カラーベスト（化粧スレート）は、多くの住宅で採用されている屋根材であり、施工性の良さやコストの低さから人気があります。しかし、経年劣化により防水性や耐久性が低下するため、適切なメンテナンスが不可欠です。本記事では、カラーベストの塗装と張替えのタイミング、劣化のサイン、適切なメンテナンス方法について詳しく解説します。
目次
6.まとめ
カラーベストとは？
カラーベスト（化粧スレート）は、セメントとけい砂、繊維を原料とした薄型の屋根材で、「コロニアル」とも呼ばれます。ケイミュー社が提供する「コロニアル・クァッド」や「コロニアル・グラッサ」などが代表的な製品です。
特徴
✅ 軽量で施工しやすい
✅ コストパフォーマンスが高い
✅ デザイン性に優れ、さまざまな住宅に対応
✅ 防水性を維持するためには定期的な塗装が必要
カラーベストの劣化と寿命
カラーベストの寿命
一般的なカラーベストの耐用年数は約20年ですが、塗装やメンテナンスを適切に行うことで30年以上使用できる場合もあります。
劣化のサイン
以下のような症状が見られたら、メンテナンスのタイミングです：
•チョーキング現象：指で触ると白い粉が付着
•塗膜の剥がれ：防水機能が低下
•ひび割れ・割れ：屋根材の内部に水が浸透し、雨漏りの原因に
•反り・浮き：温度変化による膨張収縮が原因
•釘・ビスの浮き：固定力が弱まり、屋根材がずれる
塗装と張替えの判断基準
カラーベストのメンテナンス方法には、塗装、重ね葺き（カバー工法）、葺き替えの3つの選択肢があります。
[表] メンテナンス方法 | コスト | 耐用年数 | 適用条件 塗装 | 低 | 約10年 | カラーベストに大きな破損がない 重ね葺き（カバー工法） | 中 | 約20年 | 既存の屋根の劣化が進行しているが下地は健全 葺き替え | 高 | 約30年 | 屋根全体が劣化し、防水シートも交換が必要
カラーベストの塗装タイミング
塗装が適している状態
以下のような場合、塗装によるメンテナンスが有効です：
•チョーキング現象が発生している
•色褪せや軽度の塗膜剥がれがある
•屋根材に大きなひび割れがない
峰のトタン抑えの釘は大体浮いてきます
塗装の流れ
1.高圧洗浄：カビ・コケ・汚れを除去
2.下地処理：ひび割れ補修・サビ止め処理
3.下塗り（シーラー・プライマー）：塗料の密着性を向上
4.中塗り・上塗り：耐候性を高める
おすすめの塗料
[表] 塗料の種類 | 耐用年数 | 特徴 シリコン塗料 | 約8～10年 | コストパフォーマンスが良い フッ素塗料 | 約15～20年 | 高耐久でメンテナンス頻度が少ない 無機塗料 | 約20年以上 | 最も耐久性が高く、長期間美観を維持
劣化が激しいので、屋根は無機塗料がおすすめ
カラーベストの張替えタイミング
張替えが必要なケース
塗装では対応できない、以下のような深刻な劣化が見られた場合は張替えを検討しましょう：
•カラーベストのひび割れが広範囲に発生
•屋根材の浮き・ズレが多数見られる
•下地（ルーフィング）が劣化し、雨漏りが発生
•屋根の全体的な耐久性が著しく低下
張替えの方法
1.重ね葺き（カバー工法）
•既存の屋根の上から新しい屋根を施工
•メリット：コストが比較的安く、工期が短い
•デメリット：屋根が重くなり耐震性が低下
2.葺き替え
•既存のカラーベストを撤去し、新しい屋根材を施工
•メリット：新築同様の防水性能と耐久性を確保
•デメリット：費用と工期がかかる
張替えを検討すべき目安
•築20年以上で屋根のメンテナンス履歴がない
•雨漏りが発生している
•カラーベストの広範囲なひび割れ・崩れ
まとめ
カラーベストの塗装や張替えのタイミングを適切に見極めることで、長期的なコストを抑えながら、屋根の防水性と耐久性を維持することが可能です。
🔹 塗装が適しているケース
✅ 塗膜の劣化（チョーキング・色褪せ）が見られる
✅ 屋根材のひび割れが少ない
🔹 張替えが必要なケース
✅ 屋根全体にひび割れや反りが発生
✅ 雨漏りが発生し、防水シートが劣化
どちらの選択肢が最適か判断するには、専門業者の点検を受けるのがベストです！
ヨコイ塗装では、無料診断と最適なメンテナンスプランのご提案を行っております。お気軽にご相談ください！
参考: カラーベスト・コロニアル
