サイディングボードは現在、多くの住宅の外壁に採用されている主流の外壁材ですが、その歴史や施工方法、塗装工事の進化について知っている方は意外と少ないのではないでしょうか?
本記事では、サイディングの歴史や施工方法の変遷、塗装工事の変化について詳しく解説し、最新の外壁塗装のトレンドについてもご紹介します。
目次
1. サイディングの歴史と進化
5. まとめ
1. サイディングの歴史と進化
日本でサイディングボードが開発されたのは1974年。最初に登場したのは防火外壁材「モエン」でした。当時はまだ住宅に広く使用されることはなく、本格的にサイディングボードが住宅に導入されたのは1990年以降になります。
その後、住宅のデザインが和風から洋風へとシフトするにつれ、サイディングボードの採用が急速に進みました。
年代別のサイディングの進化
✅ 1990年代
• 洋風住宅の増加に伴い、サイディングボードが普及
• レンガ調・タイル調デザインが登場
✅ 1995年(阪神・淡路大震災)
• 耐震性の高い住宅が求められ、軽量で耐久性の高いサイディングボードが注目を集める
• デザインのバリエーションが急増
✅ 2000年代
• 外壁の個性が重視され、リアルなレンガ・木目・塗り壁調のデザインが登場
• 1色から2色以上のカラーリングへと変化
✅ 2005年以降
• インクジェット塗装技術の導入で、デザインの自由度が向上
• 大量生産型から少量生産型へシフトし、より個性的な外壁デザインが可能に
2. サイディングの施工方法と直張り工法の課題
直張り工法とは?
サイディングの施工方法には、**「直張り工法」と「通気工法」**の2種類があります。
• 直張り工法:サイディングを下地に直接貼り付ける方法(コストが安いが、防水性が低い)
• 通気工法:胴縁を入れ、壁内に通気層を確保する施工法(耐久性が向上)
✅ 直張り工法のデメリット
• 雨水が侵入すると外壁の裏側に水分が滞留しやすく、結露やカビ、雨漏りの原因になる
• 2000年の「品確法」(住宅性能表示制度)で標準工法が「通気工法」へと変更
✅ 通気工法のメリット
• 外壁の内部に湿気がこもらず、耐久性が向上
• 長期的にメンテナンス費用を抑えられる
現在の住宅はほとんどが通気工法で施工されていますが、古い住宅では直張り工法が採用されていることもあるため、注意が必要です。
3. サイディングのメンテナンスと塗装の重要性
サイディングは丈夫な外壁材ですが、経年劣化により以下のような症状が発生します。
✅ 劣化のサイン
• チョーキング(白い粉がつく)
• 塗膜の剥がれ
• サイディングの反りや割れ
• コーキング(目地)の劣化
適切なメンテナンス方法
✅ 塗装による防水性の維持
• サイディング表面の塗膜が防水性を担っているため、定期的な塗装が必要
• 直張り工法のサイディングは特に防水対策が重要
✅ コーキングの打ち替え
• コーキングの劣化を放置すると、目地から水が侵入し、外壁の内部腐食を招く
• **耐久性の高い「ノンブリード変性シリコン」**を使用すると長持ち
4. 塗装工事の進化と最新トレンド
サイディングの普及とともに、塗装技術も進化しています。
✅ 2003年頃
• 単色塗装が主流
• 1色で塗りつぶす方法が一般的
✅ 2007年以降
• 2色塗装・多彩塗装が登場
• リアルなレンガ調・タイル調の再現が可能に
最新の塗装トレンド
▶ 1. 2色塗装(多彩仕上げ)
中塗りと上塗りを異なる色で塗装し、立体感のあるデザインを再現。
▶ 2. クリア塗装
サイディングの元のデザインを活かしつつ、防水性を向上させる塗装方法。
※ 初回の塗装でのみ対応可能(傷が目立つため2回目以降は不可)
▶ 3. 高耐久塗料の採用
フッ素塗料や無機塗料など、15年以上の耐久性を持つ塗料が増加。
✅ これからの塗装は、「デザイン性」×「耐久性」
• 単色塗装は時代遅れになりつつある
• 意匠性の高い塗装技術が求められる
5. まとめ
✅ サイディングの歴史は1974年に始まり、1990年代以降に急速に普及
✅ 直張り工法→通気工法へとシフトし、耐久性が向上
✅ サイディングの劣化は、塗装とコーキングのメンテナンスで防げる
✅ 塗装工事も進化し、単色塗装から2色塗装・クリア塗装へと変化
これからの外壁塗装は、機能性だけでなくデザイン性も重視される時代へ!
サイディングの塗装メンテナンスやデザイン塗装をご検討の方は、ぜひヨコイ塗装までご相談ください!
最新の技術と高品質な施工で、お客様の理想を実現します!

クリア塗装