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玄関ドアの吹き付け

玄関のドアは、毎日使用するため非常に汚れやすい場所でもあります。そのため、汚れを気にされる方は、頻繁に掃除をする箇所ではないでしょうか。家に来られる方が、最初に目にされるのが玄関ですので、できるだけきれいに保っておきたい場所でもあります。

そんな家の顔ともいえる玄関ドアですが、日々の清掃をしっかり行っていたとしても、どうしても塗装が劣化してしまい、清掃だけではきれいにできない状況が発生してしまいます。そうなると、玄関ドアの塗装が必要となります。

今回は、そんな玄関ドアの吹き付け塗装についてご紹介します。

玄関ドア

1.玄関ドアの塗装方法

 玄関ドアの塗装は、非常に難しいと言われており、外壁と同じ方法では塗装を行うことができません。仮に外壁と同じ方法で塗装してしまうと、1~2年という非常に短い期間で塗装にひびが入ったり、塗装が剥がれてしまうことがあります。

玄関ドアには、木製のものと金属製のものがあり、一部の木製ドアや金属製のドアには吹き付けという方法で塗装を行います。

2.吹き付け塗装とは

 吹き付け塗装は、スプレーガンと呼ばれる専用の工具を使用して、塗料を霧状に吹き付ける塗装方法のことを言います。プラモデルの塗装でも、筆を使った塗装と、スプレー缶を使った塗装がありますが、吹き付け塗装はスプレー缶を使った塗装の方になります。

 吹き付け塗装は、霧状の塗料で塗っていきますので、塗装する対象の凹凸に左右されることなく、均一に仕上げることが可能です。玄関ドアの表面は、様々なデザインが施されている場合が多く、ローラーで塗装するよりも吹き付け塗装を行ったほうが、きれいに仕上げることができます。

参考:塗装工事の養生テープの種類と使い分けに関して

参考:塗装工事におけるローラの使い捨てについて

3.玄関ドアの塗装手順

①下地処理

 玄関ドアを塗装する場合も、最も重要な部分は下地処理となります。下地処理において、古い塗料をしっかり剥離し、錆や傷をしっかり修復しておかなければ、塗装によって見た目だけが良くなっても、内部で錆や傷が広がってしまいます。

また、錆の上から塗料を塗ってしまうと、錆がはがれる際に塗料も一緒にはがれてしまうこととなり、耐久性も大幅に低下してしまいます。そのため、下地処理をしっかりと行わなければなりません。

 また、木製ドアの場合は、古い塗料を剥がしたのちに、しっかりと研磨を行う必要があります。これも、研磨をしないまま塗装を行ってしまうことで、木片の剥がれなどによって塗装が剥がれてしまうことを防止するという目的があります。他にも、研磨することで塗装の完成度(美観)も大きく高くなります。

ケレン作業

②下塗り

 玄関ドアの素材が金属製である場合は、錆止めの入った下塗り材で下塗りを行います。玄関ドアの素材に直接塗装する下塗り材に錆止めを含めることで、しっかりと錆止めの効果を活かすことができます。(材質によってはバインダーと言われる専用接着剤のような物を使います)

木製の玄関ドアの場合は、木部用の下塗り材を使用して下塗りを行います。こうすることで、木材という自然の素材を強化することができます。いずれの素材であっても、品質を重視する業者であれば複数回繰り返して、強度を高めています。(女性のファンデーションに似ている作業です)

③中塗り・上塗り

 仕上げの塗料と同じ色で中塗り・上塗りを行います。玄関ドアの素材によって、使用する塗料は異なりますが、木製ドアであっても金属製ドアであっても中塗りと上塗りと、最低でも2回は塗装を行います。仕上がりの状況によっては、中塗りを複数回、もしくは上塗りを複数回実施することもあります。

4.吹き付け塗装・玄関ドアの塗装の注意点

①養生について

吹き付け塗装は、ローラー塗装と違って霧状の塗料を吹き付けますので、塗装を行わない場所に施す養生が非常に重要となります。プラモデルでスプレー缶を使った塗装をした経験のある方ならわかると思いますが、塗装したくない部分をマスキングテープで養生したつもりでも、その貼り付けが甘かった場合などは、マスキングテープの下に塗料が入り込んでしまい、養生していたにも関わらず、塗料がはみ出してしまうといった場合があります。

玄関ドアの吹き付け塗装も同様で、しっかり養生しておかなければ、塗装すべきではない玄関ドア以外の場所にまで塗料がにじみ出てしまうことがあります。

②塗装技術について

 吹き付け塗装は、外壁でも使用することがありますが、ローラーと比べると塗装する頻度が高くはありません。そのため、ローラーを使用した外壁塗装の技術が高くても、吹き付け塗装の技術が同じように高いとは言えません。玄関ドアは家具のリフォームと同様と言われているほど、塗装には高い専門知識と技術が必要な塗装と言われています。そのため、金属製、木製問わず、玄関ドアの塗装を依頼する場合は、業者選びを慎重に行う必要があります。

③料金について

 玄関ドアの塗装の相場は1枚当たり5万円~20万円と、塗装面積に比べると、やや高価になっています。その理由は、先ほど挙げた求められる塗装技術の高さや、養生にかかる手間の多さからきています。

玄関ドアは、家の顔といえる部分ですが、塗装を行う場合は、業者選びや金銭面など、いろいろ考える必要があります。

サイディングの歴史と塗装工事の変化|扶桑町の外壁リフォーム【ヨコイ塗装】

今では、多くの家に使われているサイディングボードですが、現在使用されているサイディングボードは、その誕生から多くの改良がくわえられたものになっています。

ここでは、サイディングボードの歴史と、サイディングボードが変化したことによる塗装工事の変化についてご紹介したいと思います。

サイディングボードの歴史

 最近建てられている建物の多くは、外壁材にサイディングボードが採用されていますが、日本の住宅にサイディングボードを使用する歴史はそれほど長くはありません。日本で初めてサイディングボードが開発されたのは、1974年に開発された防火外壁材の「モエン」という商品でした。この「モエン」という商品は、現在でもシリーズ化が続いていますが、この時代では住宅にはほとんど使用されていません。住宅にサイディングボードが使用されだすのは、そこから15年以上経った1990年以降になります。

このころから、日本家屋から洋風の住宅が多く作られるようになり、外壁にサイディングボードが使用され始めることになりました。また、サイディングボードのデザインも、レンガ調やタイル調といったデザイン性の高い商品も多く使われ始めています。

1995年には阪神・淡路大震災が発生し、耐久性の高い住宅が求められるようになりました。軽量で耐久性の高いサイディングボードが特に注目を集めた時代で、当初、数種類しかなかったレンガのデザインやタイルのデザインも、この時代に非常に多くの種類が追加されています。

2000年になると、住宅の個性が求められる時代となり、これまで1色だった外壁のデザインも、複数の色を使い分け、リアルなレンガを表現できるサイディングボードや、木目調、塗り壁調といった個性的なデザインのサイディングボードが登場しています。

2005年には、さらにデザイン性を高めるために、次世代インクジェット塗装と言われる技術を使用して、サイディングボードに好きなデザインを行うことができるようになりました。これによって、これまでの大量生産型のデザインから少量生産型のデザインにシフトし、より個性的なサイディングボードとなっています。

このように、最初は機能性を重視していたサイディングボードですが、2000年を境に、より洗練されたデザインが好まれる時代と変化しています。

サイディング コーキング 打ち替え

サイディングの施工方法

1.直張り工法とは

サイディングの施工方法の一つである、直張り工法というのは、その名が示すとおり、外壁材であるサイディングを、下地に対して直に張る工法のことをいいます。一方、柱や間柱に透湿防水シートを張り、胴縁を打ち付けることで、サイディングを下地に直接張らず、隙間をあける工法が通気工法となります。
直張り工法のメリットは、なんと言っても費用の安さです。下地に対して直にサイディングを張ることができるため、余計なコストをかけずに施工することができるため、費用を安く抑えることができます。一方、下地に直接サイディングを張る、直張り工法では、サイディングから中に侵入した水分は、そのまま下地に浸透してしまうため、建物の防水性は低下してしまいます。
そのため、建物の耐久性を向上させるのに向いているのは、通気工法となります。そのため、2000年4月の品確法では、標準工法として通気工法を取り入れることとなっていますので、それ以降に建てられた住宅の殆どが通気工法となっています。しかし、この法律には罰則規定がありませんので、一部の住宅では、2000年4月以降に建てられたにも関わらず、コストを下げるために直張り工法が使われているものも存在しています。
なお、直貼り工法の場合、サイディングと下地の間に通気層がないため、結露が発生しやすくなってしまいます。一時的な結露であれば、それほど大きな問題は発生しませんが、長期的に結露が発生し続けた場合は、その部分が徐々に腐食し、雨漏りの原因となります。

2.直張り工法のメンテナンス

直貼り工法では、下地にサイディングを直接張っているため、サイディングから入り込んだ雨水は下地に直接吸収されますが、下地に吸収されなかった水分はサイディングと下地の間に滞留することになります。つまり、常に下地とサイディングが湿っている状態になります。サイディングそのものにも通気性がありますが、滞留した水分が簡単に出ていくほどではありませんので、一度入り込んだ雨水は、長期間、滞留することになります。そうすると、下地とサイディングそのものにダメージを与えることとなり、下地側は、下地の腐食や雨漏りに、サイディング側はサイディングの歪みが発生することになります。

  1. 塗装によるメンテンナンスー直貼り工法で施工している場合は、通気工法で施工しているサイディング以上に、塗装による防水が重要となります。直貼り工法であっても、定期的に塗装を行うことで高い防水性を維持しておくことで、内部に雨水を侵入させることなく、建物の耐久性を維持することができます。
  2. コーキングのメンテナンスーまた、サイディングの場合は、サイディング同士をつなぎ合わせるコーキングのメンテナンスも非常に重要なものになります。先述したとおり、雨水がサイディングの中に入り込んでしまうと、サイディングと下地の双方に大きなダメージを負ってしまうため、コーキングからの雨水の侵入も防止しなければなりません。サイディングそのものが劣化し、沿ってしまった場合、必然的にコーキングが剥がれてしまうことになりますので、サイディングを保護することもコーキングのメンテナンスの一部と考えることができます。

3.サイディングが劣化してしまったら

直貼り工法のサイディングが劣化してしまった場合、特にサイディングが反ったり割れてしまった場合、多少のコストが掛かったとしても、通気工法でサイディングを張り直すことをおすすめしています。初期投資はかかるものの、建物の耐久性を向上させることができるため、長期的に見た費用は安く抑えることができます。

直貼り工法は、費用が安い、工事が簡単というメリットはあるものの、建物の耐久性を考えた場合には、おすすめできる工法ではありません。そのため、金銭的に可能であれば、できるだけ早い時期に通気工法でサイディングを張り直すことを強くおすすめします。
しかしながら、適切にメンテナンスを施すことで、直貼り工法であっても建物の耐久性を高めることは可能です。直貼り工法のサイディングを張り替えない場合は、建物の耐久性を少しでも伸ばすために、適切なメンテナンスを定期的に実施することをおすすめします。

 塗装工事の変化

 サイディングボードの塗装工事は、サイディングボードが外壁に使用され始めた1995年からおよそ7年後の2003年ごろから徐々に件数が増加してきました。当初はレンガ調・タイル調といっても、1色で構成されていることが多く、お客様のご要望もこれまでのデザインに似た色にするか、全く異なる色にするかという、色に関するご希望が多く寄せられていました。

しかし、2007年ごろから徐々にデザイン性の高いサイディングボードを使用した外壁の塗装依頼をいただくこととなり、お客様のご要望も、これまで通りの1色での塗装から複数の色を使えないかというご要望をいただくことが増えてくることになります。

そこで開発されたのが、外壁の2色塗りという技法です。

  1. 1つ目は、下塗りはこれまで通り下塗り材を使用して塗装し、中塗りと上塗りの塗料を変更することによって、複数の色が混ざった複雑なパターンを表現する塗り方を行うという方法です。この塗装では、中塗りと上塗りの塗料を特殊なローラーで塗り分けることで、デザインの個性に対応することができます。https://yokoi-tosou.net/単色塗装はもう古い!?新しい塗装方法「多彩仕/
  2. 2つ目は、外壁に細かくマスキングすることによって、色を付ける部分と付けない部分に分けるといった特殊な塗装方法です。1色で塗りつぶすのとは違い、メリハリのある外壁を表現することができる塗装方法となっています。

さらに時代が進むと、外壁そのもののデザイン性が非常に高く、メンテナンスを行わなければならないのは理解しているが、外壁のデザインを損なわないでほしいというご要望が増えてくることになりました。そこで開発されたのが、外壁のクリア塗装です。

サイディング クリア塗装

 外壁のクリア塗装では、透明の塗料を使用して外壁塗装を行いますので、外壁のデザインをそのまま残すことができます。しかし、外壁に生じた傷などもそのまま残ってしまいます。下地処理で傷を修復したとしても、透明な塗料で塗っているため、その修復後を隠すことができませんので、現在の技法を持ってしても、新築から初回の外壁塗装の際に使用できる方法であって、毎回使用できる技法ではありません。それでも、ご要望は増加傾向にありますので、それだけ外壁のデザイン性が求められている時代となっていると言えます。

いずれの塗装方法も、しっかりとした技術を有した職人さんが、その技術をもって塗装工事しなければ、従前の1色で行う塗装工事に比べると品質が悪くなってしまう可能性のある塗装方法となっています。

塗装工事の養生テープの種類と使い分けに関して|扶桑町の外壁リフォーム【ヨコイ塗装】

外壁塗装に限らず、車の塗装やプラモデルの塗装など、いろいろなものに色を塗る際には、すべての部分、すべてのパーツを1色で塗りつぶすということはほとんどありません。

外壁塗装であれば外壁とサッシを同じ塗料で塗ることがないように、ほとんどの場合で色の塗り分けが行われます。この色を塗り分けるということは、塗料をつける場所とつけない場所に分けるということになりますが、どれだけ熟練の職人さんであっても、フリーハンドで塗りたい部分にだけ塗料を塗るということはできません。また、塗料が撥ねたりすることも考えると、塗りたくない場所を「養生」するのが最善の方法となります。

そのため、養生作業は外壁塗装において、必ず実施する工程になります。この養生を行う上で、養生材と外壁を固定するのが養生テープとなります。適当なテープを使用してしまいますと、養生テープと外壁の隙間から塗料が侵入して不要な部分にまで塗料が付いてしまいますので、外壁塗装を行う上で、養生テープの選定は非常に重要な項目となります。

そこで今回は、養生テープの種類と使い分けについてご紹介します。

テープ種類:用途別

  • 軒裏の見切り:カモイ246
  • コーキング用:カモイ3303
  • リシン面など粗面:
  • 夏の暑い時期:カモイ ルパン
  •  

外壁塗装で使用する養生テープには、大きく分けてマスキングテープとマスカーの2種類に分類することができます。マスキングテープは、テープそのものだけで構成されているのに対し、マスカーはテープと養生材が一体になっている養生専用のテープとなっています。

マスキングテープは、文房具として100均でも販売されているため、なじみの深いテープだと思います。文房具のマスキングテープも、セロハンテープやガムテープより粘着力が弱く、貼ってもきれいにはがすことができますが、外壁塗装で使用するマスキングテープも同様に、外壁を傷つけることなく剥がすことができるマスキングテープとなっています。

しかし、あまりに粘着力が弱すぎると、マスキングテープの上からローラーで塗装した場合に、マスキングテープと外壁材の隙間から塗料が侵入し、保護したい部分に塗装がついてしまうこともありますので、粘着力が高く、外壁材等に傷がつかない高い品質のテープを使用する必要があります。 抜き裏に関しては旧塗膜が剥がれやすいことが多いので、逆に粘着力の弱いマスキングテープを使う 業者さんはほとんどです。

マスキングテープに属する養生テープには、他にも布テープやバイオランテープがあります。布テープは非常に粘着力が強いため、取り扱いには注意しなければなりませんが、マスキングテープやバイオランテープよりも強力に固定しなければならない部分に使用します。 (高温になることによってテープの糊が素地に残ることがあるので、夏には取り扱い注意が必要です。)

バイオランテープは、外壁用のマスキングテープのような存在で、布テープよりも粘着力が弱く、外壁材を傷つけることが少ない養生テープで、一般的に養生テープというと、このバイオランテープのことを指します。梱包時に封をする緑のテープ を見たことがあるのではないでしょうか。 塗装でも比較的よく使われております。

マスカーは、養生を楽に行うアイデア商品のような養生テープで、マスキングテープと養生シートが一体になっていますので、養生シートをマスキングテープで固定するという必要がありません。マスカーのテープ部分をきれいに貼ることで、シート部分を広げて広範囲の養生を行うことが可能な養生テープとなっています。

(梱包に使うテープ:OPPテープは塗装ではあまり使わないです。)

養生テープの色

黒: 養生テープで黒色は、塗装においてはあまり見かけないです

透明: 塗装での養生テープ 透明もあまり見かけないです。

養生テープの使い分け

 サッシ部分や玄関部分など、保護すべき範囲が広く、養生テープだけでなく養生シートも使いたい場合は、基本的にはマスカーを使用します。

一般的なマスカーは、ビニールの養生シートが一体となっていますので、屋根の瓦や、玄関のポーチなど、人が歩く部分については、ノンスリップマスカーという滑りにくい養生シートがセットになっているマスカーがありますので、これを使用します。

一方、ドアノブなどの小さい部分ですと、マスキングテープやバイオランテープだけで養生できる場合もあります。もちろん、こういった部分には、マスカーではなく、マスキングテープやバイオランテープを使用します。

ほかにも、車に車専用の養生シートを使用する場合や、植木に専用の養生シートを使用する場合にも、マスカーではなく布テープやバイオランテープを使用します。これらは、塗料の飛散などによる塗料の付着を防止するのが目的で、サッシ周りなどのように、きれいに一直線の養生をしなければならない部分ではなく、しっかり車や植木を覆い隠す必要があるため、布テープやバイオランテープを使用したほうが、目的を果たしやすいというメリットがあるのです。

このように、養生はその場所や範囲で使用する養生テープを選択していきます。しかし、養生は、建物の資産としては残らず、塗装工事が終わってしまえば、すべて除去してしまう工程のため、コストをかけたくないという方が、業者にもお客様にも多くいらっしゃいます。

外壁塗装の仕上がりは、養生の仕上がりによって変わるとも言われており、建物の構造次第では、塗装よりも下準備を行う時間のほうが長くなるというケースもある、重要な工程となります。

そのため、そこに使用する養生テープも品質の高いものを使用しなければ、いくら職人さんの腕が良くても、テープの中に塗料が侵入してしまったり、マスキングテープの跡が残ってしまうというトラブルも発生してしまいます。

マスキングテープとは

そもそもマスキングテープとは、塗装を行う際に、塗料がはみ出さないように、作業個所でない部分を隠すために貼るテープのことを言います。そのため、プラモデルやラジコンの塗装を行う際にも、塗りたくない部分、汚したくない部分に塗料が付着しないよう、マスキングテープを貼りつけます。

 このように、マスキングテープの目的は、塗装したくない部分を隠すために使用するということですので、塗装が終わった際には剥がすことを前提とした粘着テープとなっています。

そのため、プラモデルやラジコンを塗装するマスキングテープは、和紙でできた非常に粘着力の弱いテープが使用されます(その粘着力の弱さのため、スプレーで塗装した場合に、マスキングテープの隙間から塗料が侵入してしまうことも多々あります)。

外壁塗装用のマスキングテープ

 外壁を塗装する際にも、塗料をつけてはいけない部分が少なからず存在します。例えば、サッシ周り、ドア周りといった素材の異なる部分などが代表的な部分になります。他にも、塗装後にシーリングを注入する場合には、シーリングが塗装後の外壁に付着しないようにマスキングテープを使用して保護する必要があります。

ボンドブレーカー

 こういった外壁塗装で使用するマスキングテープは、当然のことながらプラモデルやラジコンを塗装する際に使用するマスキングテープを使用することはできません。

  • そもそもプラスチックと外壁材で素材が異なり、うまく貼りつけることができないという点や、
  • 粘着力が弱すぎて、保護する面を保護しきることができないという点、
  • 外壁材そのものに凹凸があり、平らなプラスチック用に設計された一般的なマスキングテープでは隙間ができてしまう点

などの問題点があります。

 外壁塗装で使用するマスキングテープは、外壁塗装専用のマスキングテープを使用します。外壁塗装専用のマスキングテープは、外壁に貼ることを前提として作られています。そのため、粘着力や凹凸面での貼り付けがしっかりと行うことができます。また、剥がした時に外壁や塗装を傷つけない絶妙な粘着力となっているほか、剥がし忘れがないように、蛍光の緑や青、紫といった目立つ色が使用されています。

養生テープおすすめ(暑い時期の工事が続いた時に)

 外壁塗装専用のマスキングテープにも、様々な商品が用意されていますので、ものによっては、一部の環境で問題が生じる商品もあります。

 その一例として、「糊残り」という問題があります。 夏の暑い日での工期が続いていると、養生用布粘着テープの粘着剤が躯体面に残ってしまいます。マスキングテープの性質上、粘着面には糊が付けられており、通常の環境であれば、この糊が外壁材や塗料に残ってしまうことはありません。しかし、糊の性質上、高温の場所に貼りつけてしまうと、糊が溶けてしまいます。 現在では、そういった暑い条件下でも、糊残りが少ないテープが開発されております。 カモイさんのルパンシリーズがお勧めです。

例えば、夏場の屋根瓦など、非常に高温になる場所に貼りつけることで、マスキングテープの糊が溶けてしまい、瓦に残ってしまうことがあります。こういった問題を生じさせないためにも、マスキングテープにもこだわりを持つ必要があるのです。

ヨコイ塗装で使用しているマスキングテープ

 ヨコイ塗装では、これらの問題が発生しにくいKAMOI社のルパンをはじめ、塗装する外壁材や環境に合わせて、最適なマスキングテープを選択し、使用しています。

マスキングテープ

マスキングテープの中には、他のマスキングテープと比べて価格の高いものも存在しますが、そのマスキングテープが塗装する環境に最も適しているのであれば、多少高価であったとしても、そのマスキングテープを選択するようにしています。そうすることによって、高品質な外壁塗装を行うことができるのです。

そんな養生作業について

1つ目は、下地処理を行う際の養生で、この養生では下地処理で行う高圧洗浄を行う際に、水が飛び散らないようにするという目的があります。高圧洗浄では、外壁に付着している汚れやコケ・藻などを高圧の水をかけることで除去していきますので、その汚れやコケ・藻が水と一緒に飛び散り、他の部分を汚してしまうことを防がなければなりません。(高圧洗浄時はネットだけでなく、ブルーシート等水が飛散しないようにする必要があります)

特に、塗装工事を行っているお宅へ飛散するだけでなく、近隣の住宅に飛散してしまった場合、ご近所間のトラブルに発展してしまう可能性もありますので、それは絶対に防がなければなりません。

2つ目は、下塗りや中塗り・上塗りを行う際に、窓やサッシといった外壁に隣接している部分で、同じ塗料を使用しない部分を保護するという目的があります。これらの場所を保護しなければ、窓に塗料が付着してしまい、汚くなってしまったり、サッシに塗料がにじんでしまい、サッシ自体が汚くなってしまいます。

また、一部の塗料では、これらの場所に付着してしまった場合に、なかなか落とせない場合や、僅かではあっても素材を傷つけてしまう可能性のあるものがありますので、しっかりと防がなければなりません。

3つ目は、植木や車といった塗料が付着してしまうとダメなものを保護するという目的があります。この部分をしっかり保護しておかなければ、外壁塗装で建物はきれいになったとしても、大切な植木やお車が汚くなってしまい、除去するのに大きな手間がかかってしまいます。また、除去する際に傷がついたり、植木の寿命が縮んでしまうことも考えられますので、しっかりと保護しなければなりません。

養生を行う際に注意しなければならないこと

 塗装を行う際には、必ず実施しなければならない養生作業ですが、この養生にも注意しなければならない点があります。

1つ目は、養生を行うことで、建物内部に熱がこもりやすいという点です。外壁を塗装する際に、窓を養生すると、窓を開けても換気はできませんので空気が循環しません。特に夏季での外壁塗装では、中の空気を外に逃がすことができなくなりますので、建物内部が非常に暑くなってしまいます。そのため、必要に応じて換気扇やクーラーなどによって温度調整を行う必要が生じます。

2つ目は、養生に使用するテープの素材や種類を誤ると、建物や植物に傷がついてしまう可能性があるという点です。粘着力の強すぎるテープを使用した場合や、シートで全体的に保護しなければならない部分をテープで保護した場合など、塗料が付着しないように保護したはずの養生で、外壁材やサッシ、植物に傷をつけてしまうことがあります。また、旧塗膜の密着力が弱く、ケレン作業がしっかりとしていないと、養生ビニールを剥がすときに、一緒に剥がれる事もあります。そんな事が無いよう、下地処理はしっかりと処理をしておかなければいけません。

養生で塗装の品質が変わる?

 養生には様々な目的があり、また、注意しなければならない点もあります。では、養生をきれいにできる業者は、塗装の品質も高いのでしょうか。答えは「養生がきれいできる業者には、塗装の品質が高い業者が多い」という結果でした。養生がきれいな業者が100%高品質な塗装工事ができているとは言い切れません。しかし、養生をしっかり行っていない業者で品質が高い業者はありません。そのため、高品質の塗装工事を望むのであれば、養生をしっかりと行う業者を選択する必要があります。

 なぜ、養生が品質に関わるかというと、養生を丁寧に実施している業者は塗装も丁寧に行っているという理由もありますが、保護すべき部分を熟知し、その部分はしっかりと保護していることが一番の理由といえます。養生を雑に行ってしまうと、保護すべき部分が養生されていなかったり、養生されていても、完全に保護できておらず、本来塗装すべきではない部分に塗料が付着してしまうことが多くあります。その結果、塗装はされていても、アルミサッシに外壁の塗料が付着していたり、網戸についたりして後始末が大変になることもあります。

 さらに、養生ネットをしっかりと行っていないということは、下地処理での高圧洗浄の際に、汚れが付着した水をしっかり保護することができていないので、近隣のお宅にそれらの水が飛散し、ご近所間のトラブルに発展してしまうことも少なくありません。そのため、養生については、丁寧に実施する業者を選択する必要があります。

外壁塗装のプロが教える!ローラーの種類と使い分け

【外壁塗装のプロが教える!ローラーの種類と使い分け】

外壁塗装を行う際に欠かせない重要な工具である「ローラー」。実は、外壁の材質や凹凸の有無などによって複数の種類のローラーを使い分けることが重要です。今回は、外壁塗装におけるローラーの種類と使い分けについてご紹介します。

## ローラーの種類

外壁塗装で使用するローラーは大きく分けて以下の3つに分類されます。

1. ウールローラー:羊毛ローラー、マイクロファイバーローラー
2. 砂骨ローラー:マスチックローラー、多孔質ローラー、パターンローラー、スポンジローラー
3. 特殊なローラー:ヘッドカットローラー、脱泡ローラーなど

## ウールローラーの使い分け

ウールローラーは最も一般的に使用されるローラーで、外壁塗装には欠かせません。ウールローラーは短毛、中毛、長毛の3つに分けられます。

– 短毛ローラー:毛足が5mm前後で、平面を塗装する際に使用します。凹凸のない場所に最適です。
– 中毛ローラー:毛足が13mm程度で、平面と凹凸面の両方に対応します。汎用性が高く、一般的に使われます。
– 長毛ローラー:毛足が20mm以上で、凹凸のある素材やタイルを塗装する際に使用します。ムラを防ぐために注意が必要です。

## 砂骨ローラーの使い分け

砂骨ローラーはローラーに空洞が多くある特殊なタイプです。砂骨ローラーは大量の塗料を吸収できるため、以下のような場合に活躍します。

– 塗料を分厚く塗る場合
– 粘度の高い塗料を使用する場合

マスチックローラーや多孔質ローラー、パターンローラー、スポンジローラーなど、名称は異なりますが、基本的な使い方は同じです。

## その他の特殊なローラー

ウールローラーや砂骨ローラー以外にも、特殊な用途に合わせたローラーがあります。

– ヘッドカットローラー:吹付けで作られた凹凸を滑らかにする際に使用します。
– 脱泡ローラー:防水工事などでシートを密着させるために空気を抜く際に使用します。

これらの特殊ローラーは、特定の場面でのみ使用されることが多く、一般的な外壁塗装ではあまり使用されません。

## ローラーの使い捨てについて

外壁塗装の品質向上のためには、現場ごとにローラーを使い捨てにすることが重要です。使用済みのローラーを再利用すると、塗膜が薄くなるなどの問題が生じる可能性があります。しかし、コストを削減するために使い捨てを怠る業者も存在します。品質を重視するなら、塗装のプロに依頼しましょう。

【ヨコイ塗装がおすすめの理由】

ヨコイ塗装は、外壁塗装のプロとして品質を第一に考えています。外壁の材質や凹凸の有無などを考慮し、適切なローラーを使い分けて丁寧に塗装します。扶桑町、大口町、犬山市、江南市で外壁塗装をお考えの方は、ぜひヨコイ塗装にご相談ください。信頼性と高品質な仕上がりをお約束します。

外壁塗装は家の寿命を延ばし、美しい外観を保つために欠かせないメンテナンスです。適切なローラーの選択と使い捨てによって、品質の高い外壁塗装を実現しましょう。

 

台所の換気扇の油汚れが外壁塗装に与える影響と対策

【はじめに】
外壁塗装を予定している方にとって、換気扇周りの油汚れは気になるポイントです。この記事では、台所の換気扇の油汚れが外壁に与える影響と、外壁塗装を行う際の対策についてご紹介します。外壁塗装を長持ちさせるために、換気扇周りの清掃や対策を行うことが重要であることを、分かりやすく解説します。

【外壁汚れの原因】
外壁はさまざまな原因で汚れが発生します。車の排気ガスやカビ、ほこりなどが主な要因ですが、台所の換気扇から垂れる油汚れも外壁を汚す原因とされています。台所の換気扇は料理で使用する油が付着しやすく、この油が古くなると外壁に垂れて黒い汚れになってしまいます。

【外壁塗装と油汚れ】
外壁塗装を行う際には、外壁の汚れはすべて落としておく必要があります。特に台所の換気扇から垂れる油汚れは、塗料の密着を阻害する可能性があるため注意が必要です。油汚れは通常の掃除だけでは落としにくいため、外壁塗装前には専用のクリーナーや高圧洗浄を利用して油分を分解してから塗装を行う必要があります。

【換気扇周りの掃除と外壁塗装】
外壁塗装をする際には、換気扇周りの油汚れをしっかりと取り除くことが重要です。外壁をきれいに塗装しても、油汚れが再度垂れると汚れた外壁になってしまいます。換気扇そのものの掃除だけでなく、換気扇ダクトも目詰まりを防ぐために業者に依頼して掃除することが効果的です。

【換気扇から油汚れを防ぐ対策】
外壁の汚れを防ぐために、換気扇から油汚れが垂れないように対策を行いましょう。

①フィルターの使用
換気扇にフィルターを取り付けることで、油を吸収しダクトへの流入を防ぎます。換気扇の大きさに合ったフィルターを選び、定期的な清掃を行うことで効果的に油汚れを防げます。

②定期的な清掃
換気扇周りは月に1回程度、定期的に清掃することをおすすめします。油汚れは時間が経つと黒く酸化しやすくなるため、早めの対処が重要です。

【まとめ】
台所の換気扇の油汚れが外壁に与える影響や外壁塗装に対する対策を紹介しました。外壁塗装を長持ちさせるためには、換気扇周りの油汚れをしっかり取り除くことが必要です。フィルターの使用や定期的な清掃を行うことで、外壁の汚れを防ぎ、美しい外観を保つことができます。外壁塗装を予定している方は、換気扇周りのケアをお忘れなく!

油汚れ

 

塗装工事と火災保険|扶桑町の外壁リフォーム【ヨコイ塗装】

火災保険は、火事になってしまったときに使う保険で、塗装工事とはあまり関係がない保険だと思われている方も多くいらっしゃるかと思います。しかし、火災保険をうまく活用することで、塗装工事の費用を安く抑えることができる可能性があります。塗装工事を行うにあたって、どのように火災保険を活用するのでしょうか。今回は、塗装工事と火災保険の関係についてご説明いたします。

火災保険とは

 火災保険は、住宅を建てる場合や、賃貸住宅を借りる場合など、ほとんどの方が契約されている保険だと思います。しかし、火災保険は、家が火事になってしまったときに、建物や家財の補償を行うことができる保険だという認識の方がほとんどなのではないでしょうか。

 実は火災保険には、火災以外にも保証の範囲があり、その保証範囲によって、大きく4つの種類に分けることができます。

  1. 住宅火災保険ー住宅火災保険は、一戸建てに住まれる方も、賃貸物件に住まれる方も加入できる保険です。住宅火災保険では、火災と落雷、爆発・破裂、風災・ひょう災・雪災が補償対象となっています。
  2. 住宅総合保険ー住宅総合保険も、住宅火災保険と同様に、一戸建て、賃貸物件ともに加入できる保険です。住宅総合保険と住宅火災保険を混在されている方が多くいらっしゃいますが、住宅総合保険では、住宅火災保険の補償対象である火災、落雷、爆発・破裂、風災・ひょう災・雪災に加え、洪水・床上浸水、水濡れ、物体落下・飛来・衝突、騒じょう・集団行動に伴う暴力行為が補償対象に含まれます。また、家財契約を行うことによって、家財の盗難、持出家財の損害も補償対象となります。
  3. オールリスクタイプー住宅火災保険、住宅総合保険は、どこの保険会社でも補償内容・保険料ともに同一の内容ですが、オールリスクタイプの保険は、住宅火災保険や住宅総合保険に、保険会社が独自の補償内容を追加した新しいタイプの保険となっています。そのため、契約内容によって補償の対象大きく異なるのが特徴となっており、一般的に住宅総合保険よりも充実した補償内容となっています。
  4. 特約火災保険ー特約火災保険は、住宅金融支援機構の融資を受ける人だけが利用することができる保険で、住宅総合保険と同様の補償内容となっていますが、住宅総合保険よりも割安で加入することができる火災保険となっています。

リフォームと火災保険の関係について

リフォームの内容による違い

 住宅の「リフォーム」という言葉には、2つの意味が含まれています。1つは、リフォームを行わなければ、建物の耐久性を大きく損なう、もしくは生活に支障をきたすような、「修理」「修繕」という意味で、もう1つはリフォームを行うことによって、外観が良くなったり、生活が便利になるような「改装」「改築」という意味です。

 リフォームのうち、火災保険が適用できるのは、このうち「修理」「修繕」に分類されるリフォームのみとなります。そもそも火災保険は、火災やその他の災害(地震、噴火を除く)、建物外部からの飛来物や落下物による「被害」の補償が目的の保険です。そのため、それらの要因によって、被害を受けた部分を「修理」「修繕」するために使用することができます。一方、「改装」「改築」は、災害等による被害を直すものではなく、今より良い環境に変えるという目的ですので、火災保険の補償目的とは合致しません。そのため、「改装」「改築」では、火災保険を適用することはできないのです。

言い換えると、火災保険が適用できるかどうかのポイントは、そのリフォームが「建物の価値をもとに戻す工事」であるという点です。「建物の価値を高める工事」は火災保険を適用することができません。

1.火災保険の適用範囲

 住宅を建てた場合の他、賃貸で部屋を借りている場合でも、ほとんどの方が火災保険には加入していると思いますが、契約時以外にその内容について詳しく確認したことはあるでしょうか。

 火災保険は、名前こそ「火災」とついていますが、保障の範囲は火災だけにとどまらず、落雷や風災、雹災、雪災、水災などの各種災害や、建物外部からの飛来物や落下物などによる被害や、盗難による盗取や汚損、集団行動等に伴う暴力行為による被害などにも適用されます(保険会社や保険のプランによって異なります。ぜひ、ご自身の保険契約をご確認ください)。そのため、「火災保険」という名前以上に、手厚い保険となっているのです。

 では、保険を使用すれば、どのような破損であってもリフォームをするのに自己負担が必要ないのかといえば、もちろん、そうではありません。保険の適用範囲には「経年劣化による破損」は含まれていないのです。そのため、破損した部分のリフォームを行う際に、その破損の原因が経年劣化であれば、火災保険を適用することはできません。

降雪によるトイの歪み

 しかし、風災や建物外部からの飛来物によって屋根や外壁が破損され、それをリフォームする場合など、火災保険を適用することができるケースも存在します。よくあるリフォームの原因となる「雨漏り」や「屋根や外壁の破損」については、その発生原因を確認し、経年劣化による破損等でなければ、一度、火災保険の適用が可能かどうかを検討してみる必要があります。

2.火災保険の注意点

 このような、万能に見える火災保険ですが、災害の中で適用できないものがあります。それは「地震・噴火」です。地震や噴火でも保障を受けたい場合は、火災保険に加入し、かつ、地震保険に加入しなければなりません。なお、地震保険だけで加入することはできません。

 なお、ここでいう地震・噴火には、これらを原因とする津波も保障の対象になりません。また、「火災保険」という名前ですが、地震・噴火を原因とする火災についても保障の適用外となります。これらの保障は、地震保険が必要になります。

3.火災保険を悪用する業者に注意

 冒頭で紹介した「雨樋が壊れていますが、火災保険を使えば自己負担なしで修理できますよ」と自宅を訪問してくる業者は、火災保険の専門知識を有した業者が、たまたま自宅の前を通りかかって、親切にもアドバイスをするために訪問してきてくれたのでしょうか。残念ながら、そのようなケースはまれです。その理由は、「保険金が何円支払われるか」というのは、実際に申請をしなければわからないことで、通りがかりの業者がちらっと破損箇所を見ただけで算出できるようなものではありません。そのため、この時点で「自己負担なし」という話しをすることはできないのです。

このように、「火災保険を使用すれば、自己負担なしでリフォームできる」と、突然訪問してきて説明する業者は、安易に信用することは難しいでしょう。そんな業者と契約しないように、注意しなければなりません。

 しかし、「火災保険が適用できるかどうか、自分では判断できない」という悩みは残ってしまうことかと思います。その場合は、契約している保険会社に電話で相談するという方法や、信頼できる業者に相談してみるという手があります。

 これまで、火災保険の適用に注意を促す説明となっていましたが、経年劣化だと思っていた部分であっても、よくよく確認してみると、火災保険の適用範囲に含まれる内容で、リフォーム金額の一部が保険金として支払われるというケースも存在していますので、火災保険によるリフォームすべてが「ダメ」というわけではありません。リフォームという多額のお金が必要であるときこそ。火災保険をうまく使って、少しでも負担する金額を減らすという考え方は非常に重要ですので、ぜひ、信頼できる保険会社かリフォーム業者に、火災保険の適用ができないか、相談してみてはいかがでしょうか。

塗装工事で火災保険を使う条件

 火災保険は、当然のことながら補償範囲の中でのみ保険を適用することができます。つまり、住宅火災保険であれば火災と落雷、爆発・破裂、風災・ひょう災・雪災です。それらに起因して住宅が傷ついてしまった、壊れてしまったという場合であれば保険を適用することができます。

 この中で、最も塗装工事に適用できる補償範囲は、「風災」になります。火災や落雷など、他の補償範囲の場合は、建物そのものが大きく損壊することが多く、塗装工事で修復することが難しい状況が多くなりますが、風災に関してはその条件が「最大瞬間風速20メートル/秒」以上の風災において補償の対象となりますので、建物の一部が破損するという状況が発生しやすいのです。

 しかし、風災で塗装工事を行わなければならない場合でも、その費用が20万円未満であれば保険を適用することができません。風災の場合は、補修費用が20万円以上の場合に限って、保険を適用することができます。

風災で塗装工事を行うためには

 最大瞬間風速20メートル/秒を超える強風や突風、台風によって建物の一部が損壊してしまった場合で、その修理にかかる費用が20万円以上であれば、火災保険を使用して建物を補修することができる可能性があります。

風災によって火災保険の適用を受けようとした場合、補修費用の見積もりを取得したうえで、損害保険鑑定人の調査が必要となります。損害保険鑑定人は、保険会社から委託を受けて、プロの目から見て補修する内容が風災によるものかどうかを判断します。

経年劣化であれば、火災保険の補償対象となりません。しかし、強風後の雨漏りなどは、強風による破損なのか、経年劣化によるものなのか、判断がつきにくいものがありますので、それを損害保険鑑定人がチェックすることになるのです。

こうして、火災保険を適用できるとなった場合、補修が必要な範囲で、保険金を受け取ることができます。例えば、雨どいのみの修理であればその分の費用のみが保険の対象となり、塗装を行う必要があると判断された場合は、塗装工事の全額が保険対象となることもあります。

 外壁塗装は、高額な塗装工事となりますが、その原因が火災保険の適用範囲内であれば、保険金を使って塗装工事を行うことも可能です。自然災害によって、塗装工事を行わなければならなくなった場合には、

契約している火災保険をご確認の上、その保険が適用できないかどうかを検討されることをお勧めいたします。

火災保険を適用することができない修理・修繕

 「修理」「修繕」であれば、火災保険を適用できると記載しましたが、それら全てで適用できるわけではありません。あくまで、「修理」「修繕」が必要となった原因が、火災保険を適用できる条件に合致した場合に火災保険を使用できるのであって、例えば、新築時からの欠陥部分の「修理」「修繕」を行う場合は、火災保険の適用範囲から外れていますので、火災保険を適用することはできません。

 また、経年劣化によるもの、以前に修理・修繕した部分が原因となった雨漏り等の「修理」「修繕」なども火災保険の適用範囲外となります。あくまで火災保険を適用するためには、火災保険の適用範囲である災害や建物外部からの飛来物、落下など、保険証に記載されている事象が、「修理」「修繕」の要因となっていなければなりません。

火災保険が適用されやすいケース

 火災保険が適用されやすいケースというのは、その「修理」「修繕」が、明らかに火災保険の適用範囲となる災害等による被害であることがわかるものとなっています。例えば、台風などによって屋根の瓦が破損してしまったケースや、雨漏りが発生してしまったケースなどが該当します。実際に火災保険が適用できた工事には、以下のようなものがあります。

①台風・強風

 台風や強風によって、屋根が破損した、雨樋が破損した、外壁が破損したと言うケースで、火災保険を適用して「修理」「修繕」するケースとしては、最も多いと言われています。例えば、強風によって門扉が倒れてしまい、外壁にあたって破損してしまったケースや、強風によって外部から飛来したものが雨樋にあたって破損してしまったケース、など、火災保険が適用されるケースとしては多い部類になっています。

②雨・雪・雹

 大雨による雨漏りも火災保険の適用範囲となっています。しかし、その雨漏りが、本当に経年劣化によるものではないという点について、専門業者の確認が必要となるでしょう。また、昨年の西日本豪雨のような集中豪雨による床上浸水なども火災保険が適用できるケースとなっています。

 他にも、大雪によってカーポートの屋根が荷重に耐えきれずに破損してしまうといったケースや、雹によってカーポートが破損したといったケースも、火災保険が適用されやすいケースと言えます。

明らかに前日の強風等によって破損した、と分かるケースであれば、火災保険を適用できそうと判断することは可能ですが、ある日、突然発見した建物の破損の場合、それが災害等によるものなのか、経年劣化によるものなのか、判断するのはなかなか難しいと思います。実際、経年劣化とおもって修理を行う際に、実際は経年劣化ではなく、火災保険が適用できるというケースも多数存在します。そのため、建物の「修理」「修繕」を行う場合は、明らかに経年劣化によるものでなければ、事前に専門家に確認し、火災保険が適用できないか、チェックしてみることをお勧めします。

ヨコイ塗装では、お客様の費用負担が少しでも軽くなるよう、修理・修繕を行う際にも適切なアドバイスを心がけています。扶桑町周辺で建物のリフォームをお考えの方は、ヨコイ塗装にご相談ください。

塗装が劣化する理由と塗り替えのタイミング|扶桑町の外壁リフォーム【ヨコイ塗装】

外壁塗装を定期的に実施しなければならないことはわかっていても、外壁塗装の費用は高額になりますので、その期間はできるだけ長くしたいと思います。そこで今回は、塗装が劣化する原因と塗り替えしなければならないタイミングについてご紹介します。

塗装が劣化する原因

 塗装が劣化する主たる原因は、太陽からの紫外線と雨による水分、温度差など、主に天候によるものとなっています。

①太陽からの紫外線

太陽からの紫外線を受け続けると、触ると手が白くなるチョーキング現象が発生しやすくなります。また、塗装そのものではありませんが、サイディングボードに使われているシーリングの樹脂層が劣化し、シーリングのヒビや痩せといった劣化に影響を与えます。

②雨などの水分

雨などによる水分が多く含まれると、カビやコケ・藻の発生につながります。カビやコケ・藻が発生すると、水分を含みやすい環境となりますので、その部分が特に劣化が進むこととなります。また、湿度を含んだのちに乾燥することを繰り返すことが、チョーキングが発生する原因にもなります。

③温度差

外壁の温度が上下すると、外壁材そのものの体積が収縮します。塗装は、外壁材に密着させていますので、外壁材そのものが収縮することで、塗装も収縮しようとしますので、その力が塗装にひび割れを発生させる原因となります。

塗装の期間を延ばすには

 塗装が劣化する要因は、大半が天候などの外的要因ですので、塗装の劣化そのものを完全に防ぐことはできません。もちろん、コケや藻などについては、気付いた時に早期除去を心がけることで劣化を防止することは可能ですので、それらをすべて実施して、かつ塗装の期間を延ばそうと考える場合は、塗料そのものの質を見直さなければなりません。

塗り替えのタイミング

 塗装を行うタイミングは、使用している塗料や環境によって異なってきますので、塗料の耐久年数はあくまで目安ということになります。実際に塗装を行う場合は、塗装の劣化状況を確認して判断する必要があります。塗装を判断するポイントとしては、初めに塗装のクラックの状況が考えられます。塗装に多くのクラック(ひび割れ)が発生している場合は、できるだけ早く塗装工事を行うことをお勧めします。

次に、チョーキングの状況です。実際に外壁を手で触ってみて、手に何もつかないのが正常な状態です。手にうっすら白い粉がつく場合は、若干塗装が劣化してきていますので、塗装の検討を行う必要があります。手にしっかりと白い粉がついて、外壁に手形が残る状況ですと、そろそろ塗装を実施する時期に来ていると判断することができます。

他にも、コケや藻の発生する頻度が上がった場合や、塗装が一部剥がれてしまっている場合なども、塗装を実施する時期に来ています。外壁の塗装が劣化してしまうと、これまで塗装で防いでいた紫外線や水分を、外壁材そのもので受けてしまうことになりますので、外壁材に甚大なダメージが残ってしまうことがあります。そのため、外壁塗装の時期をしっかりと見極め、適切なメンテナンスを行うようにしてください。

外壁塗装で使用する色選びの注意点

外壁の塗装は、建物のメンテナンスという意味で、7年~10年に1度は実施しなければなりません。定期的な塗装を行わなければ、塗料によって作られた塗膜が劣化してしまい、雨や湿気によって建物がダメージを受けてしまいます。また、外壁塗装には、建物の美観を良くするという目的もあります。屋根や外壁に新しい塗料を塗ることで建物を美しく見せることができますが、そこで選択した色は、次の外壁塗装まで変更することができません。定期的に外壁塗装を行う場合は、7年~10年は同じ色で使い続けることになりますので、色選びは慎重に行う必要があります。

そこで今回は、外壁塗装に使用する色の選び方について、ご紹介したいと思います。

一般的に使用されている色はどんな色?

 外壁の色は、そのまま建物の色になりますので、ご近所さんの目から見て、あまりに奇抜な色にしたくないという方も多いのではないでしょうか。ご近所さんと同じような色にしておくことで、その町の雰囲気も統一することができます。そこで、まずは、一般的に多く利用されている外壁の色についてご紹介します。

外壁塗装で最もよく利用される色は、ベージュ系の色となっています。続いて、ホワイト系、グレー系、ブラウン系という順になっています。ベージュ系は約40%、ホワイト系が約20%の建物で使用されていますので、建物の60%程度がベージュ系、ホワイト系の外壁となっています。また、グレー系、ブラウン系はともに10%程度の建物で使用されており、これら4色のみで、建物の80%が塗装されているということになります。

冒険した方は、どんな色にした?

 周りと一緒にしたくない、目立つ色にしたいと考えている方もいらっしゃるかと思いますので、定番の4色以外の塗料を使用された建物もご紹介します。定番4色に次いで多いのが、イエロー系です。こちらは全体の3%程度となっており、定番4色からは大きく下がります。続いて、ピンク系、ブルー系、グリーン系が全体の2%程度、レッド系、パープル系が1%程度となっています。それ以外の色は、全体の1%にも満たない色となっています。

塗装できない部分とのアンマッチに注意する

 外壁塗装で、建物のすべてを塗装することができれば問題ないのですが、玄関ドアやサッシ部分といったように、建物には塗装ができない部分があります。新築の場合は、外壁の色と、玄関ドア、サッシの色が違和感なくマッチしていても、外壁の色を変更してしまうことで、塗装した部分と塗装できない部分との違和感が出てしまうことがあります。

例えば、木材をイメージして、全体的にブラウンにしている建物で、これまで外壁も玄関ドアもサッシも、すべてブラウンで統一されていた建物が、外壁だけベージュ系に代わってしまった場合は、建物は全体的に明るく変化しますが、サッシや玄関ドアだけはブラウンで残ってしまい、そこだけ非常に目立ってしまうということがあります。あえて目立たせるという選択肢もありますが、そういった塗装できない部分の色に合わせて外壁の色を選択することをお勧めします。

面積による色の錯覚に注意する

 人間の目は、少しのことで錯覚してしまうようにできています。色についても同様で、小さい面積の色を見るのと、大きい面積の色を見るのとでは、全く同じ色を使用していたとしても異なった色に見えてしまうことがあります。明るい色の場合は、明度(色の明るさ)は、小さい面積でみるより大きい面積で見たほうが明るく見え、彩度(色の鮮やかさ)も、面積が大きいほど鮮やかに見えます。また、色相(色味)についても、面積が大きいほど強調されてみえます。逆に暗い色の場合は、明度は小さい面積でみるより大きい面積で見たほうが暗く見え、彩度も、面積が大きいほどくすんで見えます。ただし、色相については、明るい色と同様に面積が大きいほど強調されてみえます。

これらの錯覚を意識して色選びをしなければ、完成後に「思っていた色と違う」というトラブルになってしまいます。どうしても色のサンプルは、外壁よりも小さいサンプルとなりますので、明るい色の場合はやや暗めの色を、暗い色の場合はやや明るい色を選択することをお勧めします。ただ、通りに面した壁を実際に塗ってもらって、イメージしてから塗装するのが一番無難です。

光による色の錯覚に注意する

 色合いは、蛍光灯の下で見るか、太陽光の下で見るかによっても変化してしまいます。蛍光灯の光に比べて、太陽光で見たほうが明るく見えますので、サンプルを確認する際には、家の中だけで見るのではなく、実際に太陽光の下で見ることも重要なポイントとなります。また、塗装をすることで外壁面の模様がよりフラットになります。そのため、乱反射していた光が、まとまりを持つようになります。塗装後は、壁はより艶を持つようになり、光の影響で見た目より白く感じるようになります。したがって、朝晩と異なった表情になりますので、時間帯をずらして色をイメージすることをお進めします。

 外壁の色は、人の第一印象と同様に、その建物の第一印象といっても過言ではありません。そのため、自分が納得できる色で仕上げる必要があります。外壁の色は、基本的には今後10年程度、変わることはありませんので、慎重に選択しなければなりません。

塗装方法によるメリットとデメリット

①クリア塗装

 窯業系サイディングボードの風合いを残すために選択される塗装方法で、コストは比較的安く抑えることができます。しかし、外壁の上にクリア塗料によって塗装を行うため、仕上がりは外壁の状態がそのまま現れてしまいます。そのため、1回1回のコストは最も低く抑えることができますが、頻繁に塗装を行わなければなりませんので、トータルコストを考えると、割高になってしまうことがよくあります。クリア塗装は、外壁の状態が良ければ最もお勧めの塗装方法となります。しかし、継続してクリア塗装にするか、他の塗装方法にするかは、その都度、外壁の状態を確認して検討する必要があります。

②単色塗装

 外壁に劣化が目立つようになってきた場合に選択する塗装方法の1つです。クリア塗装よりも若干コストは上がるものの、塗料によってしっかり外壁を塗装しますので、劣化した外壁を美しく仕上げることができます。しかし、1色で塗りつぶすこの塗装方法では、デザイン性の高いサイディングボードの良さが失われることとなってしまいます。

③多彩仕上げ

 クリア塗装を行うことができなくなった外壁に対して行う塗装の選択肢の1つで、単色塗装よりもコストはかかりますが、複数のカラーを混ぜ合わせることによって、さまざまなパターンを作り出すことができる新しい塗装方法です。単色塗装では、出すことのできない立体感や重厚感を出すことができる塗装方法となっており、サイディングボードに塗装しても、元の風合いとは違った、新たな風合いを楽しむことができます。

お勧めの塗装方法が「2トーン塗装」

 2トーン塗装とは、複数の色を使用した塗装方法になります。ただ、複数としましたが、おすすめしているのは3色までのご使用となります。4色以上の塗料を使用した場合、全体に統一感がなく、まとまりがないようなイメージに仕上がってしまいます。通常の外壁塗装では、1色の塗料を使用して外壁全体を塗装しますので、統一されたイメージがつきやすいものの、外壁塗装を行うと、ほとんどの方が1色で塗装を行うため、どこかで見たような建物になってしまうというデメリットもあります。

一方、2トーン塗装では、複数の色を組み合わせて塗装を行います。そのため、他とは違った、おしゃれな外観にすることができます。また、色の組み合わせは非常に多く存在しますので、自分だけのオリジナリティあふれる外壁に塗り替えることができます。そのため、建物の外観を気にされる方に、選択されることが多くなってきた塗装方法となります。

2トーン塗装の注意点

 2トーン塗装は、外観を気にされる方が選択する塗装方法となりますので、その外観は美しいものでなければなりません。しかし、自由に色をチョイスできるからといって、自分の好きな色だけを組み合わせてしまうと、後々「失敗した」と感じてしまう場合が出てしまう可能性があります。

その原因は、色の組み合わせです。色には、色相環という色の系統を分かりやすく円にした図があるのですが、色相環のうち、メインで使用したい色から見て近い位置にある「同系色」を使用しなければなりません。色相環の向かい合う位置にある色は補色、向かい合う位置から近い位置にある色を反対色といい、この2色を使用してしまった場合、それぞれが強調しあい、まとまりがなくなってしまいます。

そうなると、せっかく美観を良くしようと2トーン塗装を選択したのに失敗したということになってしまいますので、色選びは慎重に行う必要があります。もし、どうしても同系色が選択できない場合、例えば白と茶を使用したいといった場合には、使用する2色の間に「セパレーションカラー」を使用して境界をつけることで、まとまりが出る場合があります。セパレーションカラーを使用する場合、セパレーションカラーが目立ちすぎると、まったくまとまりがなくなりますので、白や黒といった無彩色や低彩度色を選択するのがおすすめです。

使用するカラーの面積

 2トーン塗装を行う場合、色の使用方法のセオリーがあります。それは、ベースカラー、アソートカラー、アクセントカラーという3色の使用方法に関するものになります。

  1. ベースカラーーベースカラーは、今回の外壁塗装で最も多く使用するカラーとなります。概ね65%~75%程度がベースカラーとすると、まとまりがある塗装を行うことができます。ベースカラーは、建物の主たるカラーとなりますので、近隣の住宅のカラーから大きく外れた色にすると、1軒だけ目立ってしまうことになります。そのため、多くの場合は近隣の住宅のカラーに合わせることで、町全体がまとまりのあるイメージにすることをお勧めしています。
  2. ーアソートカラーアソートカラーは、全体の20%~30%程度の使用率となる、2トーン塗装の肝となる部分です。ベースカラーを引き立てるための配色として、おしゃれな外観を作り出すための塗装となります。
  3. アクセントカラーー全体の10%以下しか使用しない、印象付けのためのカラーがアクセントカラーとなります。先ほどの説明にも登場した「セパレーションカラー」もアクセントカラーの役割の1つです。アクセントカラーをうまく活用することで、色にまとまりがでたり、全体を引き締める効果が期待できます。

2トーン塗装の塗り分け

2トーン塗装を行う際、その色をどのように使い分けるかについては、いろいろな考えが可能です。たとえば、上下に塗り分ける、縦に塗り分ける、テラスなどの突き出た部分だけ色を変える、といった方法やそれらを組み合わせた方法などが考えられます。2トーン塗装では、非常に多くのパターンが考えられますので、まずは実際にどのようなイメージになるか、シミュレーションしてみることが重要です。

クリア塗装について

一般的に「外壁塗装」と聞いて想像するのは、1色の塗料できれいに塗られた状態ではないでしょうか。新しい塗料を使用して、専門の職人さんがきれいに塗った直後の外壁は、とてもきれいな状態となります。しかし、ほとんどの場合は単色で塗られているため、なかなか凝った塗装とはいえません。特に、レンガ調のサイディングボードを使用して、3色や4色使用しているような凝った外壁材を使用されている方からすると、その上から単色の塗料を塗ってしまって、外壁の見た目が全く変わってしまうことに抵抗を感じる方も多いのではないでしょうか。

 そんな方にお勧めの塗装が、クリア塗装となります。クリア塗装は、通常の塗装と同様の工程で塗装工事を行うのですが、仕上げに使用する塗料が透明であるため、元の外壁材のデザインをそのまま残すことができます。そのため、現在の外壁材のデザインを変更したくない方には、おすすめの塗装方法となります。

さらに、クリア塗料には艶有りの塗料と艶無し(3割艶有り)塗料があります。外壁に艶を出したい場合や、艶そのものも現状維持したい場合など、それらのご希望に沿った形で現在の外壁材のデザインを有効活用することができます。

クリア塗装の問題点

 では、元の外壁材を気に入っている方は全員クリア塗装ができるのかと言われると、そうではありません。クリア塗装は、透明な塗料を使用しますので、外壁材のデザインをそのまま活かすことができますが、それは問題があっても隠すことができないというデメリットも含まれています。

例えば、長期間、外壁のメンテナンスを行っていなかったために外壁にクラックが発生している場合には、外壁塗装の下地処理でそのクラックを修復する処置を施します。

通常の塗装であれば、その上から色付きの塗料を塗っていきますので、クラックの修復後は塗料で隠すことができますが、クリア塗装の場合は、クラックの修復後を隠すことができずに、そのまま見えてしまうことになります。この状態ですと、元のサイディングボードのデザイン性を活かせたとしても、見た目が悪くなってしまいます。

他にも、使用できないサイディングボードがあります。例えば、光触媒のコーティングや無機の表面コーティングが施されているサイディングボードは、クリアの塗料を外壁材にしっかりと密着させることができませんので、これらのサイディングボードを使用している場合には、クリア塗料は使用することができません。

クリア塗装に適した状態

 クリア塗装の問題点を考えた場合、クリア塗装が実施できる期間は新築から10年前後と言われています。それ以上に経過してしまうと、どうしても多かれ少なかれ外壁に傷がついてしまい、それを隠すことができなくなってしまうため、美観が悪くなってしまいます。もちろん、大切に使用されていて、傷がほとんどない外壁材の場合であれば、15年や20年経過していてもクリア塗装を行うことができる場合がございますので、実際の判断は、現物を確認してからという形になります。

 逆に、10年を経過していなくても、建てられた位置や天候状態によって外壁に傷がついていたり表面が風化している場合については、クリア塗装はおすすめすることができません。

クリア塗装の耐用年数

 通常の外壁塗装は、7年~10年程度と言われています。では、色が入っていない透明な塗料で塗装した場合の耐用年数はどうなるのでしょうか。結果としては、通常の外壁塗装と同様に、7年~10年程度は持つと言われています。もちろん、使用する塗料と外壁材によって、その期間は大きく異なりますが、シリコンのクリア塗料であっても、10年程度の耐用年数はありますので、クリア塗装だからといって、耐用年数が下がることはありません。 ヨコイ塗装ではKFケミカルさんのワールドセラグランツのクリアを使って高耐久を実現しています。クリア塗装は使用できる条件が厳しい塗装方法ではありますが、優れたデザイン性を活用したい方にとっては、非常に有用な塗装方法となります。しかし、一部の業者では、明らかにクリア塗装に適していない外壁であっても、その事実を告げないまま塗装を行ってしまい、耐久性の低下が美観の悪さで問題になることもあるようです。そのため、クリア塗装のご相談は、信頼できる塗装業者に行う必要があります。

「多彩仕上げ」について

これまで、外壁塗装といえば、素材の色を生かすためのクリアな塗料を使用するか、全く新しい色で塗りつぶすかの選択肢しかありませんでした。もちろん、外壁塗装を行った際には、新しい塗料できれいに塗装されていますので、見た目は悪くありませんが、どうしても代わり映えしない仕上がりとなってしまいます。

 そこで登場した新しい外壁塗装の方法である「多彩仕上げ」では、ベースとなる塗料、アクセントとして使用する塗料を使い分けることによって、単色では出すことができない様々な塗装パターンを作り出すことができます。

多彩仕上げの特徴

 多彩仕上げでは、新築時の窯業系サイディングボードのように、重厚な外観を塗装によって演出することができます。単色で仕上げてしまうとどうしても重厚さに欠けてしまう仕上がりとなってしまいますが、多彩仕上げを行うことで、高級感ある仕上がりとなります。

 また、下塗りに加えて、ベースカラーによる塗装、アクセントカラーによる塗装、仕上げのクリア塗装と複数回の塗装を行いますので、単色で仕上げるよりも耐久性の向上を期待することができます。

 

多彩仕上げの方法

 これまでの単色での外壁塗装と多彩仕上げでは、塗装方法に若干の違いがあります。これまでの外壁塗装では、はじめにしっかりと下地処理を行い、高圧洗浄等で汚れを落とします。さらに、外壁材が劣化している場合には、その部分の補修を行います。ここまでは、単色塗装でも多彩仕上げでも変化はありません。また、中塗り以降の塗料が外壁材にしっかり吸着させる目的で行う下塗りに関しても変わりはありません。

 ここからが、大きく異なりますが、単色塗装の場合、ここから中塗り・上塗りと、2回塗装を行うことで、選んだ色をしっかりと乗せるための塗装が行われます。2回塗ることによってムラをなくし、きれいな仕上がりとしています。多彩仕上げでは、下塗りの後にはベースカラーによる塗装を行います。次に、ベースカラーの上に乗せるアクセントカラーによる塗装を行います。多彩仕上げには2色や3色といった使用する塗料の数も選択できますので、選択した数の分だけ塗装を行うこととなります。このようにしてカラーパターンを作成した後は、作成したパターンを美しく保存するためにクリア塗料による塗装を行います。そのため、全面に塗り込むのはベースカラーとクリア塗料の2回、これに加えてアクセントカラーの塗装を行うことで、単色塗装よりも多く塗料を塗ることとなります。

これまでの外壁塗装の常識を覆す、新しい多彩仕上げの登場によって、外壁塗装の選択肢は大きく広がることとなりました。外壁塗装は家の美観とメンテナンスのために、定期的に行わなければなりません。これまでは色の選択肢しかありませんでしたが、多彩仕上げによって仕上がりの選択肢が増えたことで、次に外壁塗装を行う場合には、どんな外壁にしようか、といった楽しみも増えたのではないでしょうか。

シャッターの塗装、必要なの?業者による意見の違いと最適な選択方法

## シャッター塗装のガイド:「塗るか?塗らないか?」その真実と解決策

### 1.シャッター塗装、業者の意見は分かれる!その理由は?

シャッターの塗装を依頼するとき、業者によって「塗装すべき」という意見と「塗装しなくてもいい」という意見があります。その理由は何でしょうか?

1. **塗装しない業者の理由:** その主な理由は、「塗装を行ったとしても、すぐに剥がれてしまう」からです。シャッターは外壁と違い、開閉という動作があるため、塗料がはがれやすいと考えられています。

2. **塗装する業者の理由:** 「シャッターだけ塗装しないと、外観が損なわれる」という観点と、「シャッターに適切なさび止めを行わないと、耐久性が損なわれる」という観点からです。

### 2.シャッター塗装の問題点とその解決策

シャッターの塗装にはいくつかの問題点があります。

1. **問題点その1:塗装の厚み:** 塗装により、シャッターに厚みが生じ、開閉の際に問題が生じる可能性があります。この解決策として、スプレーによる塗装が有効です。塗料の厚みを極力薄く仕上げ、問題を回避することができます。

2. **問題点その2:材質と塗料の密着性:** シャッターの材質により、塗料の密着性が異なることがあります。例えば、アルミやステンレスは塗料の密着性が低く、塗装が剥がれやすいです。そのため、「パーフェクトシーラー」のような密着力の高い塗料を使用することをお勧めします。

### 3.シャッターを塗装する際の注意点

シャッターを塗装する際には、以下の点に注意しましょう。

1. **注意点その1:塗装後のシャッターの動き:** 塗装したシャッターが動かなくなるという事例があります。塗装後は、シャッターの間に塗料が残らないように気をつける必要があります。

2. **注意点その2:シャッターとシャッターボックス間の問題:** 塗料がシャッターとシャッターボックスの間にある家に付着してしまうと、シャッターの動きが悪くなる可能性があります。塗装後は、これらの部分を剥がして稼働するように調整します。

3. **注意点その3:塗装の乾燥:** 塗料が乾燥していない状態でシャッターを動かすと、塗料が他の部分に付着する可能性があります。したがって、塗装後はしっかりと乾燥するまでシャッターを動かさないようにしましょう。

### 4.結論:シャッターとシャッターボックスの塗装はすべきか?

シャッターを塗装すべきかどうかは、その状況によります。シャッターの材質がサビやすいトタンの場合、定期的な塗装が効果的です。しかし、サビにくいアルミやステンレスを使用している場合は、塗装しない選択肢もあります。さらに、シャッターは新しいものに交換することも可能です。

シャッターボックスについては、適切な下地処理と下塗りを実施することで塗装が可能です。その費用はシャッター部分を交換するよりも低くなりますので、シャッターボックスについては塗装を推奨します。

以上のことから、シャッターの塗装については、現状を確認し、最適な方法を選択することが重要です。「塗るか、塗らないか」その決定は業者の意見だけでなく、あなた自身の状況も大切に考えて選択しましょう。

塗装工事の足場注意点|扶桑町の外壁リフォーム【ヨコイ塗装】

足場の重要性

建築工事や土木工事では地面上で作業が完了する場合は少なく、高所での作業が必要となります。高所でお住いを塗装する場合に、その外側に作業員が乗って作業又は移動をするための部分を足場といいます。足場と言うのは外壁塗装を行う上で重要なものです。高所作業が多い事からも安全な状態で塗装や補修、高圧洗浄を行う目的で足場が組み上げられるのが特徴です。

工程としては、最初に足場を組み上げ、その後で外側部分に養生シートを張り巡らせて、塗料や高圧洗浄作業中に水しぶきが近隣住宅に飛び散るのを防止する目的で張ります。養生を張り終えると、高圧洗浄などの下地調整が行われ、塗装を行う外壁を綺麗にすることで塗膜が外壁にしっかりと付着し、紫外線や雨風等のリスクから、外壁を守る役割を持たせることが出来るようになります。塗装工事では、足場の外側にシートが張られます。シートの役割は主に3つあります。

  • 部材や道具類が落下したり、
  • 吹き付け塗料などの飛散を防止することと、
  • 作業員の転落を防止すること

です。ネットをかけることで、近隣にお住まいや車に、汚れや塗料が飛散しないようにするためにです。昔からの方はけっこうなぁなぁで済んだことが多いのですが、現在のようなご時世では、色々と言われることも多いと思います。そのためにも、しっかりと足場を組んで、色んなところに配慮ができるようになることが、気持ちの塗装工事になり、ご近所さんとの関係も踏まえた、気持ちの良い生活につながのでは無いでしょうか。

尚、塗装は外壁一面に行うため、梯子などでの作業では効率が悪くなるどころか、高圧洗浄時には洗浄の圧で逆に倒れるリスクもあり、非常に危険です。間違いなく適正な品質の塗装工事が出来ません。

丸太の足場では良い作業は出来ません・・・

たまにですが、塗装工事を足場をかけないで、丸太や脚立等を移動しながら工事をしている業者さんを見かけます。普段あまり他の業者さんの批判的なことは言わないようにしているのですが、これははっきり言います。

「あまりお勧めのできる業者さんはありません。」

なぜなら塗装では、適切な工事品質に仕上げるためにも、

高圧洗浄や下地処理が必須となってきます。

それらの作業は、身体をかがみ込ませたり、もぐったりして作業を行うことがしょっちゅうあります。丸太やはしご等で作業をしていると、足元がおぼつかないため、しっかりとした下地処理ができません。そうなると結果的に適正な品質の塗装工事を行っているとはかなり思えません・・・

また、高圧洗浄時には洗浄に使うガンの威力も結構あります。ガンの圧力で体がのけぞったりすることもありますので、安全面から考えてもしっかりとした足場がないと、安全な作業ができないと思います。

万が一、工事中に事故などが起きてもあまりいい気分はしないと思います。せっかくお住まいをきれいに仕上げ気持ちの良い生活を過ごすために行ったものが、お住いで事故が起きたとなると良い気分はしませんよね。そのためにも足場をしっかり組んでもらえる塗装業者さんを選んだ方が良いと思います。

足場代を浮かすためにも

住宅の屋根は外壁同様に紫外線をまともに受ける場所でもあり、屋根塗装についても定期的に行う事が大切で、屋根塗装工事においても足場を組み上げる事からも、外壁塗装工事と屋根塗装工事を同時に行えば、足場の費用を1回分節約することが出来ると言ったメリットに繋がります

足場の設置費用は業者により金額が様々ではありますが、外壁塗装工事と屋根塗装工事を同時に行う事で全体的なコストを削減することが出来るなどのメリットがあります。したがって塗装においては長いスパンで考えることが、非常に大切です。

足場仮設の際は

その際に普段届かないところが届くようになります。したがって日常気になっているところ、例えば壁が劣化している部分、雨の流れが良くないところ、雨漏りが気になるところなどついでに診てもらうと良いです。またベランダのポリカや、車庫のアクリル板等も普段届かない所です。

職人さんに聞いて、ついでに掃除していただくと良いかもしれません。塗装工事は金額も結構かかりますので、それなりに普段住宅に関して気になっている事、いっぺんに済ませてみてはいかがでしょうか?

塗装工事における仮設足場

塗装工事の完成により撤去を前提となっています。足場の中でも特に使われるのが、直径48.6mmの鋼管を組み合わせて使う単管足場とくさび形足場です。その中でも、一般的な住宅の塗替えに使われるのが、くさび形足場です。

  • 単管足場は鋼管と鋼管をクランプと呼ばれる金具で組み合わせ、ボルトを締め付けて固定します。
  • そしてくさび形足場の特徴です。木造家屋等低層住宅では、足場を設置する敷地が狭く、建物の形状が複雑であるため、盛替え、組み替え作業が簡単にでき、建物の形状に容易に対応出来る足場として使用されている。くさび形足場は、組立てや解体が簡単で、部材を持ち運びが便利なほど小さく分解できます。塗装工事の現場では広く用いられています。建設現場では作業中に落下事故が起きる場合があり、その中でも足場からの転落が多くを占めています。

この足場は、一定間隔に緊結部を備えた鋼管を建地(支柱)とし、緊結部付きの水平材、斜材等を建地の緊結部にくさびで緊結し、床付き布枠を作業床とした足場で、部材がユニット化されておりハンマー1本で組立が出来る。従来、木造家屋等低層住宅工事用の足場として使用されてきたが、近年、その足場の部材を用い本足場として組み立て、中層建築工事用の足場としても使用されている。もしくは高層建築でも外壁の塗り替えなど短期間の補修に足場として使用することもある。

wikiペディアより

事故が起きるのは足場が出来上がった後ではなく、足場の組み立て時に起きやすく、また、足場の解体時にも事故が起きます。したがって、ヨコイ塗装ではシンプルな構造のお住まいは自分たちで組み、構造的に難しい建物や規模の大きい建物は足場屋さんに頼んでいます。(自社で足場を組むことでコスト削減により、お客様により良い塗料できるからです)※足場からの転落事故をなくすために、国や建設業界では足場の組立て方法に、手すり先行工法を用いることを推奨しています。手すり先行工法は足場の床板を取り付ける前に、そのレベルの手すりを先に取り付ける工法です。解体時にも床を先に取り外し、手すりを最後に撤去します。この工法により転落事故を減少させることが出来ます。安心できる仮設足場は、より良い品質の塗装工事をするためにも大切なモノです。

ヨコイ塗装が自社で足場を組む理由

ヨコイ塗装では、品質が高い工事に必要な人工を生み出せます。足場を自社で保有し組むことができるのが大きな要因です。足場を保有しています。したがって足場にかかるコスト(足場レンタル代など)を良い塗料や長持ちする工夫に回すことができます。足場を自分たちで組むことによって、人件費や足場代のコストを削減することが出来ます。足場は一度購入すれば、何回も使い回しをすることができます。

足場を持っていないハウスメーカーさんでは現場ごとに、足場屋さんに頼むことになりコストがかさむことになります。また下請けの業者さんなどが入ることによって中間マージンがかかります。

足場の台風対策

 塗装工事中に台風が通過する場合に、最も注意しなければならないのが、足場です。暴風雨によって塗装した部分が汚れてしまったり、仮に落ち葉や木の枝が当たってしまい塗装が傷ついたとしても、再度塗りなおすことできれいに治すことはできますが、足場が崩れてしまった場合には、最悪の場合、人命にも関わります。

実際、2016年1月に神奈川県藤沢市で外壁の塗装工事中に最大瞬間風速13メートルほどの強風が発生して相場が倒壊し、職人の方が数名けがを負ったという事故も発生しています(この事故は台風ではありませんでしたが、当日は強風注意報が発令されていたようです)。

そのため、台風が通過すると分かっている場合には、足場対策を施しておかなければなりません。

  • その1つ目の対策がネットの取り外しです。足場には通常、塗料飛散防止用のネットを取り付けていますが、台風のような強風の場合には、このネットが風を受けてしまい、非常に強い風の力を足場がモロに受けてしまう形になってしまいます。足場に必要以上の力がかかってしまうと、足場が倒壊する可能性も高まりますし、運よく倒壊しなくても、足場が大きく揺れることで、外壁そのものに傷がついてしまうこともあります。そのため、台風などの強風の場合には、足場のネットを取り外さなければなりません。
  • 足場を外壁に取り付ける部材のチェックが必要になります。足場を外壁に取り付ける部材は、しっかりと固定したまま塗装してしまうと、その部分だけ塗料が塗れなくなってしまいますので、一時的に外したり、浮かせたりすることがあります。この部材を浮かせたまま固定していなければ、足場が風で揺らされたときに、この部材が外壁に当たってしまい、外壁に傷がつくことがあります。また、しっかりと固定しておかなければ足場のバランスが悪くなり、倒壊してしまう可能性もあります。そのため、足場を外壁に取り付ける部材が、すべてしっかりと固定されていることを確認しなければなりません。

その他の対策

 塗装工事中に台風が発生してしまった場合には、人命の安全を第一に、建物そのものの安全を優先しなければなりません。そのため、塗装そのものについて、台風が発生したからといって、特別に対策を講じることはありません。ビニール養生が風のためにうるさくなり、台風の恐怖心を和らげるために、極力外す努力はします。

しかし、台風は急に発生するものではなく、大抵は日本近海で発生し、数日かけて勢力を増しつつ日本列島を通過していきますので、発生から通過まで数日間の猶予があります。そのために考えられる対策は2つあります。

  1. 台風通過前までに塗装工事を終了させる方法です。例えば、通常2週間かかる工事を10日間で終了させれば、後半4日のうちに台風が通過したとしても、塗装工事には問題はありません。しかし、この方法は、短縮した4日間分以上の品質が低下していることが懸念されます。通常2週間かかる工期を短縮するということは、その期間で実施しなければならない必要な工事を省略しているということで、手抜き工事と同様です。そのため、この対策を提案してくる業者は、あまり信頼できる業者ではありません。
  2. 台風通過を見越して、先述の様にビニール養生を外したりすることや、近隣のお住いが近いところを優先的に工事を勧め、人がいない畑の側を後回しにするといった対策です。この場合、最も効率の良い塗装工事の期間から、優先順位を変更することになりますので、少なからず工期が伸びてしまいますが、近隣の方のクレームは最小限に抑えることが可能です。

 最低でも10日間という長期間の工事を行う塗装工事では、その工期中に台風が発生してしまうことは、どうしても回避することができません。しかし、台風が発生した場合に、塗装業者が行う対応によって、今後10年前後、建物を守っていく外壁のメンテナンスにかかる品質が大きく低下してしまいます。台風が発生した場合に、人命を最優先にし、かつ、建物に対するダメージを最小限に考える業者に依頼することができれば、安心して、その建物に住み続けることが可能です。台風通過後は、雨漏り等の被害が出なかったかどうかをまずは確認をして、しっかりと壁が乾いてから塗装をしてもらうことが大切です。

逆に、台風が通過する直前であっても、作業を継続させたり、ネットを外すことを怠るような業者は、人命や建物よりもお金儲けのことを優先して考えている可能性があり、外壁塗装の品質に期待することができません。

ポリカやアクリル板

塗装では足場を作るのがほとんどです。足場を作った良い機会に、普段できない場所を掃除するのも良いチャンスです。例えば、足場を作るときにどうしても、アクリル板等を外す時があります。そういったところは普段掃除できないところです。したがって外したついでに掃除をしてもらうと良いかもしれません。

塗装は塗装するだけで、外からの窓拭き等をしてすっきりすると良いと思います。ついでの作業もお見積もり時に、確認しておくと良いと思います。ヨコイ塗装では気がついたところを、「やっておきましたよー」と言うような感覚でやることが多いです。したがって、どうしても工期が長くなってくることがあります。