で高圧洗浄を行う必要があり、ご自身で行うと外壁の劣化を速めてしまうことにつながる可能性が生じてしまいます。

そのため、高圧洗浄は専門の業者に依頼することをお勧めしています。

高圧洗浄にかかる費用

 高圧洗浄の費用は、1㎡あたり100円~300円が相場となっています。そのため、外壁や屋根の広さによって値段は上下しますが、100㎡であれば、10,000円~30,000円が相場となりますので、それより明らかに高い金額を要求してくる業者があるとすれば、悪徳業者である可能性があります。

また、逆にこれよりも低い料金(例えば、高圧洗浄は無料で実施など)という業者も、高圧洗浄を丁寧に行わない可能性がありますので、注意が必要です。

高圧洗浄にかかる時間

 高圧洗浄は、水で汚れを洗い流すというイメージよりも、水圧で汚れを剥がすというイメージのほうが近いかと思います。そのため、表面を水でざっと洗い流しても、古い塗料を落とすことはできません。古い塗料を落とすには、高圧の水でしっかりと削り落とす必要があります。そのためには、一般的な大きさの家の場合、4時間~8時間かけて作業を行う必要があります。

これを1時間や2時間といった短時間で終わらせてしまう業者の場合、古い塗料や汚れがしっかりと落としきれていない可能性が高いでしょう。また、高圧洗浄を行った翌日は、しっかりと外壁を乾燥させなければなりません。つまり、高圧洗浄は2日がかりの作業となります。1日で高圧洗浄を行って、さらに塗装も行うという業者があれば、その業者の品質は非常に低い可能性が高いでしょう。

高圧洗浄のポイントと実施タイミング

高圧洗浄は、高圧の水の力で外壁を洗浄しますので、洗浄できるだけの圧力を作り出す必要があります。

塗装工事の高圧洗浄の圧力は、家庭用の高圧洗浄機よりも高い圧力を作り出す必要があります。一般的な塗装工事で使用される圧力は120Mpa程度といわれており、様々な耐久テスト等は、この120Mpaを基準に実施されています。

外壁の高圧洗浄で最も注意しなければならない点は、水の飛散です。もちろん、高圧洗浄によって、外壁の汚れをしっかり落とす、古い塗膜を削り落とすといったことも重要なのですが、高圧洗浄を行っている最中に最も注意しなければならない点は、この飛散という問題になります。高圧洗浄では、屋根や外壁の汚れを高圧の水でこそぎ落とすことを目的としていますので、飛散する水は、その汚れを含んだ水となります。その水が自宅や隣家に飛散しないように細心の注意を払う必要があります。

 腕のいい職人さんが高圧洗浄を行うと、水が飛散する方向をある程度コントロールすることができますので、他の部分に及ぼす影響は少ないのですが、新人さんや不慣れな職人さんが高圧洗浄を行うと、いろいろな方向に水が飛散してしまい、ご近所トラブルのもとになることもありますので、事前にご近所の方々にご説明しておくべきかもしれません。(なるべくなら、飛散の少ない雨天時にするのが、洗濯物や布団も周囲に少ないので良いです)

高圧洗浄後の確認ポイント

高圧洗浄は、外壁を高圧の水を使用して洗浄していきます。そのため、水が撥ねて洗浄していない部分も濡れてしまいますので、1回の高圧洗浄だけでは実際にすべての部分の洗浄が完了しているかどうか、確認するのは難しくなっています。高圧洗浄を行った後は、一度乾燥させて洗い残しがないかしっかり確認する必要があります。

 特に、外壁がチョーキングしている場合などは、高圧洗浄を行っている間、白く濁った水が流れ続けます。ある程度、濁りが無くなったからと、そこで洗浄を終了してしまった場合、乾燥させたときに洗浄できている部分とできていない部分で非常に大きな差が生じていることがあります。そのため、手間はかかりますが、高圧洗浄を行った後、いったん乾燥させてもう一度、洗い残しがないかどうかチェックする必要があります。必要時には、水拭きする必要もあります。

高圧洗浄を実施するタイミング

 高圧洗浄は、塗装工事の下地処理の一部として考えることができます。そのため、金属部分や木部のケレン、シーリングのメンテナンス、その他の外壁のメンテナンスと同じタイミングということになりますが、実際には数ある下地処理の中で、どのタイミングで実施するべきなのでしょうか。これには様々な見解が、職人さんの中であります。

 目立った見解としては、シーリングのメンテナンス後になります。高圧洗浄で使用する水は、圧力によって非常に強く外壁に当たることになります。シーリングが劣化している状態で高圧洗浄の水を受けると、シーリングがその力に耐えきれず、劣化している部分から外壁内部に水を侵入させてしまうことになります。そうなると、水がサイデイングの断面から侵入してしまいます。

その結果、コーキングのシーラーを塗るのにも、断面を乾かすのにかなりの時間を要してしまいます。結果コーキングしっかりと付着しない不良事故につながる場合もあります。そうならないためにも、しっかりとシーリングをメンテナンスした後に、高圧洗浄を行う場合もあります。

ヨコイ塗装では、お住いの状況に合わせて、高圧洗浄のタイミングを見計らっています。特にケレン作業後にやると、ケレンで出た汚れを高圧洗浄でついでに洗い流せるので、ケレン後に高圧洗浄を普段行っています。

 高圧洗浄は、手を抜こうと思うと、簡単に手を抜ける工程になります。この部分の手を抜くだけで数日間の工程を削減することができますので、品質より価格を重視している塗装業者の方や、悪徳業者においては、高圧洗浄を省略したり、簡略化したりしてコスト削減を図っているようです。(足場がしっかりとしていないと出来ない作業なので、まずはしっかりとどんな足場を組むだけでも、良い業者選びにつながると思います。)

しかし、高圧洗浄は、塗装工事の仕上がりだけでなく、塗装工事そのものの耐久性にも関わってくる大変重要な工程となっています。コスト削減という目的だけで簡略化や短縮すべき工程ではありません。もし、高圧洗浄を蔑ろにしている業者に依頼してしまった場合は、早めに業者を変更すべきかもしれません。

高圧洗浄と言うのは水圧を利用して外壁に付着している汚れ、藻などを綺麗に洗い流すことです。北側の湿気が多い外壁などの場合、緑色の藻が外壁にこびりついてしまい、ブラシなどを使って掃除をしても落とせないと言うケースも多く在りますが、水圧を使う事で外壁は新築時とまではいかないまでも、かなり綺麗なものになり、塗膜を塗り重ねても剥がれない状態を作り上げることが出来るようになります。

写真や動画の形にして残しておくことが品質につながる

そもそも高圧洗浄は、旧塗膜をしっかりと洗い流す目的があります。屋根や外壁についている泥や砂、鳥のフンなどの汚れ、コケや剥がれかけている以前の塗料などを塗装前にきれいに洗い流します。また、塗装面をきれいに洗い流すことによって、素材の痛み具合や、補修が必要な箇所の有無などが確認出来るのです。

でも実際は、一度屋根塗装や外壁塗装を塗ったあとになると、高圧洗浄がきちんとおこなわれているかどうかは、一般的に判断するのは難しいところでしょう。特に屋根になると、下からでしか見ることが出来なく、距離も遠く、下から覗く角度からになるとどうしても見づらいものになってしまいます。したがって写真や映像等で、工程ごとに作業を確認しておくことは、良い工事品質にもつながります。

高圧洗浄後の乾燥時間は大切

高圧洗浄をいかに丁寧におこなっている業者かどうかによって、塗膜の持ちや仕上がりの美しさが変わってくるのだといえるのです。屋根塗装の腕前もさることながら、そういった細部に渡る心意気が、良い塗装工事につながります。なお、屋根や外壁などをきれいに洗い終わった後、しっかりと時間を掛けて乾かす業者であることも、実はよい塗装業者の重要な要件です。よく乾かさずに塗装を施してしまうと、塗膜と住宅素材の間に入ってしまった水分の逃げ場がなくなって、結果として塗膜の剥がれにつながるからです。(特に気温の低い冬季には気をつけてくださいね)

外壁塗装時の高圧洗浄の重要性

高圧洗浄作業時における注意

適切な圧力で外壁を傷めない程度、汚れがしっかりと落ちる圧力で・・・いわゆるケース・バイ・ケースで柔軟に対応することが求められます。強すぎず・・・高圧洗浄機は、普通の方がホームセンターなどで購入するものより、はるかに圧力が出る業務用のプロが使う機械です。したがってかなりの水圧が出ます。建物本体を傷ませない圧力が必要になってきます。(塗装工事で使用されている高圧洗浄機は最大圧力が、コイン洗車機の1.5倍前後のものが一般的です。)至近距離から過度の圧力での洗浄は躯体痛めてしまうことがあります。弱すぎず・・・また弱すぎると充分に汚れが落ちていなく、せっかく塗った塗料の剥がれにつながります。表面をなるべくキレイにしてから塗ることは塗装の基本です。特にカラーベスト屋根ですと、苔やカビがしっかりとこべりついている場合があります。そのためには、しっかりとノズルを近距離にもっていって、汚れを落として行く必要があります。

ヨコイ塗装では、フルテックさんの高圧洗浄機を使用しています。

高圧洗浄機

(高圧洗浄機もちゃんとしたものを持っているか確認してみてくださいね)

※高圧洗浄では、やはり汚れが結構飛び散ります。

したがって汚れが飛ばないように配慮してもらうよう必要があります。ネットでも充分な時がありますがネットを超えて汚れが飛んでいく時もあります。水に塗らえたらまずいものは慈善に濡れない場所にどけてもらいましょう。また、車や花壇、洗濯物そういったものに、特に注意を向けると良いかもしれません。

※高圧洗浄をするときに良いタイミングがあります。それは雨降り時に高圧洗浄するということです。雨天時ですと近所でも洗濯物を干している方も少なく、また雨が降るっているために汚れが遠くまで飛ぶことが少ないです。

※最低でも丸1日は間をあけてもらいましょう。濡れたままの状態に塗装をしますと、剥がれの原因になってしまいます。 したがって、下地の状況や季節によっては,丸2日以上の乾燥時間をとってもらいましょう。

※高圧洗浄のときは、ついでに外構も洗浄してもらうと良いです。

 

高圧洗浄なんですが、普段やらない外構の壁も高圧洗浄してもらうと良いです。ついでの作業になるんですが、そこまでの面積の負担がなければ、職人さんも快く引き受けてくれると思います。せっかくお住まい自体もきれいになったのに、外構の壁が少し汚れていると気になってしまうと思います。せっかくなのでお住まい全体をきれいにさせて、すっきりさせると良いと思います。塗装のついでに、いらないものなども捨てて、断捨離なども行うと良いかもしれませんね。