プロが教える

プロが教える!塗装工事の正しい工程と大事な目的

建物を長く維持するためには、塗装工事を定期的に実施しなければなりません。なぜ、外壁塗装が必要なのか、その目的とその目的を達するための正しい外壁塗装の工程についてご説明します。

1.塗装工事の目的

 塗装工事は、建物の外観をきれいにすることが主たる目的と考えられている方が多く、塗装が劣化していても、「ちょっと外観を我慢すれば…」と、塗装工事を後回しにしてしまう方がいらっしゃいます。

 しかし、塗装工事の本来の目的は、建物を保護することにあります。建物は、紫外線や雨風に常にさらされています。それらから建物を保護しているのは、塗料の膜(塗膜)になります。そのため、定期的に塗装工事を行わないと、塗膜が劣化し、紫外線や雨風を防ぐことができなくなり、やがて、雨漏りなどの問題へと発展してしまうことになります。

2.塗装工事の正しい工程

 塗装工事は、建物を守る大切な工事ですが、正しい工程で工事をしなければ、その性能を最大限に発揮することができません。例え値段が安くても、必要な工程を蔑ろにしている場合は、期待通りの効果が発揮できず、すぐに塗装が劣化してしまい、短期間で塗装工事を行わなければならなくなり、トータルコストとしては割高となってしまうのです。

(1)塗装工事の工程

 ①挨拶まわり・塗装工事の準備

  塗装工事を行う際には、音や匂いが発生するため、必ずご近所様への挨拶を実施します。併せて、塗装工事で必要な準備も実施していきます。これには、1日要します。

 ②足場の設置

  塗装工事は建物の屋根や2階の外壁といった高い場所での作業もあります。そのため、まずは足場を設置していきます。また、塗料がまわりに飛び散らないよう、建物まわりに養生も行います。足場の設置には1日要します。

 ③外壁の洗浄

  新しい塗料を塗る前に、古い塗料やほこり、汚れなどをしっかり落として、外壁をきれいな状態にしておく必要があります。これが外壁の洗浄となります。外壁の洗浄は、高圧洗浄(水を高圧で放出して汚れを落とす洗浄方法)やバイオ洗浄(薬剤によって藻やコケなどを洗浄する方法)によって、徹底的に汚れを落としていきます。ここで手を抜くと、塗料は外壁ではなく、その上の古い塗料やホコリなどに接着することになり、すぐに剥がれてしまうことになります。そのため、外壁の洗浄は、汚れが少なければ1日で終了しますが、汚れがひどい場合は2日間必要になることがあります。

 ④下地処理

  下地処理は、外壁の劣化している部分を補修する工事です。例えば、外壁にクラックと呼ばれるひび割れがある場合や、金属部分のサビ、コーキングの劣化といったように、長期間使用していると、当然、建物そのものも劣化していきます。これを放置して塗装工事を行った場合、塗装の効果は最大限に発揮することはできません。そのため、下地処理は、塗装工事の品質を決める最も重要な工程とも言われています。

  下地処理は、コーキングの劣化だけなど、大きく劣化していない状況であれば、1日で終了する場合もありますが、多くのクラックがあるなど、劣化状況がひどいと、それだけ日数がかかってしまいます。

  しかし、建物を長く維持するためには、ここで手を抜かずに、しっかりと補修を行うことが、重要となります。

 ⑤外壁まわりの養生

  足場の設置の際には、工事を行う建物以外の部分へ塗料が飛び散らないように養生を行いましたが、ここでは、外壁まわりの養生を行います。具体的には窓やドアといった塗装しない部分やエアコンの室外機など、建物に付属する機器等に塗料が飛び散らないような養生となります。これは1日で完了します。

 ⑥塗装工事

  ここまでの工程を経て、初めて塗料を建物に塗っていく塗装工事が始まります。塗装工事には、下塗りと、中塗り・上塗りという工程があります。

  1)下塗り

   下塗りは、実際に建物に密着する形で下地を強化する下地強化材という塗料を塗る作業となります。実際に着色するための中塗り・上塗りの塗料では、建物に対する密着度を確保できません。そのため、接着剤的な役割を果たす下塗りが非常に重要となります。下塗りには少なくとも1日要します。

  2)中塗り

   下塗りが完了し、下塗りに使用した塗料が完全に乾燥したら、次に実際に外観となる塗料を塗っていきます。下塗り直後に行う塗装を中塗りといいます。中塗りには、少なくとも1日要します。

  3)上塗り

   塗料は、1回塗っただけでは、その効果を十分に発揮することはできません。そのため、中塗りを行った塗料がしっかり乾燥してから、改めて同じ塗料を重ねて塗っていきます。これを上塗りといいます。中塗りも上塗りも、その下に塗った塗料が完全に乾いてから行わなければ、重ね塗りの効果はなくなってしまいます。しっかり乾燥したあとに塗った場合は、塗料の膜がミルフィーユ上に構成されるため、しっかりとした強度が確保できますが、塗料が乾いていない状態で塗装すると、下の塗料と混ざってしまい、乾燥したときには1枚の膜しかないとイメージするとわかりやすいかもしれませんね。上塗りには、少なくとも1日要します。

  4)その他の塗装

   外壁の塗装が終了したら、次はフードや破風板といった建物以外の部分の塗装にはいります。建物によっては、これらの部分が多く、時間がかかってしまうこともありますが、多くの場合は上塗りと同じ日に完了することができます。

 ⑦点検

塗装工事がすべて終わったあとは、塗り残しなどが無いように、しっかりと点検を実施します。点検工程で問題が見つかった場合、手直しを行うことになりますので、この工程にも1日程度、日数を確保する必要があります。

 ⑧後片付け

  養生や足場の解体、清掃などを行う工程となります。この工程も、長く見て1日は確保しておくといいでしょう。

  後片付けが終了後に、最終的にお客様にチェックしていただき、塗装工事は終了となります。

 塗装工事は、このように最短でも10日間に渡る工事となります。しかし、業者によってはこれより短い期間で、かつ安く見積もりを行うところもありますが、その場合は、必要な工程が抜けていたり、時間をかけて行わなければならない工程が簡略化されている可能性が高く、どうしても品質に問題が生じてしまうことになります。そのため、そのような業者よりも割高であっても、しっかりと工事期間を確保し、丁寧な工事を行う業者に依頼することが、結果として建物をながく使うコツとなります。

 

外壁塗装工事にかかる料金の公開|扶桑町の外壁リフォーム【ヨコイ塗装】

外壁塗装工事にかかる料金を公開!

外壁塗装は、持ち家のメンテンナンスとして7年から10年に1回は実施しなければならず、その費用も比較的高額となります。

今回は、そんな外壁塗装の料金を工程別、塗料別に見ることで、おおよそどのくらいの料金が適正価格なのかを確認していただきます。ここから大きくはずれた価格(高すぎるor安すぎる)の場合は、その価格設定や工事の内容を慎重に確認したほうがいいでしょう。

参考:外壁塗装相場

1.外壁塗装の工程別費用内訳

 外壁塗装には、主に事前準備、下地処理、下塗り、中上塗りという工程があります。ここでは、それらの工程別に費用の内訳を確認していきます。なお、中塗りと上塗りについては、使用する塗料によって価格が大きく異なりますので、次項目で詳しく説明します。

− 事前準備

外壁塗装の事前準備には、足場の作成や養生といった作業があります。

 ・足場の作成

足場の作成は、2階建てであれば坪単価で500円~800円程度となります。3階建の場合、足場の高さが必要となりますので、同じ面積であっても坪単価は800円~1,200円とやや高くなります。

 ・養生

養生を行う範囲の坪単価として300円~500円程度となります。

参考:塗装工事の養生テープの種類と使い分けに関して  

・下地処理

 下地処理では、高圧洗浄による外壁の洗浄、破損した箇所の補修やシーリングの打ち直しといった作業があります。

高圧洗浄
専用の高圧洗浄機を使用した外壁の清掃は、坪単価150円~300円程度となります。

下地の補修
傷んだ下地を補修しなければならない場合、その箇所や大きさによって価格は大きく異なります。坪単価にした場合、価格は10,000円程度から20,000円程度と非常に幅広い価格帯となります。補修しなければならない範囲があまりに多すぎる場合には、外壁を塗装するのではなく、貼り替えを行うほうが安くつく場合があります。

シーリングの打ち直し
シーリング部分の劣化により、シーリングにヒビや溝がある場合、シーリングの打ち直しを行う必要があります。シーリングの打ち直しにかかる費用は、坪単価で500円~1,000円程度となります。あまりに劣化の範囲が広く、劣化の進捗状況も進んでいるようであれば、シーリングの打ち替えを行う必要があります。その場合、坪単価で1,000円~1,300円程度必要となります。


 − 下塗り   

下塗りでは、専用の塗料を使用して外壁と塗料を密着を高める効果のある専用の塗料を使用して塗装を行います。この費用は、坪単価で500円~1,000円程度となります。

2.塗料の種類と料金

塗料には、アクリル系塗料から光触媒塗料まで、大きく分けて6種類程度に分類することができます。最も安価であればアクリル系塗料から、その値段について確認します。

(1) アクリル系塗料

最も安価で、耐久性の低い特徴のあるアクリル系塗料の坪単価は、30,000円~40,000円程度となります。アクリル系塗料を使用すると、耐久性が低いことから、頻繁に外壁塗装を行わなければなりません。現在滅多に使われる事はありません。

(2) ウレタン系塗料

次に、少し前まで人気の高かったウレタン系塗料の坪単価ですが、こちらは35,000円~45,000円程度となります。

(3) シリコン系塗料

今最も人気の高いシリコン系塗料は、坪単価で35,000円~50,000円程度となります。

(4) フッ素系塗料

現在、住宅でも使用されるケースの増えてきたフッ素系塗料は、坪単価で40,000円~60,000円程度となります。

(5) 断熱塗料

塗料の中に断熱効果のある素材を入れた断熱塗料は、坪単価45,000円~60,000円程度となります。

(6) 光触媒塗料

現在、もっとも高価と言われている光触媒塗料ですが、その費用は坪単価50,000円~70,000円程度となります。

3.まとめ

以上のように、外壁塗装はその工程別や塗料別に料金を算出することができます。もちろん、外壁だけでなく屋根も同時に塗装する場合は、金属部分の補修もしくは木材部分の補修を行う場合は、その価格が追加で上乗せとなることに注意が必要です。これらをすべて合計した場合の価格が、外壁塗装の価格相場であるということがいえます。

例えば、住宅の面積が20坪から30坪未満の場合、外壁塗装にかかる費用は1,000,000円程度となります。もちろん面積が増えるにつれ、価格は高くなってしまいます。例えば、30坪から40坪未満の場合、1,050,000円程度、40坪から50未満の場合、1,200,000円程度、それ以上の場合は状況によって異なりますが、概ね1,500,000円となります。

これら相場の価格から大きく異なっている価格を提示された場合、あまりにも安すぎる契約、もしくは高すぎる契約につて、しっかりと確認しなければなりません。見積もりを取得する際には、合計金額だけでなく契約書の各項目で相場から逸脱しているものがないかの確認をしっかり行い、不明点があれば、契約前にしっかりと聞いておきましょう。

 

☎0587−93−1546

外壁塗装工事完成後のチェックポイント|扶桑町の外壁リフォーム【ヨコイ塗装】

外壁塗装工事完了後

外壁塗装工事完成後のチェックがイマイチなところがよく見られます。外壁塗装工事が終わった後に、養生ビニールを剥がして、後は細かい修正と掃除の段階に入っていきます。

その段階でしっかりと濡れてないところや細かい修正部分をチェックしていきます。その際によく窓枠が見苦しい時があります。養生ビニールのテプラテープはどうしても浮いてしまうことがあります。ビニールテープが浮いてしまうと、そこに塗装をしているとよく塗料が入り込んでしまいます。その結果、一直線にびしっと塗られているのが普通なのに、塗料が入り込んで、線からはみ出して見苦しい場合があります。せっかくきれいになったのに、そんなもの発見したらがっかりしますよね。工事完成後には、しっかりと窓枠の部分きれいに塗られて見いるかどうか確認していると良いと思います。

参考:塗装工事の養生テープの種類と使い分けに関して

よくある塗り残し場所

窓枠の下など、かがみ込まないと分からいような場所は塗り残しが多いです。しっかりとかがみ込んで、確認してみてくださいね。

屋根上の確認にはこちら

トイの塗装工事について|扶桑町の外壁リフォーム【ヨコイ塗装】

トイとは

 トイとは、屋根に流れる雨水を集めて、地上に降ろしたり、下水に導くための設備です。トイが無ければ、雨水が屋根から外壁に伝わり、外壁内部に侵入することとなります。外壁内部が浸水してしまうと、そのまま内部の腐食につながり、家の老朽化が早まってしまいます。そのため、トイはきっちりとメンテナンスを行う必要があります。

普及しているトイの素材と特徴

トイの素材は、塩化ビニール樹脂やガルバリウム鋼板、アルミニウム、ステンレス、銅、竹など様々な材質のものが使用されています。最も普及しているのは塩化ビニール樹脂で、安価で手に入れることが容易であるというメリットがありますが、経年劣化により割れやすいという特徴があります。

これに対して、強度を高めた合成樹脂もありますが、こちらは価格がやや高くなってしまいます。また、ガルバリウム鋼板でできたトイは、錆びに強いというメリットがあります。屋根や外壁の素材として普及していますので、屋根や外壁をガルバリウム鋼板にしている場合に、合わせてトイもガルバリウム鋼板にするという選択をする方が多いようです。

金属製のトイとしては最も普及していますが、塩化ビニール樹脂に比べると高額であるというデメリットもあります。

トイの劣化

トイは、屋根と同様に紫外線や風、雨に当たり続ける部分になりますので、塩化ビニール樹脂やガルバリウム鋼板といった強度の高い素材で作られています。しかし、そのような環境であるため、強度の高い素材であっても寿命は20年~25年と言われています。トイの劣化現象には、変形、穴、割れ、外れ、漏れなどがあります。これらの症状が出た場合は、トイの修理や交換を行わなければなりません。トイを少しでも長持ちさせるためにも、劣化を早める要因を取り除くことが重要です。

①ごみの詰まり

 トイは、雨水と同時に落ち葉やゴミも集めてしまいます。もっともよくゴミが集まっている部分は、雨水が集まって下に落とす部分である集水器と呼ばれる部分です。この部分を定期的に掃除することにより、トイの劣化を防止することができます。逆に掃除をしていないと、雨水で濡れた落ち葉等が固まり、大きなゴミとしてトイに詰まってしまい、雨水が十分に流せないことから、トイの変形や穴あきにつながってしまいます。

②トイの傾斜不良

 本来、トイは集水器側が低くなるよう傾斜が付けられています。この傾斜によって、たまった雨水が集水器に集められるのですが、この傾斜が無く、水平であったり、逆に傾斜がかかっている場合、雨水が集水器に集められず、トイの中にたまったままになってしまいます。これによっても、トイの劣化が早まってしまいます。

トイの傾斜は、支持金具によってつけられていますが、何らかの原因で支持金具が歪んでいると、うまく傾斜が付かないという結果につながります。支持金具自体は金属ですので力を入れれば曲げることはできますが、傾斜の角度や力加減等、注意しなければならない点もあるため、専門業者に依頼するほうが無難です。

雨樋の故障の種類と修理方法

 雨樋の故障と言っても、様々な症状があります。そこで、それぞれ雨樋の症状ごとに、修理方法をご紹介します。

唐草 錆止め後

①雨樋の破損

 雨樋そのものにヒビが入っている場合や、穴が空いてしまっている場合、そのヒビや穴が小さければ、雨樋補修用のテープで応急処置を行うことができます。このテープは、主にアルミ製のものが多く、耐久性には優れているものの、雨樋そのものが経年劣化により破損しやすくなっている可能性がありますので、物があたったなどの外的要因がない状態でヒビや穴が空いている場合は、雨樋の交換を行うほうが安全です。

 また、ヒビや穴が大きい場合は、雨樋の部分交換という方法で、破損部分のみを交換することで、修理を行うこともできます。この場合も、破損の原因が、外的な要因でなければ、他の部分もしっかりと確認した上で、必要に応じて交換することをお勧めします。

②雨樋の傾き

雨樋に雪が積もった場合や、重要のあるものが乗ってしまったことによって雨樋が外側に傾いてしまった場合、その部分については新しい雨樋に交換する必要があります。傾いた雨樋を元の向きに戻すことは簡単にできますが、強度が非常に弱くなっており、すぐに再発するため、手やペンチなどで元に戻すことはおすすめできません。

③継手の破損

 雨樋は、1本の素材ですべてまかなっているわけではなく、どこかに雨樋と雨樋をつなぐ継手と言われる部分があります。その継手が破損し、隙間ができている場合や継手から雨樋が外れてしまっている場合、そこから水が下に落ちることとなりますので、早めの修理が必要です。

 継手の修理は、雨樋用の接着剤を使用して再接続するだけで修復する場合が多いのですが、修理後にもすぐに再発するようであれば、雨樋の経年劣化が考えられますので交換を考えなければなりません。

④金具の破損

 雨樋は、金具によって支えられていますが、その金具が破損してしまった場合、雨樋の角度が変わってしまい、水が流れないという症状が発生します。この場合、新しい金具に取り替える必要があります。

雨樋の塗装工事

 雨樋は、水を流すために作られた設備であるため、耐水性に関しては建物の他の部分よりも強度が高いと言えます。そのため、塗装を行わなくても劣化速度に影響はないという方もいらっしゃいますが、雨樋に塗装を施すことで、雨樋の劣化を緩やかにする効果があるとともに、建物の美観も良くなりますので、雨樋についても塗装は必要と言えます。

素材ごとに劣化症状

コーキング 打ち替え トイ裏

①塩化ビニール製

 最もよく使用されている雨樋の素材です。劣化した際には、ひび割れや変形といった症状が発生します。これらの症状は、塗装を行うことで雨樋の厚みや強度が増すため、劣化を遅らせることができます。

②アルミ製

 アルミ製の雨樋は、金属の中でも錆びにくい特徴がありますが、長期間放置していると「白サビ」という症状が発生します。塗装を行うことで、金属に水分が付着することを防止できますので、白サビの発生を抑制することができます。

③ガルバリウム鋼製

 アルミほどではないにせよ、金属の中では錆びにくく、強度の高い素材です。しかし、他の金属部分からのもらいサビによって、サビが広がる可能性があります。塗装を行うことで、他の金属から隔離し、サビをもらいにくくする効果が期待できます。

 このように、雨樋は塗装を行うことで、それぞれの劣化の症状を発生させにくくする効果があり、結果として雨樋の耐久性を向上させることに繋がります。

https://youtu.be/d3hAiA98Rn0
雨樋のケレン作業
https://youtu.be/-Rz_STOSvi8
雨樋の伸び縮みには弾性硬化剤を!
https://yokoi-tosou.net/estimate/question/kikubekisitumon/

トイのメンテナンス

①トイの塗装

 トイも塗装を行うことができますが、塗装によって現在生じているトイの問題点が解消されることはありません。トイを塗装することによって得られるメリットは、美観のみと考えておくべきです。トイの素材そのものは非常に強固な素材が使われており、劣化による症状としては、変形や穴あきなど、トイそのものの破損となります。そのため、定期的に塗装工事を行っていたとしても、耐久年数には大きな差は生じません。

 しかし、年数が経つにつれ、見た目が悪くなりますので、定期的に塗装を行うことによって美観を保つことは必要となります。

トイ金具の塗装

トイ金具は結構錆びている時があります。そんな時はワイヤーブラシを使って細かくサビを落としていきます。その後にサビ止めを塗って上塗りの準備をします。

ここで注意したい点としましては、トイ金具が最近ステンレス製のものが多くなってきています。したがって通常の錆止めを塗ると、密着しない場合もあります。ヨコイ塗装ではトイ金具にも、十分に密着する日本ペイントの「ハイポンファインプライマー」を使用しています。

 

雨樋とトイ金具では材質が異なってきています。したがって下地処理方法も変わってきます。トイ金具だけ先に錆びてしまうって言うことを結構見かけますので、トイ金具もしっかりと錆止めを塗ってもらいましょう。

業者さんによっては、トイ金具に錆止めをしないで、見た目は分からいからといって、そのまま知らん顔でまとめて塗ると言うような、横着な作業をする方もいらっしゃいます。しっかりと確認されると良いかもしれません。

雨樋を塗る前の下地処理

ケレン作業

塗装は基本的に表面をきれいにしてから、塗装するのが基本です。雨樋も同様に、下地処理としてケレン作業などをしてから塗装します。ケレンのやり方としましてはペーパー掛けをかけたり、台所で使うような研磨布を使って下地をならしていきます。特に研磨布は雨樋の細かい部分にもしっかりと隅々まできれいにできるので、とても重宝しております。

雨樋本体の塗装

いろんな材質のものがありますが、一般的には塩化ビニールのものが多いです。塩化ビニールの雨樋を塗る時にも、充分に汚れを落とす必要があります。通常はペーパーがけで汚れを落とし、目荒しをします。ただ実際作業すると、ペーパーだと細かいところに入らない場合があります。

そういった場合、台所で使う研磨布を使用しています。こちらを使用すると細かいところの汚れも取りやすいので、重宝しています。塗装ではとにかく、しっかりとした下地処理が大切です。すぐ色をつけたがる職人さんや業者さんさんには気をつけてくださいね。

また雨どいは夏冬によっての温暖差によって動きが大きいです。なるべく取るように対して弾性系の硬化剤を入れないと 塗膜のひび割れにつながります。見積もり時はその点も確認しておきましょう。

トイは材質上、気温差で伸び縮みしやすいです。その結果、トイに施工してある塗膜自体も伸び縮みし、ひび割れや剥がれの原因になりやすいです。塗料メーカーもそういった場合のために、塗膜に弾性力をつける硬化剤を出しています。通常の塗装とそこまでは大差が出ないですが、微差を積み重ねることで、適切な品質の塗装が保たれていきます。

トイの交換

 トイは、劣化によって破損等がある場合は、修理するか交換するしかありません。その状態で塗装を行ったとしても全く効果はありません。そのため、トイは、塗装よりも交換するほうが安いという業者も多数います。しかし、劣化による症状が出ていない状態で、美観を保つために行う塗装と交換を比較した場合、素材によっては交換よりも塗装のほうが安いというケースもあります。

特に、塗装の範囲が限定的である場合は、トイを交換(交換の場合はすべて交換)するよりも塗装のほうが安いという場合も出てきます。

部分交換

 トイが経年劣化の症状で交換しなければならない場合は、部分交換は使うことはできません。原則、すべて交換となります。しかし、経年劣化ではなく、例えば台風や自然災害で一部分だけ破損したといったケースの場合は、トイそのものの劣化はありませんので、部分的に補修や交換を行うことが可能です。

 この場合、自分でされる方もいらっしゃいますが、きっちり業者に依頼してつなぎ目等をうまく処理しなければ、結果としてトイ全体の劣化を早めることになりますので注意が必要です。

雨樋工事で確認しておくと

塗装工事は足場が必須条件として設置されます。雨樋の修理や点検等は、足場がないとやりにくいものです。足場が設置してある塗装工事のついでに取りの状態も見てもらうと良いです。確認しておく件は、

  • 雨漏りがしてないかどうか、
  • 雨水がしっかり流れているかどうか、
  • 雨水をトイがさばき切れているかどうか、
  • 雨樋が詰まっていないかどうか

こんな事を確認しておくと良いと思います。

木板外壁の塗装工事について|扶桑町の外壁リフォーム【ヨコイ塗装】

木版外壁とは、天然の木材に塗装工事を行って仕上げた外壁で、木目がそのままデザインとなるため、全く同じデザインになることはありません。また、木材ならではの温かみがあることも特徴です。

木板外壁のメリット

 木板外壁のメリットは、なんといっても天然の木材(杉や檜などの耐久性のある木材)を使用していることによる木の香りや温かみを感じることができることでしょう。また、木板外壁は、断熱性能にも優れた素材となっています。さらに、天然の素材を利用しているため、メンテナンスをしっかり行わないと、すぐに傷んでしまうイメージがありますが、それは、他の素材を利用していても同じです。木材は、昔から使われていますので、メンテナンス技術が確立されており、容易にメンテナンスができることもメリットとして挙げられます。建築時には、木材保護塗料を塗って仕上げてあります。

木板外壁の問題点

 木板外壁を利用するにあたり、最も注意しなければならないのは、建築基準法や消防法になります。他の外壁素材と違い、木材は非常に燃えやすいため、火災の対策を行わなければなりません。場所によっては(特に都市部)、木が使えない、認定を取っている木製のサイディングでなければならないという地域がありますので注意が必要です。

また、木材ですので、水に対して非常に弱いというデメリットもあります。そのため、メリットでも触れましたが、定期的なメンテナンスが欠かせません。もちろん、他の素材でもメンテナンスは必要ですが、木板外壁はそれ以上にシビアにメンテナンスを行わなければ、劣化が非常に早まってしまいます。

木板外壁のメンテナンス

 木板外壁の耐久年数は、一般的には「50年」と言われています。しかし、これは最も良い環境で、きちんとメンテナンスを行った場合の年数であり、環境やメンテナンスの頻度によって、耐久年数は大きく差がついてしまいます。環境については、自分だけで変えようがありませんので、少なくともメンテナンスをきっちりと行って長く使いたいですよね。

木板外壁のメンテナンスの最初の1つは、木材保護塗料が塗られているかどうかです。天然の木材を使用しているため、普通の塗料を塗っていると、腐りやすいという事例があります。そのため、最初に貼る際に、木材保護塗料を使用していることを確認するということが、最初のメンテナンスとなります。

 次に、目視確認です。特に日陰や湿気の多い部分などを自分の目で確認します。木板外壁は木材を使用していますので、日陰や湿度の多い部分ですと、どうしても水分を吸収してしまい、結果として、外壁の腐食につながります。それを早期発見するためにも、月に1回程度、自分の目で外壁を確認することが重要です。また、素人目にはわからないこともありますので、年に1回程度、業者に確認してもらうことも重要です。

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木板外壁の再塗装

 木板外壁を水分から守っている塗膜は、経年劣化することで、徐々にその性能が低下します。塗膜の性能が低下するということは、これまで完全に水から守っていた性能が劣化していくということになりますので、放置していた場合は、外壁に浸水し、結果として木材が腐ってしまうということになりかねません。

そのため、定期的に外壁塗装を行わなければなりません。木板外壁の外壁塗装のタイミングは、チョーキングやカビ、藻の付着で判断することができます。

①チョーキング

 塗料が劣化することにより、手で触ると白い粉が付着する状態のことをチョーキングといいます。チョーキングは、塗料に含まれる樹脂が加水分解することで、白い粉状になりますので、チョーキングが発生しているということは、塗料の耐用年数を超えていると判断することができるのです。そのため、特に水に弱い木板外壁の場合は、チョーキングを見つけたら、早めに外壁塗装を検討されることをおすすめします。

②カビや藻の付着

塗膜がしっかりと効果を発揮している間は、木板外壁に水分が侵入しませんので、カビや藻は付着しづらい環境となっています。しかし、塗膜が劣化し、木板外壁に水分が浸水すると、特に北側の外壁や日当たりの悪い面においては、カビや藻が発生してしまいます。つまり、カビや藻が発生しているということは、木板外壁に水分が侵入していると考えられるのです。カビや藻の発生が確認できた際にも、できるだけ早めに外壁塗装を検討されることをおすすめします。

まとめ

 昔の家は木材が主に使われていましたが、昨今においては、サイディング材やALCといった安価で住宅向けの機能が揃った外壁素材が増えており、また、木材の値段も上がっていることから、外壁に木材を使用されることは少なくなりました。

しかし、木材には木材の温かみがあり、断熱性能も高いことから、外壁に利用しようと考えている方も少なくありません。きっちりとメンテナンス方法を理解し、しっかりメンテナンスを行うことで、木材の外壁であっても長い間、利用できる家になります。そのため、手間はかかるが味のある外壁素材となっています。