家の購入をされた後、7~10年程度で必要となるメンテナンスが外壁塗装工事です。外壁塗装工事による効果は、家の見た目をよくするだけではありません。きちんと外壁塗装工事を行っておかなければ、家に様々なダメージが入る結果となってしまいます。

今回は、外壁塗装工事の必要性についてご説明します。

本当に、今塗装をする必要がありますか?

塗装は今後何10年とお付き合いするものです。今後引っ越しをする予定があったり、お住まいの家族構成が変わったりしたら建物自体の構造をかえるかもしれません。まずは、「今本当に塗装が必要なのか?」しっかりと考える必要があります。

建物に、今塗り替えが本当に必要か?

住宅は、周りの環境、日当たりや雨風等環境で大きく作用されます。かなり焦らせるセールストークをする営業マンも沢山います。惑わされることなくお住まいに一番ベストなタイミングで塗装をしましょう。建物本体に痛みが影響する場合は、急いで塗装工事をするべきですが、まだ塗装が必要ない場合もあります。まずは、こちらを参考にしてみてください。

  1.  艶が落ちてくる
  2.  色あせが起きて、表面が粉っぽくなってくる(チョーキング現象)
  3. ひび割れ、コケが生えてきて、塗膜が剥がれてくる

なるべくコストパフォーマンスの観点から、2の時期に塗装をしましょう。(3の時期になると、人間で例えるとしもやけやあかぎれの状態になるので、建物自体の痛みにつながります。本体自体傷んできますと、劣化素材の交換や余分な下地処理が必要になり、余分な費用がかかってしまいます。)

外壁塗装工事の目的

 一般的に外壁塗装工事は、家の外壁をきれいに保つために行うものを思われていますが、外壁塗装工事を行う本当の目的は、それだけではありません。外壁塗装工事を行う最も重要な目的は、外壁を「保護」するです。

外壁は、毎日、紫外線や雨を受けています。その紫外線や雨から外壁を守っているのは、塗膜と言われる塗料の膜になります。この塗膜も当然ながら劣化しますので、定期的に塗りなおさなければ、本来の効果を得ることができなくなります。

塗膜は、日焼け止めクリームをイメージしていただくとわかりやすいかもしれません。海やプールに行くときだけでなく、ちょっとした外出の時にも、特に女性は日焼け止めクリームを使われていると思います。日焼け止めクリームによって、きれいな肌を紫外線から保護しています。この日焼け止めクリームも、汗や雨によって、徐々に劣化していきます。すると、きれいな肌を保護するための機能が劣化してしまい、肌に日焼けというダメージが生じてしまいます。そうならないために、定期的に日焼け止めクリームを塗りなおしていると思います。

外壁塗装工事も同じで、劣化してしまうと、外壁にダメージが生じてしまいますので、定期的に塗りなおす必要があるのです。

外壁塗装を行うべき時期

 塗膜によって紫外線や雨から、外壁を保護するために行う必要がある外壁塗装ですが、この塗膜の耐用年数は一般的には7~10年と言われています。しかし、それはあくまで目安であって、外壁を保護する機能が失われている症状が出た場合は、外壁塗装を検討しなければなりません。外壁塗装が劣化してきたと判断するポイントは、次の通りです。

  • ①塗装にツヤが無くなってきた。
  • ②塗装が色褪せてきた。
  • ③塗装を手で触ると粉がつく。
  • ④外壁にカビやコケが生えてきた。
  • ⑤外壁にひび割れが目立つ。
  • ⑥塗料が剥がれてきた。

この中で、外壁塗装の最適な時期は③か④と言われています。⑤以降の症状の場合は、できるだけ早めに手を打たなければ、外壁にダメージが入ってしまうこととなります。特に⑥まで進行した場合は、下地の補修等も必要となるケースがありますので、少なくとも⑤の段階までには外壁塗装を行っておかなければなりません。

外壁塗装を行わなかった場合の症状

 外壁塗装を行わなかった場合、塗膜による外壁の保護が機能していません。つまり、外壁を紫外線や雨から守ることができないという状態になります。そのまま放置しておくと、外壁から内部に雨水が侵入してしまいます。水分の侵入により、高湿の状態が続くと、木材が腐敗してしまうことにつながりますので、雨漏りや家の耐久性の低下につながる可能性が高くなります。ここでは、外壁塗装を行わなければどうなるかを順序立ててご説明します。

①塗膜による防水効果の低下

 外壁塗装を行わなければ、塗膜による防水効果は徐々に薄れてきます。そのため、塗りたての頃は、きちんと防げていた雨を防ぐことができなくなり、徐々に外壁や内壁に、水分が侵入してしまうこととなります。

②外壁塗装のひび割れ

 ①の状態では、防水効果が低下しているだけであるため、大量の水分が侵入することは、あまりありません。しかし、外壁塗装にひび割れが発生すると、そのひび割れから直接、雨等による水分が侵入してしまうこととなります。そのため、①の状態よりも、多くの水分が簡単に侵入してしまいます。

③外壁の反り

 ②の状態とほぼ同時期に発生するのが、外壁の反りです。外壁そのものが反ってしまいますので、外壁にとって、計り知れないダメージとなってしまいます。

④外壁内部の腐食

 ②の状態が続くと、外壁内部に水分がたまり続けることとなり、木材の腐食が始まります。このまま放置してしまうと、腐食により外壁が崩れる可能性も出てきます。

⑤雨漏り

 外壁が腐食することにより、徐々に屋根や外壁で水分を受けきれなくなり、水分が垂れてくることになります。これが雨漏りです。

⑥家の傾き

 家を支える木材部分が、水分により腐食してしまうと、最悪のケースでは家が傾く可能性が生じます。また、目に見えて傾きがなくても、少しずつ腐食によって変形することによって、家に隙間が生じてしまい、断熱効果が低下してしまいます。

外壁塗装のタイミング

外壁塗装工事を依頼するタイミングは、新築後10年程度経過した時点が一つの目安になります。ただし、南向きで日当たりの良い建物は、紫外線の影響を受けて劣化の進行が早くなるため、早めに外壁塗装をすることが必要です。建物の美観を保つためには定期的に外壁塗装をすることが不可欠ですので、工事代を積み立てておくことが望ましいです。日当たりの悪い北向きの建物も、外壁の塗装の劣化の進行が早くなります。

日当たりが悪いと湿気がこもって外壁にカビが発生します。外壁にカビが発生すると外壁が劣化するため、外壁がカビで黒ずんできて、とても気になるようでしたら、塗替えをお勧めいたします。建物の外壁にクラックが生じた場合も外壁塗装をすることが必要です。そのまま放置しておくとクラックは大きくなり、とくにモルタル外壁やALC外壁ですとまたそこから雨水が侵入して建物本体を痛める危険性が高まるため、早めに対処することが大切です。ただやはり1番は自分自身が納得いく時期が1番です。業者の謳い文句にはだまされないで、しっかりと知識を備えたり、知人に相談したりして備えてきましょう。(判断を焦らせる業者さんは、本当に多い業界なんです・・・)また建物の外壁を塗装する際には、屋根も同時に塗装することが望ましいです。外壁と屋根を同時に塗装すると、建物全体がピカピカになります。トータルの工事代も安くなりますので、外壁と屋根を同時に塗装することをお勧めします。屋根の塗装工事を行うと、塗膜に厚みがつき、雨漏り対策にもつながります。

建物の色んな外部要素にもよりますが、屋根の塗装工事を依頼するタイミングは、紫外線や雨水があたり、外壁よりも劣化が激しいです。雨漏り対策のためにも、屋根は大切になってきます。したがってなるべく気持ち早めのタイミングでの、塗装をお勧めいたします。

雨や風の影響を受けやすい場所といえば、外壁や屋根になります。そのため、家の屋根や外壁は、雨や風に負けることなく、強固でなければなりません。しかし、新築で建てた時点から、家の屋根や外壁は少しずつ劣化が始まり、そのまま放っておくと、次第に、雨や風にお住いが徐々に劣化していきます。

具体的には、外壁や屋根に使用されている素材は様々な素材がありますが、それらの内部には、木材が使用されているケースがほとんどです。建てたばかりの家や、しっかりメンテナンスがされている家は、雨や風、特に湿気について、屋根や外壁がさらされたとしても、建物の内部に水分を浸透させることはほとんどありません。しかし、メンテナンスがおろそかになっている家では、屋根や外壁が水分を抑えることができずに、建物の内部に侵入してしまうこととなります。水分が建物の内部に侵入してしまうと、建物の内部に使われている木材が湿気を吸収してしまいます。その状態が長く続いてしまうと、安心して過ごすことができなくなってしまうのです。

家を長持ちさせるためのメンテナンス

 家を長持ちさせようと思ったら、屋根や外壁から水分が建物の中に侵入するのを防止する必要があります。最近よく使用されているサイディングボードは、表面は、比較的水分を通しにくい素材ではあるものの、断面や裏側は水を吸い込みやすい特徴があります。

サイディングボードを使用した外壁というのは、1枚のサイディングボードで外壁を覆い囲っているのではなく、複数のサイディングボードをシーリングという糊のようなものでつなぎ合わせて使っていますので、気温によって伸縮してしまうと、シーリング部分に負荷がかかり、シーリングにひびや隙間が生じて、最終的にはそこから水分が侵入してしまいます。

そのため、サイディングボードそのものに水分を含ませないほうが、サイディングボードのダメージを最小限に抑えることができます。サイディングボードに水分を含ませない方法は、外壁塗装の一番の目的なのです。この防水加工というのが、サイディングにおける外壁塗装の一番の目的なのです。

外壁塗装は1度実施すれば大丈夫?

 外壁材に防水の膜を張る外壁塗装ですが、1度実施すれば、もう二度と実施しなくてもいいのかといわれると、そうではありません。塗料の膜も、長い間、雨や風にさらされていると、徐々に表面が劣化し、塗膜も剥げ落ち、その機能が低下してきます。そうすると、防水機能が低くなった部分から徐々に外壁材に水分は入り込み、最後には建物の内部にまで水が浸入することとなってしまいます。

そうならないためにも、塗料の膜が劣化し、機能性がなくなってしまう前に、再度外壁塗装を行う必要があります。この塗料の膜が劣化する時期は、環境によって異なりますが、凡そ、7年~10年といわれています。

塗料を塗りさえすれば、効果は同じ?

 外壁材に塗料を塗ることで、塗料の膜を作るだけなら、誰がやっても同じなのでしょうか。その答えは、「否」で、しっかりと高い品質を有する業者に依頼しなければ、その効果は全く異なってしまいます。

 業者によって異なるポイントとしては、塗料の膜の耐久性です。下地処理といわれる準備作業から、丁寧に実施している業者であれば、塗料の膜はしっかりと外壁材に密着し、剥がれてくる心配はありません。しかし、下地処理を雑に行っている業者であれば、塗料の膜がしっかり外壁材に密着せずに、全部ではないにしても、部分的に剥がれてくる可能性が高いです。

こういった業者は、相場より安い値段で工事を請けるため、依頼する時点ではお得な感じがしますが、早ければ1年程度で劣化が始まったという例もあります。そうなると、わずか1年で外壁塗装をやり直す羽目になってしまい、長期的な目で見ると、余計に高くつくことになってしまいます。ですので、外壁塗装については、工事料金が少し高くても、品質の高い業者に依頼するほうが、長期的には安く抑えることができます。

外壁塗装のDIYについて

1.下地処理

 外壁塗装を行う際には、塗装を行う前に下地処理を行わなければなりません。下地処理では、外壁についた汚れや古い塗装を洗い落とす高圧洗浄や、古くなった外壁の補修作業、金属部分のさび落としなどのケレン作業といったように、塗装を行う下準備となります。

まず、高圧洗浄ですが、プロが使用している高圧洗浄機とご家庭で所有している高圧洗浄機とでは、水圧に大きな違いがあります。そのため、ご家庭の高圧洗浄機を使用して高圧洗浄を行ったとしても、汚れや古い塗装を完全に落としきるのは難しく、どうしても汚れ等が残ってしまいます。

 次に、外壁の補修ですが、外壁のヒビ割れなど、大きく破損している場所は簡単に見つけることができますが、小さな傷や、これから痛みそうな部分をDIYで見つけるのは非常に困難です。また、補修に使用するコーキング等も、ホームセンターで購入できる素材の場合は、コーキング等の耐久性よりも、誰でも使用できるように使い勝手を優先していますので、補修後の耐久性は大きく低下します。

 この下地処理は、塗装を行う上で最も重要なプロセスになります。古い塗装や汚れをしっかり落とさないまま塗装を行うと、塗料は外壁材ではなく、それら古い塗装や汚れに密着しますので、外壁から古い塗装や汚れが剥がれ落ちる際に、新しい塗装も一緒に剥がれてしまいます。つまり、耐久性が大きく低下してしまうのです。耐久性が低いということは、その分、短期間で塗装を行わなければならなくなり、余計に費用が発生してしまうことになります。

2.足場の作成

 外壁塗装は低い場所だけの作業ではありません。家の階層にもよりますが、2階、3階の外壁や屋根にも塗装を行わなければなりません。そのため、外壁塗装を行う際には足場の作成は必須となります。しかし、DIYですと足場の作成を行うことができませんので、多くの方が脚立やはしごで外壁塗装を行っています。脚立やはしごで外壁を塗装すると、どうしても脚立やはしごの昇降が必要となり、きれいに塗装することができません。また、不安定な足場で塗装を行うことによって、転落などによる怪我にもつながってしまいます。いくら塗装の費用を安く抑えられるとしても、転落によって怪我をしてしまうと、治療費やお仕事の休業などによって余計な出費が発生してしまいます。

3.塗装

 DIYで使用する塗料は、ほとんどのかたが、ホームセンターで購入する塗料になるかと思います。そのため、ホームセンターで販売されている色でしか塗装を行うことができません。外壁のカラーリングにこだわる方は、ホームセンターで販売されている色で妥協しても、いずれ自分の納得できる色で再塗装したくなるかと思います。また、ホームセンターの塗料は基本的に1液型の塗料となっています。1液型の塗装は、塗料とシンナーを混ぜ合わせることなく使用することができますので、非常に使い勝手がいいのですが、耐久年数は2液型(塗料とシンナーを混ぜ合わせて使用する塗料)と比較すると、3年程度短くなるといわれています。つまり、ホームセンターで購入できる塗料は、安くて使い勝手がいい代わりに、耐久性が低いというデメリットがあるのです。

4.塗装の周期

 外壁塗装の周期は、概ね9年程度と言われていますが、これはプロがしっかりと塗装を行った場合です。DIYで行った場合には、どれだけきれいに実施できたとしても、プロの品質よりも低下してしまいます。また、使用する塗料の耐久性も3年程度短くなることから、3~4年で再度塗装を行う必要が生じてしまいます。

 DIYで外壁塗装を実施する場合、かかる費用は30万円~50万円、かかる期間は3か月程度と言われています。7年間で2回実施する必要がありますので、費用は60万円~100万円程度となります。一方、プロに外壁塗装を依頼すると、家の大きさにもよりますが、1回で100万円程度かかりますので、それでもDIYのほうが安いということになります。

5.DIYがお得?

 上記試算は、DIYが成功した場合の話です。全く知識の無い方がDIYで外壁塗装を行った場合、塗装の品質が低下するだけでなく、外壁材そのものにダメージを与えてしまうことも多々あります。例えば、劣化の激しい部分に高圧洗浄機で高い水圧の水をかけることで、外壁が破損してしまうといったこともDIYでは多数発生しています。

 失敗してからプロに依頼すると、失敗した部分の補修費用が追加で発生することもあります。そのため、安易にDIYで塗装することはおすすめできません。