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外壁塗装工事におけるウッドデッキなどの木部の塗装について

日本の住宅で最も多い「木造住宅」と言われる家においては、昔は木を中心として作られていましたが、最近の住宅においては、外壁にはセメントを主成分としたモルタルを使用したり、サイディングボードを使用したりと様々な材料を使用して断熱性や防水性を高める工夫がされています。

しかし、外壁や屋根の一部分に木が使われている場合や、木を中心に作られている家もまだまだ存在しています。今回は、そんな木部の塗装についてご説明いたします。

木部の注意点

木という自然の材質を使用することで、温かみのある住宅にすることができるということから、今でも木を住宅の要にすることは多々あります。

しかし、木材を使用することはメリットだけではなくデメリットも存在します。

  • まず、木は膨張や収縮を行う素材であるという点です。雨や湿気等が増えると木が水分を含んで膨張し、逆に乾燥すると水分を吐き出して収縮するという特徴があります。これにより、予期せぬゆがみや隙間が生じてしまう事もあります。
  • 次に、太陽の当たり方によって劣化に大きな差が生じるという点です。太陽光に含まれる紫外線によって、木の中の物質が変化してしまう事により、変色などが生じてしまいます。
  • さらに、多くの水分を含んだままにしておくと腐敗してしまう事もデメリットとして認識しておく必要があります。木部に塗装を行う場合には、これらのデメリットをしっかりと認識しておかなければなりません。

木部への塗装

 木部へ塗装を行う際には、木目を活かすのか、もしくは木目を消してしまうのかを選択する必要があります。木を材質に選ばれている方は、木目が温かみを演出することも期待して、木目を残すことを選択される方が多くいらっしゃいます。

木目を残す塗装は、浸透タイプ、含浸タイプ、着色仕上げ、ステイン、木材保護着色塗料、木材保護塗料、浸透型塗料などと呼ばれ、木の内側を保護できるという点、剥がれや膨らみがなくなるという点がメリットとして考えられます。

しかし、デメリットとして、木目を残すために多くの塗料を使えませんので艶が出にくいことや、耐久性が低いといったことが考えられます。この塗装工事の場合は、3年を目途に塗装を行わなければなりません。

次に木目を消す塗装工事は、造膜タイプ、皮膜タイプ、ペンキ塗装などと呼ばれ、耐久性が高いことが特徴となっています。木目を消す塗装は、目につかない木部(軒天や軒下、鼻隠し等)でよく使われています。

木部塗装工事の作業内容

 木部塗装の作業内容は、他の塗装と同じく下地処理、下塗り、中塗り、上塗りの順で行われます。この中で最も重要なのは、下地処理となります。木部塗装の下地処理は、他の塗装と同じく、高圧洗浄で汚れを落として古い塗膜を取り除きます。次に、ケレンと言われる処理を行います。木は塗料が乗りにくい素材となっていますので、塗料がしっかりと乗るようにきれいにした木部にサンドペーパー等であえて細かな傷をつける作業がケレン作業です。細かな傷がつくことで、塗料が傷の中に入り込んで、しっかりと密着させることができるのです。

 次に下塗りですが、木部には木部専用の塗料で下塗りを行います。これも、木が他の材質と比べて塗料が剥がれやすいというデメリットに対して、それを補強することを目的としています。そのため、錆止めが入った鉄部の塗料などを使用していないことを確認するようにしてください。

最後に中塗り、上塗りです。木部は他の材質よりも劣化が早い素材となっていますので、他の材質よりも耐久性の高い塗料を使用することが求められています。特に、日当たりのよい部分を塗装する場合、他の場所に比べて、太陽光に含まれる紫外線で材料である木材が劣化している可能性があります。そのような場合は、状況に応じて3度塗り以上の塗り重ねが必要となることもあります。

まとめ

 木は家を建てるにあたってなくてはならない素材の一つです。そのため、木部の塗装というのは避けては通れないメンテナンスとなっています。そんな木部の塗装ですが、場所によって耐久性を下げてでも見た目を重視して木目を残すのか、もしくは木の温かみは消えてしまうが耐久性を重視して木目を消すのかという選択が必要となります。

基本的には、人目に付きやすい部分は木目を残し、人目に付きにくい部分は木目を消すという選択でも問題はありませんが、木材は太陽光に含まれる紫外線で劣化が早まりますので、日差しが当たる場所では、あえて木目を消してでも耐久性を高めたほうがいい場所(例えばウッドデッキ等)があります。それらのメリット、デメリットをしっかりと考えたうえで、塗装方法を選択しなければなりません。

 最後に塗装の方法ですが、注意点は他の材質を大きく変わりはありません。下地処理が最も重要であるという点も他の材質と同様です。しかし、下地処理は、他の材質よりもしっかりと行わなければ、塗料の乗りが悪くなってしまい、最悪のケースですと数週間で塗料が剥がれるということもありますので、その点だけは注意が必要です。

ウッドデッキやウッドテラス、ガーデンテーブルなどの塗装

1.ウッドデッキなどを塗装する目的

 初めに、ウッドデッキやウッドテラスといった木部を塗装する目的を再確認しておきます。ウッドデッキやウッドテラスは、その名の通り、木材が使用されていますので、そのまま放置しておくと、木材が雨などの水分を吸収してしまい、腐敗が始まってしまいます。

木材が腐敗してしまうと、見た目も悪くなりますが、なにより壊れやすくなってしまいますので、安全性が大きく損なわれることになります。特に、2階以上に設置しているウッドテラス等で腐敗が発生してしまうと、洗濯物を干す際に穴が開いて転落といった事故につながる恐れがあります。そこで、定期的に木部を塗装することによって、防腐性能を高め、さらに木部に新鮮な色合いを出し、クリアー仕上げをすることで、塗膜を作り上げ表面を丈夫にし、雨などの水分が木材の内部に吸収されないようにします。さらに、塗膜によって木材につきやすいコケやカビの発生も抑えることができますので、見た目もよくすることができます。

 こういった目的のために、ウッドデッキやウッドテラスにも塗装が必要なのです。

2.木材を保護する塗料

 こういった木部を保護するための塗料としては、木材保護塗料という塗料が使用されます。木部は、他の素材よりも様々な要因で劣化してしまいますので、こういった専用の塗料を使用することで、木部をしっかり保護することができるのです。

木材保護塗料にも、浸透タイプと造膜タイプという2種類が用意されています。この2種類の違いは、名前の示す通り、浸透タイプが木材の内部まで浸透する塗料で、造膜タイプが木材の外側に膜を貼るタイプの塗料となっています。また、特に安全性に考慮した水性タイプも存在しています。

①浸透タイプ

 木材の内部に塗料が浸透することで、表面を保護するという考え方の塗料です。例えるなら、ハンドクリームに近いかもしれません。塗料が中に浸透することで、見た目はこれまでの木目をしっかりと残すことができます。浸透タイプは、特に防腐の効果につながりますので、劣化が気になるところには、早めに対処しておいたほうが良いです。

②造膜タイプ

 造膜タイプは、木材の外側に密着して膜を貼る塗料となっていますので、見た目はその塗料の色となってしまいます。こちらは例えるなら、日焼け止めクリームに近いかもしれません。しかし、木材の外側から膜を張り材質そのものを保護しますので、その保護能力は高く、木材そのものにダメージを受けることが少なくなります。したがって破風や鼻隠しなどの雨や風が当たりやすい、外部環境の厳しい所に使うことが多いです。

3.塗料の使い分けは必要か?

 このように、木材保護塗料といっても大きく分けて2種類の塗料があります。もちろん、用途に応じて、これらの塗料の使い分けは必要となってきます。

例えば、海沿いや雨が多い場所など、木材にダメージを受ける要素が強い場合は、造膜タイプを使用して、外側からしっかりと保護する必要があります。こういった場所で浸透タイプを選択してしまうと、せっかくメンテナンスしているにも関わらず、想像以上に木材がダメージを受けてしまうこととなります。

浸透タイプの代表キシラデコール

キシラデコールの塗装単価は、1式計上が多いです。

キシラデコール

木部にキシラデコールを塗ることがあると思います。現場からの経験から言うと木部の塗装単価を出すのは非常に出しにくいです。理由としましては、木部は吸い込みが激しく、また既存の塗膜の状態によって実際に塗装してみないと作業時間がわからないと言うところが大きいからです。したがって経験から、「これぐらい感じだったらこれぐらいの作業時間で、これぐらいの金額をもらわんと合わない…」そんな感覚で見積もりを出している職人さんは多いのではないでしょうか(もちろん下請けの職人さんが来れば、その分元請けさんに上乗せ金額が出ている事は間違いありません。)

ちなみに現在キシラでk−るの一斗缶あたりの単価は36,000円位です。

□よくある質問:コンゾランと言う似たような塗料が出たと聞いたのですがどうでしょうか?

https://www.xyladecor.jp/products/xyladecor_consolan.html

実際上記塗料は、キシラデコールに近いと言うより、ペンキに近いと言う感じです。キシラデコールですと表面の木目が出てくるのですが、コンゾランですと塗りつぶしに近い感覚を覚えます。したがってきれいな木目を生かすのが目的でしたらお勧めはできません。

■キシラデコールの塗装単価はどれぐらいの耐用年を言うの?

そもそも木部の塗料には商品としてあまり良いものがありません。木が収縮するため、ヒビが入ったらそこから水が入り、簡単に塗膜がピリピリとはがれるといった現象が起こってしまいます。クレームが起こりやすい箇所なのでメーカー自体が敬遠していると言うこともあるかもしれません。

またキシラデコール自体は、シンナーが約70%の割合を占めております。したがってシンナーが揮発した後は、塗膜としてはかなり薄いものになります。紫外線に当たると弱く塗装をしてから2 3年程度しか持たないのが現状です。

■キシラデコールの上にクリアを塗って耐久性をあげましょう。

キシラデコールが紫外線に弱い事は上記で説明しました。そんなキシラデコールの耐久性を上げる方法があります。それが木部用のウレタンクリアを塗装することです。ヨコイ塗装で使用しているニッペさんの「木部用ウレタンクリア」はポリウレタン系なので比較的耐久性も高いです。

実際は紫外線の良く当たる破風などに塗っても10年以上持つこともよくあります。キシラデコールの単価に加え、コストはかかってきますが、もし外壁にフッ素など高耐久の塗料を塗った場合、劣化速度を揃えるためには、非常に良い方法だと思います。

■木部塗装の見積もり時にはどんな質問?

  • 「キシラデコールだけの仕上がりになりますか?」
  • 「キシラデコールの上にはクリアーは塗ってもらえますか?」

外壁塗装工事におけるひび割れ補修の仕方

外壁が劣化した場合に発生する症状の一つである「ひび割れ」ですが、壁にひび割れがあると、外観上も良くありませんが、放置しておくことで、家そのものの耐久性の低下につながる状態と言えます。今回は、そんなひび割れについて、状態ごとの補修の方法をご説明いたします。

1.ひび割れの状態について

 外壁にひび割れが生じているといっても、全てが同じ症状ではありません。外壁のひび割れが、どこまで深くまでひび割れしているかによって、補修方法は大きく異なります。

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①浅いひび割れ

 浅いひび割れは、「チェッキング」や「ヘアークラック」と言われ、外壁に塗られている塗膜のみがひび割れている状況の事を言います。この状態のひび割れは非常に細く、ひび割れは塗膜のみですので、早めに外壁塗装工事を行うことで補修することが可能です。 浅いひび割れの原因は、塗膜の経年劣化や、塗装時の下地処理等の不手際などが考えられます。

②深いひび割れ

ひび割れが外壁材にも影響している状態が、深いひび割れとなります。深いひび割れには、乾燥クラック、構造クラック、縁切りクラックという3つのパターンがあります。

  • 乾燥クラックとは、モルタル外壁で発生しやすいひび割れです。モルタル外壁は、ペースト状のモルタルを完全に乾燥させた後に塗装工事を行うことで仕上げますが、ペースト状のモルタルを乾燥させる過程で水分の蒸発による収縮が発生し、それによってモルタル外壁そのものにひび割れが発生し、れが塗膜にまで伝達することによって発生します。
  •  構造クラックは、建物や外壁そのものの構造的な欠陥や、不同沈下などの原因によって、外壁そのものがひび割れしてしまう現象のことを言います。寒冷地において、外壁が凍結と融解を繰り返すことによっても発生する可能性があります。
  •  縁切りクラックは、モルタル外壁において、モルタルの塗り継ぎ部分に発生するひび割れとなっています。通常、モルタル外壁は、一度に一面を仕上げることとなりますが、部分的なやり直しなどの原因によって、古いモルタルと新しいモルタルが塗り継ぎされている場合、収縮の差によりひび割れが発生してしまうことがあります。これを縁切りクラックといいます。

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2.ひび割れの補修に関する検討

 ひび割れは放置しておくと、塗膜によって防いでいた水分がひび割れ部分から侵入してしまい、外壁材や建物の内部を腐敗させてしまうことにつながります。そのため、ひび割れについては、できるだけ早めの補修をおすすめしますが、ひび割れの大きさによって、緊急性が異なります。

 塗膜のみがひび割れしている浅いひび割れの場合、幅が0.3mm以下であれば、ひび割れが外壁材まで到達していないことが多いため、すぐに補修しなくても問題はありません。ただし、ひび割れの幅が広くなっていないか、定期的にチェックすることが必要です。幅0.3mm以上のひび割れが見つかった場合、補修を検討しなければなりません。特に、幅1mmを超えるひび割れは、ひびが外壁材にまで到達している可能性が高いため、必ず業者による調査が必要となります。また、幅3mmを超えるひび割れが見つかった場合、外壁材そのもののひび割れも懸念されますが、すでに内部に水分が侵入していると見て間違いありません。幅3mmを超えるひび割れを見つけた場合は、早急に業者に補修を依頼する必要があります。

3.ひび割れの補修方法

 塗膜にしかひび割れが発生していない浅いひび割れや、外壁材も少しひび割れしているが、細いひび割れで済んでいる間は、外壁塗装工事を行うことで補修ができます。細いひび割れ程度であれば、下塗りで埋めることができますので、問題はありません。

 外壁材に少し大きめのひび割れが発生している場合、ウレタンもしくは変成シリコンのコーキング材でひび割れを埋めておきます。このコーキング材を埋める方法として、VカットとUカットという方法があります。VカットやUカットは、コーキング材を入れるひび割れ部分を、V字もしくはU字にカットし、コーキング材をしっかり充填させる目的で行われます。

 コーキング材でひび割れを埋めた後は、フィラー塗付を行います。フィラー塗付はひび割れ部分を平滑にするために使われます。さらにそこから、凹凸処理(塗料をしっかり乗せるために、あえて細かい傷をつける処理)を行い、塗装工事を行います。ひび割れ部分は、コーキング材で埋めていても、構造クラックや縁切りクラックのように根本的な原因を解決することができないものについては、ひび割れが進行することが考えられます。そのため、ひび割れ部分には、ひび割れが進行するのに合わせて追従することができる弾性塗料を使用することが望ましいとされています。

特に、ひび割れが発生しやすいモルタル外壁の場合は、よく使用されています。ただし、サイディングボードに対しては、外壁材の膨れの原因になるため、使用することができませんので注意が必要です。

参考:コーキングとシリコンの違いについて

参考:プロが教える!塗装工事の正しい工程と大事なの目的

窯業系サイディングのメンテナンス工事方法

窯業系サイディングとは、サイディングの種類の1つとなります。サイディングとは、羽目板や下見板といった外壁に張る板材の総称で、窯業系の他にはセラミック、金属が用いられます。今回は、窯業系サイディングのメンテナンス方法についてご説明いたします。

窯業系サイディングは、セメント質と繊維質を主原料としたサイディングボードで、現在、新築の外壁材として、最も使用されています。窯業系サイディングはモルタルに比べて工期が短いという点や、豊富なデザイン性があることから人気の高い外壁材となっています。

サイディング コーキング 打ち替え

窯業系サイディングが施行できない場所

 窯業系サイディングは、非常に人気の高い外壁材ではありますが、その素材の特徴から、以下のような場所への施行はできません

  1. バラベットなどの傾斜のある場所ー窯業系サイディングは、垂直方法に施行するように設計されていますので、屋根のように傾斜のついた部分に施行することはできません。もし、そういった場所に施行してしまうと、塗装後の塗膜がすぐに劣化し、防水性能が低下してしまうことから雨漏りの原因となってしまいます。
  2. 湿度が異常に高い場所ー窯業系サイディングは、外壁材として作成されていますので、一般的な外気で使用するのに適しています。そのため、常時、水がかかる場所や浴室などの屋内の施行はできません。そういった場所に施行すると、多量な湿気により外壁材の反りにつながります。
  3. 塀やセパレータとしての使用ー窯業系サイディングは、外壁材として、表面と裏面の耐候性が異なります。裏面は基本的に外気に触れないことを想定して作成されていますので、堀やセパレータのように裏面が外気に触れるように施行することはできません。そういった場所に施行すると、裏面が湿気によって反る原因になります。
  4. 誤った向きの施行ー窯業系サイディングには、縦張り用サイディングと横張り用サイディングがあります。縦張り用サイディングは、溝が地面に向かって垂直になるように施行するサイディングボードで、溝が若干深めになっています。この縦張り用サイディングを横に貼ってしまうと、深い溝に水分が溜まってしまい、外壁材の内部に水が侵入する原因となります。
  5. 寒冷地での施行寒冷地で窯業系サイディングを使用する場合は、以下の点に注意しなければなりません。(1)使用するサイディングが寒冷地に適応しているか。寒冷地に適応していないサイディングを使用した場合、雪の重みに耐えれずに破損してしまったり、凍害の影響を受ける可能性が高くなります。(2)横張り用サイディングを使用する場合の注意点横張り用サイディングボードを使用する場合、雪の積もる高さまで補強用銅線を取り付ける必要があります。また、雪は積もらなくても、2階下屋根部分にも同様に補強用導線で補強する必要があります。(3)縦張り用サイディングを使用する場合の注意点縦張り用サイディングを寒冷地で使用する場合も補強用導線で補強する必要がありますが、その取り付けは、雪の積もる高さまで取り付ける必要があります。ただし、その取り付け間隔は303mm以下にする必要があります。

施工後の注意点

 窯業系サイディングは、それ単体では防水性能を有していません。そのため、基本的には塗装によって塗膜を作成し、その塗膜によって雨などの湿気から外壁材を保護します。しかし、同じ防水目的であっても透湿性の低い防水紙を窯業系サイディングに施工することはできません。透湿性の低いプラスチック系のフィルムやルーフィングなどの防水紙を窯業系サイディングに施工すると、結露や凍害の原因となり、外壁材の耐久性を低下させることにつながってしまいます。また、窯業系サイディングにタイルを直張りすることもできません。窯業系サイディングにタイルを直張りすると、タイルの剥離や破損が発生する可能性がありますので、非常に危険です。

その他の注意点

 窯業系サイディングを使用するにあたり、不必要な加工は極力行うべきではありません。例えば、施工のために必要な切り込みや加工はやむを得ませんが、切り込みすぎた場合や切り込み幅は必要以上に大きすぎる場合は窯業系サイディングボードの強度を保つことができず、耐久性が大幅に低下してしまうことがあります。また、釘の取り付けにしても、釘頭の補修を行う際に大きすぎる補修や現場仕上げの塗料不足、シーリング材の使用など、不適切な補修を行ってしまった場合には、施工後すぐに問題は生じなくても、経年劣化で補修部分が目立ってしまったり、補修部分から大きな破損につながる恐れがあります。

また、後付けで付帯物を取り付ける場合には、必ず固定用の木下地を取り付けなければなりません。これを怠った場合、付帯物によって窯業系サイディングが傷ついてしまうことや、予期せぬ落下等によって怪我をしてしまう可能性があります。

窯業系の劣化

窯業系サイディングはメンテナンスフリーと言われることがあります。しかし、窯業系サイディングに限らず、基本的に風雨にさらされる外壁において、一切メンテナンスを行わずに長期間使用し続けることはできません。窯業系サイディングにおいても、必ず劣化します。特に、サイディングを使用している場合は、板と板の継ぎ目にゴム状のコーキングを充填し、接着しています。サイディングそのものの劣化よりも先に、コーキングが劣化しますので、コーキングのメンテナンスは必ず行わなければなりません。

コーキングが劣化すると、コーキングのひび割れやコーキングのヤセといった症状が現れます。コーキングは、板と板を密着させるとともに、その隙間から雨や湿気による水分の侵入を防いでいますが、ひび割れやヤセにより隙間が生じると、その隙間から水分が内部に侵入することとなります。コーキングから中に入った水分は、建物の内部に到達し、内部から腐食させる原因となります。

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 次にサイディングに施した塗装の劣化です。サイディングには、防水性能を向上させるために塗装を行っていますが、この塗装が劣化することによるチョーキング現象(さわると白い粉状のものが付着する現象)が劣化のサインと言われています。

塗装の劣化を放置しておくと、防水性能を向上させるための塗膜が劣化してしまい、従来通りの防水性能を維持することができなくなります。防水性能が下がると、雨や湿気による水分がサイディングに吸水されてしまい、サイディングの反りにつながります。また、サイディングの中に吸水された水分は、そのまま建物内部に浸水していきますので、建物を内部から腐食させてしまう原因となります。そのため、定期的に塗装を行う必要があるのです。

最後に、サイディングそのものの劣化です。これは、特に窯業系サイディングに多いサイディングの反りや割れといった症状になります。塗装の劣化でも説明した通り、サイディングが水分を含んで反るという現象や、下地が平らでなかったために徐々に反りかえるというケースもあります。反りがひどくなると、サイディングが割れてしまうという症状になります。

いずれの場合も、放置しておくことでさらに劣化が進みますので、早急に対応する必要があります。

サイディングが持つ防水効果

サイディングは、胴縁と呼ばれる木枠に張り付けるのですが、防水対策として、この胴縁の下に防水シートを貼っています。さらに、サイディングの上から塗装を行うため、二重の防水対策が行われている外壁材と言えるのです。しかし、そんなサイディングでも、雨漏りが発生してしまうことがあります。

軒裏 雨漏り 腐る

 二重の防水対策を施しているサイディングであっても、しっかりとメンテナンスしておかなければ雨漏りが発生してしまうことがあります。メンテナンスを行わなかった場合、以下のような原因でサイディングから雨漏りしてしまうことになります。

  1. 防水シートの劣化ーサイディングの胴縁の下に貼っている防水シートは、経年劣化により破損してしまうことがあります。また、破損まで到達しなくても、経年劣化でシートの形状が若干変わってしまう(伸縮してしまう)ことで、防水シートのつなぎ目に隙間ができてしまいます。通常、つなぎ目は防水テープで補強しますが、このテープ自体も経年劣化ではがれやすくなりますので、どうしてもこの隙間部分から浸水しやすくなってしまいます。
  2. 塗装の劣化ー2つ目の防水対策である外壁塗装で使用した塗料が劣化することで、サイディングボードの内部に水が侵入してしまうことにつながります。通常、サイディングの中に水が侵入しても、防水シートで防ぐことができますが、①の症状が同時に発生していた場合、雨漏りにつながることになります。
  3. 外壁材の破損ー台風などの強風時や、その他の要因により外壁材、つまりサイディングそのものが破損した場合、その破損部分は塗料による防水効果が期待できませんので、②と同様にサイディング内部に水の侵入を許してしまうことになります。また、破損の状態がひどく、防水シートまで破損していた場合は、①の状態と同様になりますので、塗装、防水シートという二重の防水対策が機能せず、雨漏りにつながることになります。
  4. シーリングの劣化ーサイディング同士をつなぎ合わせているシーリングも、サイディングの防水対策の1つとなります。シーリングがしっかりと充てんされている場合、サイディングとサイディングの間に隙間はなく、シーリングがしっかりと水を防ぎますが、経年劣化等によってシーリングにひびが入ったり、シーリングが痩せたりすると、その隙間から水が侵入することになり、雨漏りにつながってしまいます。

参考:コーキングとシリコンの違いについて

原因別の雨漏り対策

  1. 防水シートの経年劣化ー防水シートの経年劣化を予防することはできませんが、定期的にサイディングをチェックし、防水シートの経年劣化が発生していないかを確認することで、早期発見につながり、雨漏り発生前に防水シートの補修や交換といった対策を講じることができます。そうすることで、雨漏りを防止することができます。
  2. 塗装の経年劣化ー塗装の経年劣化についても、それ自体を予防することができません。しかし、定期的に塗装の状況を確認し、チョーキングやクラックといった劣化の症状を発見した場合、すぐに塗装工事を行うことで、防水効果を保つことができますので雨漏りを予防することができます。
  3. 外壁材の破損ー外壁材の破損は、台風などが予想されている場合は、外壁材の近くに物を置かないようにしておくことで多少の予防につながります。しかし、遠くから飛来する物を防ぐことはできませんので、どうしても完全に防ぐことはできません。台風や強風で物が当たった、経年劣化でサイディングそのものが破損したという場合、外壁の外観を定期的に確認するこで、その症状を発見することができます。特に台風が通過した後などは、外壁の破損がないかチェックしておくと早期発見につながります。外壁の破損を発見した場合、できるだけ早めに補修を行うことで、雨漏りを防止することができます。
  4. シーリングの劣化ーシーリングは、劣化するとゴム状のシーリングが硬化し、痩せやひびといった症状が現れます。シーリングも、紫外線によって経年劣化してしまい、それ自体を予防することはできませんが、定期的にチェックすることでシーリングの痩せやひびによって隙間ができていることを早期発見することができます。シーリングの劣化を発見した場合、できるだけ早く、シーリングの打ち替え(古いシーリングをすべて取り除き、新しいシーリングを充てんする工事)を行うことで、雨漏りを予防することができます。

コーキング材

窯業系サイディングの外壁塗装前に

窯業系サイディングで1番大切な事は、コーキングの打ち替えです。きっかけは昨年11月ごろに、サイディングの戸建て住宅を塗装した時です。コーキングの打ち替えを帰っていた時に、内部の木が腐っていることに気が付きました。したがって大工さんに相談して、いちどサイディングを剥がしてみました。
中の木が腐っていました・・・

雨漏れで内部の木がかなり腐っていました。しかしながらコーキングの打ち替えでなく、簡単な増打ちで作業をしていたら気がつかなかった事例になります。そのまま気づかず放置していたら、躯体の雨漏りは続きどんどん劣化していったと思います。コーキングの打ち替えによって、内部の状況がわかる時もありますのでしっかりとした作業をしてもらうことが大切です。サイディング塗装ポイントは3つあります。

  1. 1つ目はコーキングの打ち替えをしっかりすることです。
  2. 2つ目は、厚膜系の下塗り剤を塗装しないことです。フィーラーを見積もりに出している業者さんは疑ったほうが良いと思います。
  3. 3つ目は雨漏りにつながる施工をしないことです。雨水を逃すための部分に、知らず知らずコーキングで埋めてしまう業者さんも多いです。

窯業系サイディングでは、コーキングの打ち替えに関して知っておきましょう。コーキングはサイデイングの塗装にはずせないポイントです。コーキングの打ち替えに関しては、YouTubeのほうに何本か上がっていますのでどうぞ参考にしてくださ

サイディングの種類

 一口にサイディングといっても、その種類は大きく分けて4つあります。

  1.  一つは窯業系サイディングと言われる、日本で最も使われているサイディングです。窯業系サイディングは、セメントに繊維質と混和材を混ぜて窯で焼き上げることで作成します。これによって、コンクリートよりも強固で軽量となるサイディングが作られます。
  2.  二つ目は金属系サイディングです。金属にエンボス加工(凹凸の加工等)を行い、その裏面に断熱材をつけることで作成します。金属板ですので、窯業系サイディングよりも重量が軽いというメリットがありますが、錆や塗装のむずかしさがデメリットとなります。
  3.  三つめは木質系サイディングです。木材でできたサイディングですので、気の暖かさを感じることができますが、他のサイディングに比べて高価になる上、メンテナンスも非常に大変となっています。
  4.  最後は樹脂系サイディングです。樹脂系サイディングですが、塩化ビニールなどの樹脂を使って作成するサイディングで、海外ではよく使われていますが、日本ではあまり使われていません。樹脂系サイディングは、腐食しづらく、クラックも発生しにくい等、家の外壁材として、非常に良い性質がありますが、日本で普及していないことにより、扱える業者が少ないことがネックとなっています。

 サイディングの劣化

 サイディングが劣化してくると、様々な症状が見られます。

  1. カビ・藻による汚れ(窯業系サイディング、木質系サイディング)ー北側の外壁や日当たりの悪い面に発生しやすい症状です。カビや藻が発生しているからと言って、サイディング自体に問題があるということはありませんが、放置しておくとカビの胞子が拡散されるため、汚れが広がることとなります。 
  2. コーキングのやせ、ひび割れ(窯業系サイディング)ーサイディングは、ボードとボードをつなぎ合わせて外壁を構築していますので、つなぎ目にコーキングを行っています。このコーキングが劣化すると、痩せたて隙間がでたり、ひび割れたりすることとなります。コーキングの劣化は、紫外線が強く当たる方角が、最も劣化しやすいといわれています。
  3.  クラックの発生やサイディングボードの反りー外壁に使用しているサイディングボードにヒビが入ったり、ボード自体が反ってしまう症状です。放置しておくと、サイディングが更に劣化して割れてしまうこともある状態ですが、無理に反りを直すことでも、ボードが割れる可能性があるため、この症状を発見した場合は、できるだけ早く専門の業者に確認してもらってください。状態によっては、クラックは埋めて補修したり、反りを抑え状態を良くすることが可能です。
  4. サイディングのチョーキング(窯業系サイディング、金属系サイディング)ーサイディングの塗装面が劣化することにより、触ると白っぽい粉が手につく状態のことをチョーキングといいます。チョーキングは塗装が寿命を迎えたことで発生するといわれ、チョーキングが発生したら、塗装工事を検討しなければなりません。

3 窯業系サイディングの修復と金額

 では、サイディングが劣化した場合はどのような修復を行うことができるのでしょうか?コーキングが劣化しているだけであれば、コーキングのみのリフォームのみで大丈夫なケースもあります。特に雨風に晒されやすいベランダ部分で見かけることが多いです。この場合は、10万円から20万円と、比較的安価に修復することができます。

次に、サイディングのコーキングを打ち替えて塗装工事を行う場合です。この場合は使用する塗料によって大きく異なりますが、おおむね80万円~150万円と言われています。塗装を行うことによって、撥水性など、外壁としての機能をよみがえらせることができます。

最後の方法は、サイディングの張り替えです。コストを抑えるのであれば、今のサイディングはそのまま残した状態で、上から新しいサイディングを張り替えたほうが安く済みますが、サイディングボードが反っている場合は、上から新しいサイディングを張っても反りは直りませんので、新しいサイディングにもダメージが生じます。そのため、サイディングボードに反りがある場合は、既存のサイディングボードを撤去して、新しいサイディングボードを張るという方法をおすすめします。

参考

サイディングで塗り残しが出やすいところ

サイディングが長持ちをするために

窯業系サイディングのメンテナンス

①コーキングのメンテナンス

 窯業系サイディングの場合、サイディングの劣化や塗料の劣化よりも先にコーキングの劣化が始まります。コーキングの寿命は5年程度と言われていますので、5年を目途に、コーキングの状態を確認することをおすすめします。コーキングのメンテナンスについては、コーキングの劣化状況によります。軽度の劣化であれば、既存のコーキングを残しつつ、上から重ねてコーキングを充填するだけで対応することが可能です。

 しかし、劣化がひどいようであれば、既存のコーキングをすべて撤去し、新たにコーキングをやり直す必要があります。

②塗膜のメンテナンス

 サイディングボードの塗料が劣化し、チョーキング現象が発生している場合などは、塗膜のメンテナンスを行います。つまり、外壁塗装です。この際に、コーキングについても合わせてメンテナンスすることが多くなっています。塗装工事では、下地処理としてサイディングボードの汚れや古い塗膜を一度きれいに掃除してから、新たな塗料を塗るという作業になります。この汚れや古い塗膜をきれいに除去しておかなければ、塗装工事のもう1つの目的である美観が損なわれるほか、塗装の耐久性が著しく低下します。

③サイディングボードのメンテナンス

 サイディングボードが反った、もしくは割れてしまった場合のメンテナンス方法ですが、この場合は張り替えが最も理想的な方法となります。吸水したために反ってしまったサイディングボードをビス等で固定した場合、一時的には反りは戻るかもしれませんが、無理な力がかかっている以上、長期間持つことはなく、サイディングボードが割れてしまいます。一度割れてしまったサイディングボードを修復することは非常に困難ですので、張り替えという選択になってしまいます。

サイディングボードにおすすめの塗料とは

1.直張り工法と通気工法の違い

 サイディングボードを塗装する場合、今のサイディングが直張り工法か通気工法かを確認する必要があります。現在、ほとんどのサイディングボードは通気工法となっていますが、直張り工法の場合は、塗装の塗り替えではなく、張り替えが推奨されています。

通気工法は、柱とサイディングボードの間に通気層があり、湿気を乾燥させることができる仕組みになっていますが、直張り工法は柱とサイディングボードの間に通気層がないため、湿気を逃がすことができません。そのため、内部で結露等が発生した場合、その水分をサイディングボード自体が吸収することとなり、サイディングボードが反ったり塗装が剥がれたりします。

そのため、直張り工法の場合は、張り替えが推奨されていますが、どうしても塗装を行うということであれば、ガイナ塗料をお勧めしています。ガイナ塗料は内外の温度を緩和する効果があるため、サイディングボード内部の結露を緩和することができます。そのため、直張り工法のデメリットを緩和させることができるそうです。

 通気工法の場合は、塗り替えが推奨されていますので、防水性能、耐久性の高い塗料がおすすめとなります。

2.通気工法でおすすめの塗料

 サイディングボードは、製造された時期やメーカーによって、品質が大きく異なります。そのため、簡単に1つの塗料を指してお勧めですということができません。そのため、実際に使用する塗料は、ご依頼するプロの塗装業者さんと相談して決めていくことになるかと思いますが、ここでは、一般的におすすめできる塗料の種類をご紹介します。

フッ素系塗料

 今回紹介する中では、コスト、耐久年数ともに優れています。実績もあり耐久性能を最も重視される方には、おすすめの塗料となります。耐用年数を超えると、塗膜にひび割れが起こってしまいますので、少しでも気になったら早めの対応が望ましいです。フッ素系塗料の耐久年数は9年~12年程度と、ヨコイ塗装ではみています。

無機塗料

ヨコイ塗装では、今おすすめしている塗料です。せっかく足場を作るなら長持ちさせていのでは無いでしょうか?1回にかかる費用は少し高くなりますが、トータルの塗替え回数が減りますので、全体的にはコストパフォーマンスも良くなるのでは無いでしょうか?特にkfケミカルさんのワールドセラをヨコイ塗装ではオススメをしています。

KFケミカル 施工認定書

まとめ

 窯業系サイディングも決してメンテナンスフリーではありません。しっかりとメンテナンスを行っておかなければ、コーキングや劣化した塗膜から水が侵入し、サイディングを劣化させるとともに、家の内部からの腐食につながります。定期的にコーキングのメンテナンスおよび外壁塗装を行うことで、外壁をきれいに保つとともに、家の劣化を防止することが可能となります。しっかりとしたメンテナンスを心掛けるようにしてください。

破風板(鼻隠し)の劣化と塗装工事について

破風・鼻隠のメンテナンス

切妻造や入母屋造の屋根の妻の三角形の部分のことを破風と言い、その破風に取付けた板のことを破風板といいます。

  1. その文字が指す通り、風を破る目的、つまり耐風性能を向上させるという目的です。

  2. 防火性能の高い板を使用することで、火災時に窓から上がった火が延焼しにくくするという防火性能を向上するという目的になります。

  3. 破風には雨どいが設置されていませんので、雨水がうまく流れずに、壁面に浸水してしまう事があります。これを防止する防水性能の向上という目的になります。

  4. 屋根の外観を美しく見せるための見栄え向上の目的となります。

鼻隠しも目的は同じですが、取り付けられている部分が異なります。破風が地面に対して傾いている部分であるのに対し、鼻隠しは地面に対して水平になる部分(軒もしくは軒先)に取り付けます。

破風板(鼻隠し)の劣化

 破風板や鼻隠しは、4つの目的で設置されていることをご説明しましたが、美化を目的とした4つ目以外は、全て建物を保護する目的となっています。言い換えれば、破風板(鼻隠し)によって、保護されるものが多く、それだけダメージを負いやすい部材であるともいえます。

特に、雨どいが付いていない破風板については、屋根よりも劣化が早いと言われています。「住宅塗装工事の変化は破風板から始まる」とも言われています。

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 破風板や鼻隠しの劣化は、屋根や外壁の劣化と同様で、塗装の状態によって判断することができます。塗装のヒビや剥離、チョーキングがある場合は、塗膜が劣化してきていますので、早めにメンテナンスを行う必要があります。特に、剥離している場合は、そこから水が侵入していきますので、すぐにでもメンテナンスを行ったほうがいいでしょう。

また、カビや藻が付着している場合も、塗膜の防水性能が低下して、湿気を含んでいる状態ですので、早めのメンテナンスが必要となります。

 破風板(鼻隠し)のメンテナンス

破風板は、「板」という名前ではありますが、今では技術も向上し、木材以外にも窯業系、金属系の素材が使われることもあります。特に、最近の建物には木材系の破風板が使われることは非常にまれになっています。

しかし、築20年以上経過している建物には、ほとんどが木材系の破風板が使われています。木材系の破風版は、その性質上、耐火性能が高くありません。木材なので、どのような塗装を行ったとしても、耐火性能はあまり向上しないのです。また、木材という材質の特性から、耐久性もあまり高くないというのも理由の1つとなっています。

 破風板に対するメンテナンスは、塗装修理と金属板包み修理、破風板交換の3種類があります。塗装修理に関しては、全ての素材で必要となりますが、金属板包み修理や破風板交換は、主に木材系の破風板に対する修理となります。

  1. 塗装修理ー塗膜が劣化した破風板に対して、塗装を行う修理方法となります。外壁塗装や屋根の塗装と同様に、下地処理で汚れや古い塗膜を剥がし、新しい塗料を塗ることによって、塗膜による防水性能を向上させるとともに、美観を保ちます。この修理については、木材であれば5年~6年程度、金属系のうち、トタン製のものについても木材と同様に5年~6年程度、カラーステンレスやガルバリウム鋼板については10年以上、窯業系の素材であれば、10年程度を目途に塗装修理が必要となります。
  2. 金属板包み修理ー金属板包み修理は、木材系の破風板を使っている場合に行う修理方法で、ガルバリウム鋼板の板で、既存の木材系の破風板を覆う修理方法です。木材系の破風板を利用している場合には、最もよく行われている修理方法となります。木材系素材の破風板に対しては、塗装修理を行うよりも、耐久性能の向上と、耐火性能の向上について効果が高い特徴があります。
  3. 破風板交換ー既存の破風板そのものが劣化してしまい、ボロボロになった場合は、塗装修理や金属板包み修理を行っても、一時しのぎにしかならず、耐久性能は非常に低いものとなってしまいます。そうなってしまった場合は、破風板そのものを取り換えるという修理を行います。この場合、現在の破風板と同じサイズ、同じ形を用意しなければなりませんので、最も容易に作成ができる窯業系の破風板が使用されます。

破風板・鼻隠しは、屋根の中でも重要な部分の1つであり、劣化の速度も他の部位よりも早いというのが特徴です。そのため、定期的なメンテナンスは欠かすことができません。特に、木材系の破風板を利用している場合においては、塗膜によって保護されているという部分が非常に大きいため、塗膜の劣化が、そのまま家のダメージとなっているというケースも少なくありません。

大切な家を保護する重要な部分となりますので、屋根や外壁以上に、破風板や鼻通しの劣化具合についても確認し、必要に応じて塗装工事を行うようにしてください。

破風の下処理:ペーパーがけをして表面の汚れを取ります

ケレン作業あとの工程では、木部を洗う専用の薬品をまず染み込ませて、それから高圧洗浄して汚れを落としていきます。

その後大阪ガスケミカルさんの「キシラデコール」を使用します。この塗料はヨーロッパで開発され、日本の気象条件に合うする合うものに研究されてきたものです。高温多湿で気象条件の厳しいところでも、性能が持つように工夫されております。特に防カビ、防虫性などの性能評価も高いです。こちらを2回塗装することでしみこませていきます。

ただ破風の場合、材質が木になります。したがって長い年数をかけてできたシミなどは、どうしてもきれいに落とせない時があります。そんな場合はシミが目立たないように、少し色が濃いものを提案させていただいております。また、「キシラデコール」はとても良い材料なんですが、ただシンナーの含有量がとても多いです。そのため塗った後に、シンナーが既発して、その結果、残る塗膜が非常に薄くなってしまいます。実際になっている時の感触としましては、かなりしゃばしゃばしているような感じです。

そのため紫外線によるキシラデコールの劣化を防ぐために、日本ペイントさんの「ファインウレタン U100 木部用クリアー」を塗っていきます。

この塗料の特徴としましては塗膜が呼吸し、木部の伸び縮みに塗膜が弾力性を持って追従します。また紫外線の耐久性も高くキシラデコールにも、しっかりと上塗りができる特徴があります。破風の場合、直射日光や雨がよく当たり、塗膜への環境条件が良くありません。したがって、こういった塗料塗ることで長持ちする工夫をしています。ただクリアーを塗ってしまうと、ツヤが気になってしまう方もをいらっしゃいます。そんな時はなるべく自然な形にするように、つや消しのクリアーを塗って、自然な形を見せる工夫をしています。

ー現場で見られた怪しい箇所ー

外壁塗装工事の流れについて|扶桑町の外壁リフォーム【ヨコイ塗装】

塗装工事と言っても、外壁に塗料を塗るだけではなく、様々なプロセスがあります。各プロセスでどのような工事を行うのかについて、ご紹介させていただきます。

お問い合わせ・現地調査・見積もり・ご契約

  まず初めに、塗装工事をご依頼いただく前段階として、お客様からお問い合わせをいただきます。お問い合わせの段階では、お客様が望まれている工事の内容や、劣化が認められた部分、大まかな環境をご確認させていただきます。

しかし、お問い合わせいただいた際の内容だけでは、詳細な状況はわかりかねますので、次に、実際に現地調査を行います。お客様からお問い合わせ時にご確認させていただいた劣化部分を実際に確認して、どのような塗装工事を行うべきかの判断や、施工環境の確認等を実施します。この段階で、ようやく塗装方法についてご提案させていただくことができます。

また、見積書の作成等も、現地調査が終わってから作成することとなります。この段階で、不明な点や確認したい点は、細かくお話しいただくと、さらにご要望にあった工事ができる可能性が高まります(屋根や外壁の状況次第では、全てのご要望にお応えすることができない場合があります)。工事内容、見積もりについて、ご納得いただけましたら、工事の契約となります。

契約完了後、実際の工事の日程調整や工事の計画に関する打ち合わせを行います。

工事の前準備

 塗装工事は、どうしても塗料の匂いや足場組み等による音が発生しますので、工事の前準備として、近隣の方々への挨拶と、工事の概要のご説明を行います。外壁塗装におけるトラブルとして、近隣住民の方々からのクレームという問題が非常に多く発生していますので、この事前準備は欠かすことができません。可能であれば、家主様からのご挨拶もあれば、より心証がよくなりますので、家主様からのご挨拶も行っていただければと思います。

現場管理アプリがオススメ

現場管理アプリを使って進捗状況を把握することが品質につながります。工事の揉め事を減らすためにも内容を見える化しておきましょう。また言った言わないのコミニケーションのズレが 起こりにくくするためにもアプリの活用をお勧めしております。

塗装工事の工程とそれぞれの納期

 塗装工事は、ただ屋根や外壁に塗料を塗るだけではなく、様々な準備や工程があります。まずは、工程ごとの作業期間について確認してみましょう。

①ご近所様へのご挨拶

 塗装工事を行うにあたり、騒音や塗料の臭いはどうしても発生してしまいます。そのため、はじめにご近所様へ、塗装工事を行う旨のご挨拶に訪問します。このご挨拶については、1日で完了することができます。

②足場の組み立て

 塗装工事を行う場合、高所の塗装も行いますので、職人が安全に工事することができるように足場を組んで作業を行います。この際、建物の周りに置かれてあるお荷物で移動可能なものについては、足場を組む際に移動をお願いすることもありますので、ご協力をお願いします。

屋根や外壁を塗装するために、職人が作業を行うための足場を組みます。こちらについても、1日あれば作業は完了します。また、状況によりますが、①と②をあわせて1日で行うこともあります。

③屋根や外壁の洗浄

塗装工事で最も重要なプロセスとなります。初めに、屋根や外壁の高圧洗浄を行い、汚れをしっかりと落とします。この高圧洗浄を疎かすると、汚れの上から塗料を塗ることになってしまい、屋根や外壁そのものに塗料が塗れていないという状況になってしまいます。

そうなると、汚れが剥がれる際に、塗料も同時に剥がれてしまい、通常7年~10年は持つと言われている塗装が、1年程度で剥離してしまうというケースもあります。そのため、塗装前に、しっかりと汚れを落とし切ってしまう事が非常に重要なプロセスとなっています。

 実際に塗装する部分の汚れやカビ・コケを、高圧洗浄によって除去します。この洗浄については、塗装範囲の広さや業者によって大きく期間が異なります。塗装範囲が狭い場合は1日で完了しますが、広い場合は、それなりに日数がかかります。また、同じ塗装面積であっても、簡単にしか洗浄しない業者は短時間で終了させるのに対し、丁寧に行う業者は、その何倍もの時間をかけて洗浄します。

この洗浄については、丁寧に行えば行うほど、仕上げの品質に影響します。雑な洗浄歯科していない場合は、汚れの上から塗料を塗ることとなり、綺麗に塗れないばかりか、耐久性も低いものとなってしまいます。そのため、この洗浄の工程は時間をかけて実施する業者を選択した方がいいでしょう。

※高圧洗浄後はしっかりと外壁を乾かす時間をとることが大切です。壁に水分が含まれるている状況下での塗装は剥がれの事故につながるからです。

③下地処理

下地処理(クラック補修)

外壁にクラックがある場合は、その補修を行います。

下地処理は、塗料を塗る前に、古い塗膜を除去したり、ヒビやクラックを補修する作業になります。この工程についても、屋根や外壁の状態によって、納期は大きく異なることになりますし、業者によっても納期が大きく異なります。長年、メンテナンスを行っていなかった外壁や屋根の場合、ヒビやクラックの発生がどうしても多くなってしまいますので、その補修に時間がかかってしまいます。しかし、定期的にメンテナンスを行っている場合は、ヒビやクラックの発生が少ないため、短期間で終わらせることができます。

特にモルタル外壁の場合は、10年程度でも多くのクラックが発生する場合がありますので、下地処理として、経年劣化によって発生した細かなクラックを補修します。クラックの補修については、表層部分のみで留まっているような軽微なクラックであれば、下塗り材による刷り込みという作業を行います。これを行っておくことで、何も処理を行わずに塗料を塗るよりも耐久年数が向上します。

 また、クラックが深部にまで達する重度のクラックであった場合は、刷り込みを行ったとしても、軽微な地震等でひびが動いてしまい、効果がなくなることがあります。そのため、弾力性のあるシーリング材でクラックを埋める作業を行います。

また、同じ状態であっても、簡単にしか下地処理を行わないは短時間で終了させるのに対し、丁寧に行う業者は、その何倍もの時間をかけて下地処理を行います。これも、洗浄と同様に仕上がりの品質に大きく影響しますので、しっかりと下地処理を行ってもらう業者を選択した方がいいでしょう。

下地処理(塗膜の剥離)

塗料によってできた塗膜が、経年劣化によりチョーキングしている場合など、すでに塗膜が劣化している場合は、塗膜を剥がす作業が必要となります。劣化している塗膜も、外壁についている汚れと同様に、その上から塗料を塗った場合、劣化した塗膜が剥がれてしまう際に新しい塗料も剥がれてしまうという問題が生じます。そのため、劣化した塗膜についても、必ず剥がす作業が必要となります。

下地処理(パターン補修)

クラックの補修や劣化した塗膜の剥離を行った際に、その部分だけ他の部分とは外壁の見た目が異なってしまいます。このまま塗装工事を行ってしまうと、塗料を塗った後も、そこだけが違う仕上がりとなってしまいますので、この時点でほかの外壁に合わせた不陸調整やパターンの吹き付けを行います。この作業は、特にモルタル外壁で重要なポイントとなっています。

下地処理(シーリング処理)

サイディングボードを使用した外壁では、塗装工事を行う前にシーリング処理を行う必要があります。ヒビが入っているシーリングや、痩せてしまったシーリングを補修せずに塗装したとしても、塗膜だけでは防水しきれず、シーリング部分から浸水し、建物内部からの腐敗につながります。そのため、シーリング部分の補修は、必ず実施しなくてはなりません。

 コーキングの劣化に伴うコーキングの処理に必要な期間は、3,4日程度となります。こちらも建物の大きさや劣化しているコーキング部分の多さによって所要日数が大きく異なります。たまに前回の施工業者さんが、コーキングの3面接着をされいることがあります。こういった場合、コーキング撤去に手間がかかり時間が大幅に遅れます。

※コーキングはコーキング自体のひび割れ防止の為、両サイドだけの2面接着が正しい施工になります。

ケレン作業

ケレン作業に必要な期間は、2日~3日となります。ただし、修繕しなければならない部分が、非常に大掛かりな場合は大工さんに修繕を依頼する必要がございますので、その場合は数日から数週間かかる可能性があります。

④養生

下地処理まで完了すると、実際に塗料を塗るための養生を行います。塗装する範囲によって異なりますが、養生に必要な期間は1日~2日となります。この養生作業の後は、建物に熱がこもりやすくなりますので、必要に応じて塗装工事業者の確認の元、通気孔をあけるなどの対処を行うこともできます。

下地処理を行う際にも、必要に応じて実施しますが、本格的な塗装工事を行う前には必ず養生作業を行い、塗料が付着してはいけない部分を保護します。この養生作業の目的は、塗料の汚れから保護することですが、養生をきれいにできるかどうかで、塗装の仕上がりが大きく異なります。

例えば、外壁と窓の境界線ですが、境界線に沿って真っすぐ養生できていれば、非常に見栄えのいい塗装が行えます。しかし、養生のテープが歪んで貼られていた場合、仕上がりも歪んだ状態となってしまいます。そのため、養生作業は、塗装工事をきれいに仕上げるために最も重要なプロセスであるという業者さんもいらっしゃいます。

しかし、「ただ、まっすぐ貼るだけ」と思われるかもしれませんが、場所によっては、いびつな形であったり、凹凸のある外壁に対する養生であったりと、仕上がりは職人さん腕に大きく左右される工程になります。

参考:塗装工事の養生テープの種類と使い分けに関して

⑤下塗り・中塗り・上塗り

下塗り

ここから、本格的な塗装工事となります。業者さんによって、屋根から始める業者さんと外壁から始める業者さんがいらっしゃいますが、いずれにしても下塗り、中塗り、上塗りというプロセスで、それぞれの部分を塗装します。つまり、必ず3回塗ることとなります。

1回目の塗装である下塗りは、中塗り、上塗りの塗料をしっかり接着させることと、屋根や外壁の劣化により、塗料を吸い込んでしまう事を防止すること、上から塗る塗料の色を出しやすくすることという、3つの目的で行います。

  1. 最初の目的である「接着させること」についてですが、中塗りの塗料や上塗りの塗料は、接着性が高くありませんので、そのまま屋根や外壁に塗った場合は、塗装が剥離しやすくなります。しかし、下塗り用の塗料は、屋根や外壁との接着性が高く、また塗料も接着しやすい素材ですので、下塗りを行っておくことで、塗料の剥離を予防することができます。  
  2. 次の目的である「吸い込みの防止」ですが、屋根や外壁が劣化してしまうと、防水性能が著しく低下してしまいます。そのため、そのまま塗料を塗ってしまうと、塗料そのものが吸収されてしまい、塗料の使用量が大幅に増加してしまいます。それを防止するため、下塗りを行い、防水性能を低下させている細かなヒビや穴を埋めてしまいます。
  3. 最後の「塗料の色を出しやすくする」という目的については、大きく色を変える場合でなければあまり必要はありませんが、元が濃い色の外壁であった場合、それを消そうとすると、何度も塗る必要が出てきます。そのため、中塗りや上塗りで使用する塗料より安価な下塗り用塗料で希望の色に近くしておくと、色あせて来た時も目立ちにくく、塗装の回数を増やす必要がなくなり、余計なコストが発生しないというメリットがあります。

必要な期間は2日~4日となります。材料によって塗りやすさが変わります。また匂いが特に気になるようになるのはこの時期からになります。

中塗り

下塗りが完了すると、次は中塗りです。下塗り用の塗料は白か透明であることがほとんどですので、中塗りによってはじめて屋根や外壁に色が付きます。さらに、その色をしっかりと出すためにもう一度塗装を行います。これが上塗りです。

中塗り・上塗りの目的は、色を付けることによる屋根や外壁の美観を良くするという目的の他に、家そのものの耐久性を上げるという効果があります。中塗りや上塗りで使用する塗料は、種類にもよりますが、防水性能や断熱機能、遮熱機能がある塗料が使われます。これにより、屋根や外壁から侵入する水分を遮断し、家の内部の腐敗を防止することができます。中塗り・上塗りで使用する塗料によって、その効果は大きく変わりますので、ここで使用する塗料の種類については、業者さんと事前に十分、話し合っておく必要があります。

中塗りに必要な期間は2日程度となります。下塗り後も、完全に塗料を完成させたうえで上塗りを行うこととなりますので、下塗り同様、冬場や梅雨、雨天時には期間が延びることがあります。※ポッドタイムと言って、「23°前後では、〇〇間隔を開けること」と塗料の缶に記載があります。気になる人は業者さんに見せてもらってくださいね。

上塗り

塗装の仕上げとなる上塗りに必要な期間は2日程度となります。こちらも、完全に塗料が乾燥させる必要がありますので、中塗り同様に、塗料が乾燥しにくい季節には期間が延びることがあります。

ベランダ防水処理

 上から一番塗料のかかりやすいベランダは最後に仕上げます。防水処理に必要な期間は3日~4日となります。

鉄部の錆止め

鉄部の錆止めに必要な期間は1日~2日となります。錆止めを塗る鉄部が多ければ多いほど、所要時間は多く必要となります。

軒裏・鼻隠し・雨どいの塗装

軒裏・鼻隠し・雨どいの塗装に必要な期間は5日程度となります。それぞれの塗装を別々に実施する場合、軒裏に1日~2日、鼻隠しに3日程度、雨どいに3日程度の日数が必要となります。

漆喰工事

屋根の漆喰部分が腐食している場合に実施しなければならない漆喰工事に必要期間は、3日程度となります。漆喰の損傷が大きければ、修復に時間が必要となりますので、劣化状況次第によって期間が延びることがあります。

※通常は塗装工事と並行して作業が出来ます。しかし駐車場とかの兼ね合いから、工事期間に影響が出ることもあります。

⑥点検・手直し

 上塗りまで実施すれば、塗装工事は概ね終了です。最後に仕上げのチェックと手直しを実施します。この期間は短ければ1日で完了します。冬季や梅雨の時期など、塗装工事に向かない季節に行った場合は、手直しに時間が掛かる可能性があります。

⑦足場等の片付け

最後に、片付けを行って終了となります。この工程は概ね1日で完了します。

参考:プロが教える!塗装工事の正しい工程と大事な目的

納期と品質について

 一部の工程でも説明しましたが、ただ納期を早めるだけでしたら、洗浄や下地処理で手を抜くことで納期を短縮することは可能です。実際に、一部の業者ではそのような作業によって、品質の悪い塗装工事がされているようです。

 多少、期間はかかってしまっても、塗装部分の洗浄や下地処理といった塗装を行う上で品質を左右する重要な工程については、丁寧に実施してもらえる業者に依頼すべきです。そうすることで、仕上げが綺麗になるばかりか、家を守るための塗料の効果が十分に発揮することができ、耐久性の高い屋根や外壁とすることができるのです。塗装工事の期間短縮はあまり求めないほうがよいです。

 前述したとおり、ヨコイ塗装での塗装工事に必要な期間は3週間前後となります。これは平均的な現場での算出した期間となります。塗装工事では、ケレン作業といった品質につながる大切な作業があります。旧塗膜をしっかりと取らないで塗装することは誰にでも出来ることです。※しかしながら塗り終わった後では、素人さんには見分けがつかない苦しいところです。結果、工事期間を短縮することができます。しかし、数年後にはケレン作業が及ぼす外壁の状態は目に見えてわかります。下地作業にかける日数や作業姿勢これをじっくりと見極めて業者を選んでくださいね。

家主様のチェック

  塗装工事後の状態を家主様にご確認いただきます。業者さんによっては、塗装の塗り漏れや、ムラが残っているケースが稀にありますので、家主さんの目でしっかりと状態をチェックしていただくことが重要となります。

後片付け

家主様のチェックに問題が無ければ、養生の取り外しや足場の解体、周辺の清掃を行い、外壁塗装工事は完了となります。また、この時点で家主様への引き渡しとなります。

アフターフォロー

  この点は、業者さんによって大きく異なる部分となりますが、定期便の発送や、塗り替え時期のご案内を行う業者さんもあります。アフターフォローがしっかりしている業者さんですと、問題が発生した場合も安心できますね。

共働き世帯でよくある外壁塗装のトラブル

 共働きでご自宅に誰も居ないことが多いご家庭での外壁塗装のトラブルが多数報告されています。外壁塗装を行う際には、お客様とのコミュニケーションを欠かすことはできません。しかし、ご自宅にお客様がいないことをいいことに、大切なコミュニケーションをないがしろにし、トラブルに発展するケースがほとんどです。具体的は、以下のようなトラブルが多く発生しています。

①希望していた色とは違う色で塗装された。

外壁の色を決める際にも、どのような色がいいのか、まずはおおざっぱな色から、徐々にご希望の色に合わせて試し塗りを重ねて、お客様が本当に出したい色を決めていくという工程があります。例えば、グレーな外壁と希望したとしても、ご自宅の陽の当たり方や周りの住宅の雰囲気、屋根の色、サッシの色、ドアの色などから、どのような「グレー」が最適なのか、お客様としっかり相談して色を決定します。

しかし、一部の業者では、色見本の指定だけを確認し、その後の詳細な打ち合わせを行わないまま、不在にしている時間帯に、施主が決めた色で塗装されてしまうというケースがあります。もちろん、色を決めた責任はお客さま自身にあります。しかしながらカラーシュミレーションをいくらパソコンや色見本でやったところ、リアルに塗ってみないと感じは掴めないものです。仕事を終えて、帰宅した際に目にするのは、想像していた色と違う自宅の外壁となり、愕然とするでしょう。

それでも帰宅時には業者も帰っており、色の調整がつきにくく、電話ではらちがあかないものです。そのため、希望が通らず我慢される方もいらっしゃいます。

②工事の進捗が分からない。

 外壁塗装の作業は日中行いますが、共働きの世帯では、日中、自宅に誰も居なくなってしまいます。そのため、工事の進捗が分からないという問題があります。外壁塗装では、養生や足場の作成により実際の進捗が分からないのに加えて、実際に作業しているところを見ることができませんので、今、何を行っているのかが分かりません。

③手抜き工事を見抜きにくい。

 ②ともつながる話ですが、実際に作業を行っているところを見ることができませんので、手抜き工事を行われていたとしても、なかなか発見することができません。

例えば、下地処理を行うのに通常数日間かかるところ、半日程度で雑に終わらせられていたとしても、工事の進捗状況が分かりませんので、どうなっているのか知る手立てがありません。

 そのまま、塗装工事が終了し、品質の悪い外壁塗装となっていたとしても、それに気付くのは工事が終了し、支払い後というケースから、トラブルに発展することがあります。

2.共働き世帯がトラブルを防止する方法

上で紹介したトラブルは、いずれも業者とのコミュニケーションをしっかり取らなかった(取れなかった)ことにより発生しています。そのため、これらのトラブルを未然に防止しようとする場合、業者がコミュニケーションをとってこなかったとしても、積極的にコミュニケーションを取りに行く必要があります。

それでも、コミュニケーションをとろうとしない業者は、ご自宅が不在なのをいいことに、手抜き工事を行おうとしている業者と考え、別の業者に依頼することも検討されるべきかと思います。ただ、多くの業者は、日中ご不在がちでコミュニケーションが取れない場合、コミュニケーションを取りやすい週末などにしっかりと話を行い、お客様のご納得の上で工事を実施しますし、その工事の進捗状況は逐一報告されています。そのため、少しでも「おかしいな」と感じた場合は、注意深く業者をチェックするようにするのが、トラブルを未然に防止する方法となります。

(現場コミュニケーションアプリ)

バルコニー(ベランダ)の塗装工事について|扶桑町の外壁リフォーム【ヨコイ塗装】

1.ベランダとは

 「ベランダ」という言葉を聞いて、どういうものか全く想像できないという方はいらっしゃらないと思います。ご存知の通り、ベランダとは、建物からせり出した、人の歩ける場所のことを言います。さらに、ベランダの定義としては、屋根がついているというものがあります。つまり、建物からせり出した、人の歩ける場所はあるが、屋根が付いていないという場合は、「ベランダ」とは言いません。

では、そのような場所を何というかというと、「バルコニー」と言います。「ベランダ」と「バルコニー」の違いは、屋根の有無ということになります。と、言い方に差はあるものの、ベランダもバルコニーも屋外にせり出した部分であることには変わりありません。そのため、屋根や外壁と同様に、劣化するということを覚えておかなくてはなりません。

2.ベランダの劣化

ベランダは、バルコニーと違って屋根がついているといっても、屋外にせり出した場所であることに変わりはありません。屋根によって多少は保護されているところは良いのですが、一般的に屋根が無い分、雨や風などご直に当たりやすく、外壁以上に劣化に気を付けなければなりません。ベランダの劣化を放置しておくと、建物内部の腐食や雨漏りの原因となってしまいます。そのため、ベランダの劣化の種類をきちんと知り、早期発見を行うことが重要です。

①ひび割れ

 ベランダのひび割れには、ベランダの外壁部分のひび割れと、床部分のひび割れの2種類があります。ベランダの外壁は、家の外壁同様に塗装が施されていますので、この塗膜がひび割れを起こしているということになります。しかし、床については、大半が塗装ではありません。この場合、床の防水層がひび割れしている状態となります。

②剥がれ、膨らみ

 ベランダの剥がれや膨らみについても、外壁部分に発生しているか、床部分に発生しているかで状況は異なります。外壁部分の剥がれや膨らみについては、大半はひび割れを放置していた結果で、ひび割れから水分が侵入したことにより、塗膜の内側で水蒸気が発生し、それが原因で塗膜が膨らんでしまい、それが悪化することで剥がれにつながったという状況です。

また、塗装を行う際に下地処理をきちんとおこなっていなかったことが原因となるケースもあります。床に膨らみや剥がれがある場合は、注意が必要です。同じくひび割れを放置した結果、膨らみや剥がれにつながるのですが、ベランダの床には防水層がありますが、それが剥がれている状況ですので、雨などによる水の侵入を全く防ぐことができないという状況になっています。この状況の場合は、すぐに対処しなければ、家の内部から腐敗することにつながりますので、早急に業者に連絡して対処しなければなりません。

③ベランダの雨漏り・染み

 構造的にベランダの床面を下から見れる構造に限りますが、床面に雨漏りの跡や雨染みがある場合、ベランダの床に水が侵入している状況であるため、早急に業者に連絡して対処する必要があります。このケースも放置しておくと家の内部に水が侵入することで腐敗してしまう事につながります。

④ベランダの排水不良

 ベランダの排水不良には、2つの原因が考えられます。

1つは排水管がゴミ等で詰まってしまったことにより、せき止められてしまっている状態です。この場合は、配水管のゴミを掃除するだけで解決できます。

もう1つがベランダの勾配がなくなってしまっている状態です。本来、配水管に向かって水が流れるように、ベランダには勾配が付けられていますが、それが何らかの原因でなくなってしまった場合、水が配水管にむかって流れず、水たまりとなってしまいます。

床や外壁にヒビや剥がれがなければ、早急に対処しなければならないということはありませんが、床や外壁が劣化した場合、水たまりからベランダ内部に浸水することになりますので、早めに対処したほうがいいトラブルとなっています。

3.ベランダのメンテナンス

 ベランダの外壁は、家の外壁と同様に定期的な塗装工事を行うことで、塗膜を貼りなおし、水の侵入を抑えることができます。ベランダの床面は、塗装工事ではなく、防水工事を行うことでメンテナンスを行います。具体的には、「ウレタン塗膜防水工法」「FRP防水工法」といわれる方法で行います。ウレタン塗膜防水工法は、比較的簡単な防水工事で、液体状の材料を使用して行います。そのため、どのような形状であっても継ぎ目がない防水膜が貼れるという特徴があります。FRP防水工法は、防水用ポリエステル樹脂と防水用ガラスマットで防水層を作る工法となります。そのため、ウレタン塗膜防水工法よりも高度が堅いのが特徴です。

下塗りについて

ベランダは特に劣化が激しいです。下地の状態に合わせて柔軟に対応してもらうと良いです。今回はボンタイルの痛みが激しく、シーラー(接着剤)の吸い込みが激しかったので、何度も塗り重ねておきました。

ベランダ手すりのケレン作業

ケレン作業が塗料の密着性が高まります。

4.まとめ

 ベランダも建物の一部である以上、きっちりとしたメンテナンスを行わなければ、そこから建物の内部腐敗につながる要因となり得る劣化が生じます。まずは、定期的な塗装工事や防水工事を行い、ベランダの劣化を防止しましょう。また、定期的にベランダが劣化していないことを確認してください。

外壁塗装工事の付帯部塗装

霧除け(庇)

塗装時期に関して

現場では、錆びていることが多い部分です。なるべく早めに見てもらいましょう。建物では、劣化が早い部分に該当します。

庇の下地処理

ケレン作業の質で、塗装業者さんの室も結構分かるものです。

庇が腐る原因

トタンの重ねの部分に隙間があります。最近少なくなってきておりますが、まだまだ住宅塗装には、庇の塗替えがあります。

は、住まいの開口部の上に取り付けられ、日除けや雨除け用の役割をしています。(高温多湿の夏を凌ぐために、柱構造の開放的な空間を作り出し風通しを良く、深い軒で日差しを遮り、風向きや日照を調整していた。〜WIKIPEDIAより〜)

しかしながら、現場において、庇がちゃんと施工されていない時があります。板金で加工されて作られているものが結構あります、その際に鉄板の重ね部分が空いている時があります。映像にもありますように、この重ねの部分をほったらかしにしておくと、すきまから雨水が入ってきます。その結果、庇の軒裏の部分が腐ってきてしまいます。腐ってしまった結果、その分をまたお金をだして、新たにベニヤを張り替えをしないといけなくなってしまいます。そうならないためにも、もし軒裏に染みなどがみられたら、施工の際は、こういった隙間をチェックしてもらうことも大切です。

お風呂

クーラーパイプ

 

 

外壁塗装工事の相場について

 外壁塗装工事は、7年~10年の周期で行わなければならない家のお手入れです。

しかし、期間が長いため、どうしても適正な相場を知るチャンスが少なくなってしまいます。そのため、高額な買い物であるために、金額に納得できずに後々、もめてしまうというケースも少なくありません。金額面で揉めないためにも、外壁塗装の相場をきちんと把握するようにしましょう。

今回は、外壁塗装工事の相場についてご説明いたします。

1.外壁塗装工事の相場

 まず、結論から説明すると、外壁塗装工事に相場はありません。と、いうのも、家は1軒1軒異なっており、同じ面積を塗るにしても、足場の組み方や職人の配置方法などによって変化しますので、「相場」として示すことができないのです。

例えば、延べ面積が50坪の家といっても、平屋建ての場合と2階建ての場合だと、平屋建ての場合では発生しない足場組みの値段が、2階建てにはかかってきますので、これだけでも金額に大きな差が出てしまいます。

さらに、同じ2階建てで、同じ面積であったとしても、隣の家との間がどの程度あるかによって、組める足場と組めない足場があるため、ここでも値段の差が出てしまいます。そのため、まったく同じ条件での費用の相場を示すことはできません。したがって、よく似た家の事例を参考に、相場を調べるといった方法となります。

また見積もり時に面積を計算するのにもリフォーム会社ごとに異なる場合があります。 現場で実測する会社や見積もり図面から延床面積を根拠に簡単に算出する会社、ITソフトを使って図面から算出する会社 それぞれあります。そのため外壁塗装の費用は、この視点からも施工会社それぞれで異なってきます。 

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2.おおよその塗装相場金額

外壁塗装工事で使用する「塗料代」には、もちろん相場が存在します。外壁塗装工事で使用する塗料には、

  • 「アクリル系塗料」
  • 「ウレタン系塗料」
  • 「シリコン系塗料」
  • 「フッ素系塗料」
  • 「断熱塗料」
  • 「光触媒塗料」

があります。これらの塗料を使用した場合の一般的な相場は、以下の通りとなります。※住宅1階の坪数が30坪の場合 外壁+屋根塗装のおおよその相場価格

  • アクリル系塗料 :\1.050.000
  • ウレタン系塗料 :\1,113,000
  • シリコン系塗料 :\1,113,000
  • フッ素系塗料  :\1,365,000
  • 断熱塗料    :\1,491,000
  • 光触媒塗料   :\1,617,000

この金額は、あくまでおおよその金額ですので、そのまま当てはまるわけではありません。

参考:施工価格について

ここで見ていただきたいのは、使用する塗料によって、相場が大きく変わるという点です。外壁塗装は、7年から10年という長いスパンで行う工事となりますので、どの塗料を使用するのか、その選択も金額面や仕上がりに大きな影響があるのです。

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3.外壁塗装工事の金額を調べるうえで知っておくべきポイント

 一口に金額といっても、外壁塗装工事には様々な費用が発生します。足場や養生、下地処理、下塗り、中塗り、上塗り等々、様々な金額の合計額が工事費用となります。

例えば、工事費用1,500,000円と、合計のみを提示されたとしても、どんな塗料で、どの程度の面積を塗装して…といった、各種条件の組み合わせが分からければ、一概に高い、もしくは安いと判断できないのです。逆に、それぞれの金額がどのように算出されているのかがわかると、どの部分が適正でどの部分が不適正なのかがわかることとなります。※以下の行で「単価」としている部分は、地域によって差が生じます。

そのため、複数社から見積書を取得し、それぞれの単価を比較してください。

①足場、養生の相場

足場や養生の金額は、外壁の外側に組むこととなりますので、外壁面積より大きな範囲で算出することとなります。そのため、「外壁面積×1.2×単価」で大まかな金額を算出することができます。単価は足場が\600~\800、養生が\300~\500が平均と言えるでしょう。

②高圧洗浄

高圧洗浄については、「外壁面積×単価」としている会社が多いようです。単価は\200~¥250程度が平均となっているようです。

③下塗り・中塗り・上塗り

外壁塗装工事の金額は「塗装面積×単価」となります。塗装面積は、外壁面積から塗装しない(できない)範囲を除いた面積となります。※玄関ドアや窓などが、上記に該当します。この単価は、使用する塗料で大きく変わります。

1)下塗りの単価:下塗りは\600~\900の範囲が多いようです。

2)アクリル系塗料:アクリル系塗料を使用した場合の単価は、\1,000~\1,200が多いようです。

3)ウレタン系塗料:ウレタン系塗料を使用した場合の単価は、\1,800~\2,000が多いようです。

4)シリコン系塗料:シリコン系塗料を使用した場合の単価は、\2,500~\3,500が多いようです。

5)フッ素系塗料:フッ素系塗料を使用した場合の単価は、\3,500~\4,500が多いようです。

6)光触媒・無機塗料、遮熱・断熱塗料:光触媒や無機塗料、遮熱・断熱塗料を使用した場合の単価は、\5,000~\5,500が多いようです。

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参考:プロが教える!塗装工事の正しい工程と大事な目的

4.まとめ

 以上のように、外壁塗装工事は様々な料金が複雑に絡み合っており、相場を算出することが難しくなっています。それでも、7年~10年ごとに発生する大きな買い物ですので、ムダな出費を抑えたいという点もよく分かります。 そういった場合「一軒家 外壁塗装 相場」「 外壁塗装 相場 スペース20坪」等で調べる方も多いと思います。 いろいろな業者がいっぺんに見積もりできると言う点で便利ですが、そういった上記のようなポータルサイト間に手数料とられているいる点でオススメはできません。

 しかし、少し手間はかかるものの、地元の複数の業者から見積もりを取得し、内容一つ一つについて、不明点を確認することで、自分の家を塗装する場合の標準的な外装工事の金額が見えてくるはずです。

 また、高い品質で工事を行うためには、どうしても手間暇がかかり、相場より高い金額を請求しなければならないというケースもあり得ます。その場合、見積書の確認時点で、しっかり業者と話をして、信頼できるようであれば、コストより品質をとるという選択も時には必要となりますので、お住いに今後どれぐらい住むのか等の自分の環境と、ご自身の懐具合とよく相談して、自分にベストな選択をしてください。

参考:外壁塗装相場

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業者の「煽るセールストークに」に惑わされることなく、

ご自身が納得出来る塗装業者を、ぜひ選んでくださいね。

 

【適正価格について】

外壁塗装工事の価格は、主に4つのポイントによって決められています。

 

まず最初のポイントは、塗装面積です。

塗装する面積が大きいほど塗料や作業量が増えるので、その結果高額になります。

塗装面積で注意しておきたいのは、必ずしも建坪が大きくなるほど、塗装面積も増えるわけではないと言うことです。

同じ建坪の建物でも、外周の長さは変わってきます。

外周の長さが増えるほど外壁の面積は増えるので、塗装する面積も増加するのです。

塗装面積は建坪ではなく、外周で決まることを覚えておきましょう。

 

2番目に価格を決めるポイントは、塗料の種類です。

外壁塗装工事に使われる塗料は、ウレタンやシリコン、光触媒など様々な種類があります。

塗料の価格は、機能性や耐久性が高いほど高額です。

つまり、良い塗料を選べば選ぶほど、外壁塗装の価格も高くなります。

ですが、価格の安い塗料を使ってしまうと、

耐久性が低く頻繁に外壁塗装工事をしなければいけません。

何度も足場費用がかかるコストを、トータル的に考えると、ヨコイ塗装では

高価格ですが長持ちして、実績のある安心塗料の「フッ素系塗料」をお勧めいたします。

機能性と耐久性、価格のバランスを考えながら、使用する塗料は決めましょう。

 

価格を決める次のポイントは、使用する塗料の量です。

塗料の量は塗装面積で決まりますが、外壁の素材によっても変わってきます。

表面が滑らかな素材だと使用量は少なく、価格にはそれほど影響しません。

しかし、デコボコとした素材の場合は塗料の量が増えるので、価格が倍になることもあります。

ただ、それよりちゃんと意識しておきたいことは、

実際に使用した塗料が適正化かどうか、ここが重要になってきます。

例えば“フッ素系塗料”を使った場合、1缶6万円前後します。

コストを下げるために、シンナーで薄めて使用す業者もいます。

当然、塗膜の性能も下がり、従来の耐用年数を保てない危険性があります。

ちゃんと適正量を使用してもらえるか、ここはかなり重要です。

 

最後に価格を決めるポイントは、足場代や養生費、高圧洗浄費などです。

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これらは総額に占める割合も大きいので、無視することができない費用です。

足場代金は金額が大きいですが、必須の部分です。

たまに「足場なしで施工してほしい」

とのお客様もいらっしゃいますが、適正な品質の仕事をするためにも、

足場は必ず必要になってきます。

もちろん足場にも種類がありますが、丸太など足元がおぼつかない足場では、

作業がおろそかになるので、お勧めいたしません。

 

おすすめは、くさび形足場です。

外壁塗装工事の適正価格を考えるときは、以上のポイントに注意して計算しなければいけません。

しかし、知識のない素人が適正価格を計算するのは、簡単なことではありません。

そこで適正価格を調べるために利用したいのが、相見積もりです。

複数の業者から相見積もりをとって比較することで、適正価格を調べることができます。

ただし、相見積もりをとるときには注意点があります。

 

塗装の品質は、結局は”人”によって変わります。

たとえハウスメーカで塗装しても、作業する人が、知識もない下請けの新人さんだとしたら

どう思いますか?

 

相見積もりでは、どんな人が仕事をするのか?どんな意識で仕事をするのか?

しっかりと把握することが大切です。

 

扶桑町、大口町、犬山市、江南市で外壁塗装でお悩みの方は、

ヨコイ塗装にお気軽にご相談ください。

☎0587−93−1546

外壁塗装工事完成後のチェックポイント|扶桑町の外壁リフォーム【ヨコイ塗装】

外壁塗装工事完了後

外壁塗装工事完成後のチェックがイマイチなところがよく見られます。外壁塗装工事が終わった後に、養生ビニールを剥がして、後は細かい修正と掃除の段階に入っていきます。

その段階でしっかりと濡れてないところや細かい修正部分をチェックしていきます。その際によく窓枠が見苦しい時があります。養生ビニールのテプラテープはどうしても浮いてしまうことがあります。ビニールテープが浮いてしまうと、そこに塗装をしているとよく塗料が入り込んでしまいます。その結果、一直線にびしっと塗られているのが普通なのに、塗料が入り込んで、線からはみ出して見苦しい場合があります。せっかくきれいになったのに、そんなもの発見したらがっかりしますよね。工事完成後には、しっかりと窓枠の部分きれいに塗られて見いるかどうか確認していると良いと思います。

参考:塗装工事の養生テープの種類と使い分けに関して

よくある塗り残し場所

窓枠の下など、かがみ込まないと分からいような場所は塗り残しが多いです。しっかりとかがみ込んで、確認してみてくださいね。

屋根上の確認にはこちら

外壁塗装工事業界の多いトラブル|扶桑町の外壁リフォーム【ヨコイ塗装】

外壁塗装工事でよく起こるトラブルとその解決策1

 外壁塗装は、7年から10年という比較的長いスパンで実施する家のメンテナンスとなっています。そのため、なじみの外壁塗装業者がいるという方は稀で、ほとんどの方が、初めて依頼する業者を利用することとなります。そのため、どうしても「思っていたのと違う!」といったトラブルが発生してしまうことがあります。

今回は、外壁塗装工事でよく起こるトラブルと、その解決策をご紹介します。

1.どっちも悪いケースあり?高圧洗浄で、水が室内に侵入したケース

 外壁塗装の下地処理で実施する外壁の高圧洗浄で、水が室内に侵入してしまったケースです。このケースでは、外壁の状況をしっかり確認せずに、下地がもろくなっている場所であっても、圧力の高いまま洗浄してしまうケースや、洗浄する方向をしっかり確認せずに高圧洗浄水をかけるケースがあります。これらを未然に防止するには、熟練の職人さんに依頼するか、しっかりと教育が行き届いている職人さんに依頼するしかありません。一つの判断基準は、サイトの施工例や職人さんの紹介ページで信頼できそうかどうかを確認するという方法があります。

また、うっかり窓を閉め忘れていたという家主さん側の責任であるケースもあります。外壁塗装工事を行う場合は、大抵の場合で施工工程表を渡されると思います。施工工程表では、いつ、どのような作業を行うのかが書かれていますので、高圧洗浄の日には、しっかりと戸締りを行う、換気扇を切るといった対策を行ってください。

では、万が一、高圧洗浄を行っている最中に、水が室内に侵入した場合はどのようにすればよいか、その対策ですが、水の侵入を見つけた場合は、すぐに業者に報告したうえで、どこから水が侵入したのかを調べてもらうよう依頼してください。併せて、侵入した部分は、雑巾等で早めに拭くようにしてください。

2.最も多い外壁塗装工事のトラブル!完成後の外壁の色が違うケース

 外壁塗装工事は、家のメンテナンスという側面もありますが、やはり自分の好きな色を付けられるというのも、一つのメリットです。ただのメンテナンスだけであれば、完成後のトラブルは、その品質だけでしょうが、外壁塗装では、自分の好きな色を選んだはずが、仕上がってみると全然違うというトラブルは頻繁に発生しています。

 どうしても、色のサンプルは、その大きさも外壁に比べると非常に小さく、素人の目では、正確な色を判断することは難しくなっています。その状態で、さらに屋内で確認した場合は、蛍光灯と太陽光による色の変化や、日なた、日かげといった場所による色の変化を確認しないまま、イメージだけで色を選択しているということになりますので、完成した色とイメージしていた色は大幅に食い違いが出てくることでしょう。

 なお、仕上がりの色がイメージと違うからと言って、外壁塗装をやり直してくれるような業者は無いと言って問題はないでしょう。つまり、一度完成してしまった場合は、その塗装に納得できても、できなくても、それで仕上がりとなってしまいます。

 そうならないためにも、最初の色選びの段階で、できるだけ大きなサイズの色見本を確認する、色見本を外に持ち出し、日なた、日かげでイメージ通りの色かどうかを確認する、塗装業者と相談し、可能であれば、外壁に試し塗りを行って実際の色を確認するというように、色の確認について時間をかけて、納得いくまで確認することをおすすめします。

3.外壁塗装工事に悪徳業者が多い理由…完成直後はきれいだが、すぐに劣化したケース

 残念なことに、外壁塗装工事業者の中には、一般的に悪徳業者と呼ばれる業者が存在します。悪徳業者が外壁塗装を選ぶ理由は、外壁塗装を行うと、完成直後は非常にきれいで、家主様が手抜きや施工ミスに気付きにくいという点が挙げられます。

しかし、外壁塗装工事の手抜きや施工ミスがあった場合、通常であれば7年~10年は持つといわれている外壁が、1年ももたずに塗装が剥がれたり、色褪せたりするというケースがあります。特に、最も目立たない下地処理をしっかりと行わなかった場合は、汚れの上に塗料を塗ることになり、外壁に対して、塗料が吸着していない状態で仕上がってしまうこととなります。

例えば、ほこりまみれの紙の上にシールを貼ってもすぐに剥がれ落ちてしまう事や、ほこりだらけのスマートフォンにフィルムを貼って、気泡だらけに仕上がってしまう状態をイメージするとわかりやすいかもしれません。

 そのような業者に依頼してしまわないよう、契約前に、各工程でどんな作業を行うのか、可能な限り詳細に確認するようにしてください。また、作業前や作業後に、実際に、どのような作業を行ったのかを確認し、事前に報告をうけていた作業がきちんとされているのかの確認を行えば、なかなか手抜きを行うことは難しくなるでしょう。

 しかし、どうしても素人目で確認しても限度があります。そのため、そもそも悪徳業者と契約してしまわないよう、悪徳業者を見分ける方法についても、知っておく必要があります。

外壁塗装工事でよく起こるトラブルとその解決策2

 今回は、外壁塗装工事の契約に関するトラブルについて説明いたします。悲しいことに、外壁塗装工事においては、悪徳業者と言われる業者が多く存在しています。なぜ、悪徳業者が多いのかというと、外壁塗装工事は、最終的に外壁をきれいに塗り直しますので、その途中でどのような手抜きを行ったとしても、見た目はきれいに仕上げることができてしまい、お客様から見ても気づきにくいためと言われています。

外壁塗装工事では、まず、これまでの汚れをしっかりと落として、外壁そのものをきれいにする下地処理という工程がありますが、ここをしっかりしておかないと、汚れの上から塗装することになるため、外壁ではなく汚れに塗料を塗っていることとなり、簡単に剥がれ落ちてしまいます。そのため、悪徳業者に依頼してしまうと、本来は7年~10年は持つ外壁の塗装がわずか1年で剥がれてしまうということも起こり得てしまいます。

そうならないためにも、悪徳業者を見分ける手段について、ご説明いたします。

1.不安を煽る説明を頻繁にする業者

 外壁塗装工事の業者に見積もりを依頼した際、必要以上に不安を煽るような説明をする業者には注意してください。もちろん、専門家が見て、外壁の痛みが確認できるようであれば、その旨をきっちり説明します。しかし、「今すぐ契約しないと外壁が倒壊してしまいます。」というような、必要以上に不安をあおる言い回しをする業者との契約は非常に危険です。

実際に、塗装の劣化具合から、外壁の状態を推測することが可能ですが、外壁そのものが本当に倒壊寸前なほど傷んでいるかどうかは、外壁を剥がして確認するまでわかりません。そのため、「今すぐ契約」を迫る業者の手口に乗ってしまわないように注意してください。

2.訪問営業をかけてくる業者

 いきなり、自宅に業者が来て、外壁が傷んでいるので塗装を検討してくださいと言われた経験はございませんか?このような業者にも要注意です。中には普通の塗装業者の方もいらっしゃいますが、確率的には悪徳業者の可能性が高いといわれています。訪問営業では、1回の訪問で契約まで結びつけようという営業マンが多く、その場で見積もりの作成を行おうと提案してくることと思います。しかし、実際に工事を担当する職人さんが、1件1件訪問営業をしているとは考えにくく、専門的な知識や経験がそれほど高くない営業マンが、ざっと見ただけで正しい見積もりが作れるはずはありません。もちろん、見積書には「概算」と書かれているでしょうが、そんな見積書は何の参考にもなりません。訪問営業であっても、しっかりと相見積もりを取るようにしてください。

3.値引きの額が明らかに大きすぎる業者

 相見積もりを取っている場合に注意しなければならないのが、この値引き額が明らかに大きすぎる業者です。例えば、A社の見積もりは100万円ですか?では、うちは50万円で引き受けます。と、気前のいいことをいう業者には注意が必要です。

外壁塗装を行う日は、足場を組む、下地処理、中塗り、上塗りといった工程があり、それぞれ職人さんの人件費や塗料等の材料費が発生します。さらに、会社の利益も確保しなければなりません。そのような中で、他の業者の半額で請け負うということは、このいずれかを削減する必要があります。会社の利益だけを削減して50%で請け負う業者があればすばらしいのですが、会社の利益だけで50%もの割引を行うことはできません。と、すれば、削減するのは材料費か職人さんの人件費です。つまり、粗悪な塗料を使って、外壁を塗装するか、職人さんの給料を下げるか、職人さんの働く時間を下げるしかありません。職人さんの給料を下げた場合、給料に見合った仕事しかしないでしょう。

つまり、手抜き工事の可能性が高くなるということです。さらに怖いのは、職人さんの働く時間を下げるという選択です。つまり、必要な工程を省いて時間を削減するということです。

 相見積もりで、明らかに高額な業者よりもほかの業者が安いということは問題ありませんが、1社だけが大きく値下げを提示してきた場合には注意が必要です。

4.営業マンが外壁塗装工事の知識を有していない

 悪徳業者というわけではありませんが、営業マンが外壁塗装工事の知識を有していない場合についても注意が必要です。この場合、営業マンは、他の業者に外壁塗装を丸投げし、中間マージンを受け取るという営業専門の会社である可能性が高くなります。

 営業マンに塗装の知識がありませんので、必要なことをしっかり伝えていても、実際に請け負ってもらえる業者には伝わっておらず、後々トラブルになるというケースも発生しています。そのため、しっかりと外壁塗装工事に関する知識のある営業マンの業者を選択したほうが、トラブルは少ないということになります。

外壁塗装でよく起こるトラブルとその解決策3

施工主様と業者以外のトラブルであるご近所トラブルについて説明いたします。

1.近隣住民からのクレーム

 外壁塗装を行うには、足場を組んだり、騒音が出たりと、近隣の住民の方からすると、迷惑であることも考えられます。あらかじめ、挨拶等があれば、多少の事は大目に見てくれる方もいらっしゃいますが、事前の挨拶がなければ、ご近所トラブルに発展しかねません。実際、外壁塗装において、ご近所トラブルが発生したという事象もあります。どのような内容でトラブルが発生しているのか、その原因は次の通りです。

①外壁塗装工事を行うということで足場が組まれた。

事前の挨拶がない場合に多いトラブルとして、近隣の方が知らない間に足場が組まれていたことにより、セキュリティ面で心配になり、トラブルに発展するケースです。具体的には、足場を利用して泥棒が侵入した場合は誰が、どのような責任を取るのかというトラブルです。

実際に泥棒が入った場合でなければ、それほど大事になることは少ないのですが、万が一、泥棒が入った時には、非常に大きな問題に発展することとなります。

②職人さんの態度が悪い

このトラブルは、事前に挨拶があったとしても防ぎようがありません。例えば、日曜の朝から、職人さんが大声で怒鳴りながら作業をしているケースや、喫煙、空き缶やお弁当のゴミの片付けなどがきちんとされていない場合は、当然のことながら、ご近所トラブルに発展することとなります。

 ほかにも、職人さんの車が通行の妨げになっていたり、近隣の家を職人さんが覗いていたという場合でトラブルに発展しているケースも多々あります。

③水や塗料が飛散した

 外壁塗装工事の下地処理で行う高圧洗浄の水や、実際に塗装を行う際の塗料が、隣の家まで飛散したことによってクレームになるというケースもあります。特に、春先から秋にかけて、窓を開けて生活することが多い時期には、飛散した水や塗料が家の中にまで入ってしまうということも考えられます。

 高圧洗浄時に跳ね返った水が、隣の家の中まで飛散し、そのために電化製品が故障したというトラブルも稀ではありますが、発生しています。また、塗料が飛散したことで、隣の家の外壁が汚れてしまったというトラブルも発生しています。

④休みの日にも工事されて迷惑だ

 こちらも、事前挨拶がなかったことにより発展するトラブルの1つです。施工期間を短縮するために土日、祝日を問わず、外壁塗装工事を行う場合、ご近所の方々に、そのスケジュールについてきっちり説明しておかなかったために、せっかくの休みの日に、朝早くから職人さんの声や作業音、におい等で起こされたということで、クレームに発展するケースがあります。

2.近隣住民からのクレームの防止方法

 ご近所の方々とのトラブルは、今後生活していく中で少なからず禍根を残す可能性がありますので、極力トラブルを発生させないことを目指さなくてはなりません。その方法として、第1はしっかりと事前の挨拶を行うという点です。外壁塗装工事を行う業者が挨拶に出向くのは当然として、できれば施工主様が、直接挨拶に出向いたほうが、相手の心証はよくなりますので、多少の事であれば大目に見てもらえる可能性が高まります。

次に、信頼できる業者を選ぶという点です。中には、ご近所の方々に挨拶を行わないような業者も存在します。そのような業者と契約してしまわないよう、外壁塗装工事の依頼を行う際には、信頼のおける業者に依頼するようにしてください。この信頼できる業者というのは、マナーをしっかり守るという点でも重要です。

  • 最初に、会社の顔である営業マンの態度をしっかり確認してみてください。まず、ここで少しでも疑問に思うことがあれば、少し距離を置いたほうがいいかもしれません。営業マンは会社の顔です。最もマナーが重要視される、営業専門に行っている営業マンの態度が悪いようなら、その業者は職人さんのマナーについても教育を行っていないと判断できます。また、職人さんが営業マンを兼ねている場合、その人が直接施工を担当する可能性が高くなりますので、この点からもおすすめはできないということになります。
  •  信頼できる業者としての条件は、もう1つあります。それは、職人さんの技術が優れているかどうかです。これについては、過去の施工例を見せていただくことで判断するしかありませんので、契約前になかなか判断は難しいですが、信頼できる技術がある業者ですと、高圧洗浄の際に水が飛散する、たは塗装中に塗料が飛散するという可能性は限りなく低くすることができます。そのため、職人さんの技術という点も見逃すことはできません。

 以上のように、ご近所トラブルを予防するためには、自分の目で、しっかりと信頼できる業者に依頼することが重要となっています。

外壁塗装工事でよく起こるトラブルとその解決策4

 外壁塗装工事でよく起こるトラブルについて、これまでいろいろとご紹介してきました。最後に、塗装後のトラブルについてご紹介します。

1.木部・鉄部が先に傷む塗装

「高級塗料」を使うことをメリットとしている塗装業者は多数ありますが、この「高級塗料」が外壁にのみ使われることで、問題が生じることがあります。その問題とは、「高級塗料」を塗った外壁よりも先に、その他の塗料を使用した外壁以外の素材が先に劣化してしまうという問題です。

家の外観には、木部や鉄部などが使われることがありますが、これらの素材は、どうしても外壁そのものよりも劣化が早くなっています。そのうえで、外壁よりも質の低い塗料を塗ることで、さらに外壁よりも劣化が早まってしまうということになる可能性があります。 「高級塗料」を使用することをメリットとしている業者を選ぶのであれば、すべての素材に同レベルの塗料が使用されることを確認するようにしてください。

2.塗装後のヒビ・カビ・汚れの再発(塗り方の問題)

 外壁塗装工事は、通常、下塗り、中塗り、上塗りと3回重ね塗りを行って仕上げます。コストを下げるために、重ね塗りをしない場合は、当然、劣化が早まります。その結果として、通常7年~10年は持つといわれる外壁塗装であるにも関わらず、1年程度でヒビやカビの発生、汚れの再発となります。また、3回きっちりと重ね塗りをしていたとしても、すべて同じ塗料を使うことでコストを下げようとする業者にも注意です。

特に、鉄部で使用する錆止め塗料を木部でも使いまわすといった仕事を行っている場合、せっかく3回重ね塗りを行っていても、耐久性はそれほど向上することはありません。

また、塗料の薄め過ぎについても注意が必要です。通常、水性塗料は水で、溶剤塗料はシンナーで、ある程度薄めて使用しますが、この薄める基準は、塗料メーカーが規定値を策定しています。それ以上に塗料を薄めると、塗料の機能が十分に発揮できないということにつながります。塗料を薄めると、使用する塗料が減りますので、業者のコストダウンにつながるうえ、素人目には薄め過ぎかどうかまで判断することができません。信頼できる業者に依頼することが、最善の方法となります。

3. 塗装後のヒビ・カビ・汚れの再発(下地処理の問題)

 塗装後のヒビやカビの再発は、塗り方だけの問題ではありません。塗り方については、きっちりしている業者であっても、これらの症状が再発してしまうケースがあります。それは、下地処理をおろそかにしている場合です。

 下地処理は、高圧洗浄によって外壁の汚れを取り除くところから始めますが、これをおろそかにしていると、汚れの上にしっかりと塗装を行っているということになり、外壁から汚れが落ちると同時に、せっかく縫った塗料まで剥がれ落ちてしまうという現象です。下地処理は、仕上げてしまうとどうしても見えなくなってしまう部分の作業ですので、職人さんが少々手を抜いても、すぐに発見することができないという点も気を付けなければならない部分です。

 逆に、見えない部分の仕事をきっちりとこなす業者であれば、それだけで十分信頼のおける業者であるともいえます。下地処理として、しっかりと汚れや古くなった塗膜を洗い落としているかどうかをきっちり確認してみてください。

4.塗装後のヒビ・カビ・汚れの再発(塗料の選択ミス)

 外壁塗装工事に関して、十分に知識のある業者の方であれば、このようなミスをすることはほとんどありませんが、外壁塗装工事に関する知識が低い業者が対応すると、選択する塗料を誤るという問題点も生じます。

 外壁には、その環境によってカビの生えやすい場所や汚れの付きやすい場所、ヒビが発生しやすい場所などがあります。また、使用している素材によっても、それらが異なることとなります。そのため、通常であれば、汚れやすい場所には汚れに強い塗料を、ヒビが発生しやすい場所にはひび割れしにくい塗料を使用します。また、家の傷み具合によっても使用する塗料を使い分けます。

 しかし、それらの知識を十分に習得していない業者が担当してしまうと環境や痛みとマッチせず、ただ、希望の色だけが一致しているということになりかねません。そうなると、せっかく外壁塗装を行ったにもかかわらず、問題点が解決できていないために、すぐにヒビや汚れ、カビなどが再発してしまいます。

5.まとめ

 これまで、4回にわたって外壁塗装のトラブルについて説明しましたが、これらを回避するためには、信頼のおける業者を見つけることが必須条件となります。例えば、地元で長期間、営業している塗装業者などは、すべてとは言えないにしろ、十分な実績があると見ることもできます。また、新しい業者であっても、これまで手掛けてきた塗装事例をみることで、その業者の技術を多少は確認することができます。業者の選定も、作業の確認も、人任せにするのではなく、自分の目でしっかり確認して決めることが最も重要です。