【失敗しない】コーキング施工時の温度管理|適温や注意点、雨の日の対策も解説

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1. はじめに:DIYでも重要なコーキングの温度管理

「コーキングって、ホームセンターで材料を買ってきて、自分でやればいいんでしょ?」

DIYに慣れてくると、そう考える方もいるかもしれません。確かに、コーキング剤は比較的手に入りやすく、施工方法の動画なども多く公開されています。しかし、実はコーキングは温度管理が非常に重要な作業です。

適切な温度で施工しないと、以下のようなトラブルが起こる可能性があります。

トラブル例内容
硬化不良完全に硬化せず、本来の性能を発揮できない。
ひび割れ温度変化のストレスで、コーキング剤にひび割れが発生する。
密着不良下地材とコーキング剤の間に隙間ができ、剥がれやすくなる。

これらのトラブルは、建物の美観を損なうだけでなく、雨漏りなどの原因になることもあります。DIYだからといって安易に考えず、正しい知識を身につけてから施工することが大切です。

2. コーキング施工に適した温度とは?

コーキング剤は、温度によって硬化速度や仕上がりが変化する材料です。適切な温度で施工することで、本来の性能を最大限に引き出し、美しい仕上がりを実現できます。

(1) 基本は5℃~35℃:製品ラベルの確認も忘れずに ほとんどのコーキング剤は、5℃~35℃の環境で使用することが推奨されています。施工前に必ず製品ラベルを確認し、記載されている温度範囲を守って作業しましょう。

(2) 最適温度は15℃~25℃:作業性と仕上がりが向上 5℃~35℃の範囲内でも、特に15℃~25℃がコーキング施工に最適な温度帯と言われています。この温度帯では、コーキング剤の押し出しがスムーズになり、硬化速度も安定するため、作業効率が格段に向上します。また、表面の仕上がりも美しくなるため、仕上がりにこだわる方にもおすすめです。

温度帯説明
5℃~35℃使用可能
15℃~25℃最適

(3) 温度が低い場合はどうなる? 気温が5℃以下の場合は、コーキング剤の粘度が高くなり、押し出しにくくなってしまいます。無理に押し出すと、施工不良の原因となるため注意が必要です。 (4) 温度が高い場合はどうなる? 気温が35℃以上の場合は、コーキング剤の硬化が早くなりすぎ、表面が凹凸になる「タレ」や、硬化不良などの問題が発生しやすくなります。

(1) 基本は5℃~35℃:製品ラベルの確認も忘れずに

コーキング材には、施工に適した温度範囲が決まっています。ほとんどのコーキング材は**5℃~35℃**で施工するのが一般的です。

項目説明
適正温度5℃~35℃
根拠多くのコーキング材で共通する、硬化に適した温度範囲

ただし、製品によってはこの限りではありません。必ず使用するコーキング材の製品ラベルを確認し、記載されている適正温度範囲を守って施工するようにしましょう。

製品ラベルには、その他にも重要な情報が記載されています。例えば、硬化時間や使用上の注意なども記載されているので、施工前に必ず確認するようにしてください。

(2) 最適温度は15℃~25℃:作業性と仕上がりが向上

コーキング施工に最も適した温度は15℃~25℃です。 この時期の施工は、作業性と仕上がりの両面でメリットがあります。

項目内容
作業性・コーキング材が柔らかくなり、充填しやすい
・硬化速度が適切で、修正がしやすい
仕上がり・表面が滑らかになりやすい
・気泡が抜けやすく、美しい仕上がりになる

気温が低い場合はコーキング材が硬くなり、逆に高い場合は柔らかくなりすぎるため、作業が難航する可能性があります。 15℃~25℃の環境下であれば、スムーズな施工と美しい仕上がりが期待できます。

(3) 温度が低い場合はどうなる?

コーキング材は、温度が低いと硬くなり、押し出しにくくなるため、施工性が悪くなります。

現象詳細対策例
押し出しにくいコーキング材の粘度が高くなり、コーキングガンで押し出す際に力がいるぬるま湯で温める、または室温の高い場所で保管する
接着不良下地との密着性が低下し、剥がれやすくなる施工前にドライヤーなどで下地を温める
硬化不良硬化速度が遅くなり、完全に硬化するまでに時間がかかる可能であれば、気温が低い時間帯の施工は避ける

これらの問題が発生すると、本来の防水性能や気密性を発揮できない可能性があります。施工前にコーキング材の温度を確認し、低温の場合は適切な対策を行いましょう。

(4) 温度が高い場合はどうなる?

コーキング材は、温度が高いと硬化が早まります。そのため、下記のような現象が起こりやすくなります。

現象説明
硬化不良完全に硬化する前に表面だけが乾燥し、内部が硬化しない「皮張り」が起こる可能性があります。
表面硬化の遅延逆に、表面だけがいつまでもベタベタした状態になり、汚れが付きやすくなることもあります。
肉やせ硬化する際に急激に収縮し、コーキング材が痩せてしまうことがあります。
ヘアクラック乾燥収縮が大きくなり、コーキング表面にひび割れ(ヘアクラック)が発生しやすくなります。

これらの現象は、コーキングの耐久性を低下させ、雨漏りなどの原因になる可能性があります。施工時は、気温が高すぎる場合は、直射日光を避けたり、作業時間を調整したりするなど、温度管理に注意することが大切です。

表面のコーキングが固い効果するのが早いので、テープを撤去するのもタイミングが必要になってきます。35度以上ですとコーキングを打ってから1時間以上開けるとテープを剥がすときにコーキングが崩れてしまうので、すぐの撤去が必要です。そのため、職人にも手間がかかります。

3. 雨の日のコーキング施工は避けるべき?

コーキングは、乾燥することで硬化する性質があります。そのため、雨の日に施工すると、以下のような問題が発生する可能性があります。

問題点内容
硬化不良水分が邪魔をして、コーキング剤が正しく硬化しないことがあります。
密着不良下地が濡れていると、コーキング剤が十分に密着せず、剥がれやすくなることがあります。
白化コーキング剤の中に水分が混入し、白く濁ってしまうことがあります。

(1) 降雨時の施工はNGな理由

上記のような問題が起こる可能性があるため、基本的には降雨時のコーキング施工は避けるべきです。やむを得ず雨の日に施工する場合は、養生テープやシートで施工箇所を雨からしっかり保護する必要があります。

(2) 雨が降ったらどうする?対策方法を紹介

もし、施工中に雨が降ってきた場合は、ただちに作業を中断しましょう。 再開する場合は、以下の対策をしっかり行ってください。

  • 施工箇所の水気を完全に拭き取る。
  • ヘアドライヤーなどを用いて、完全に乾燥させる。
  • 天気予報を確認し、その後雨が降らないことを確認してから作業を再開する。

(1) 降雨時の施工はNGな理由

コーキング材は、空気中の水分と反応して硬化する性質があります。そのため、降雨時に施工すると、コーキング材の表面だけが先に硬化してしまうことがあります。

現象影響
表面硬化内部が硬化せず、本来の性能を発揮できない
ブリードアウトの発生コーキング材に含まれる可塑剤が表面に染み出し、仕上がりが悪くなる
密着不良下地とコーキング材の間に水分が入り込み、剥がれやすくなる

これらの現象は、コーキングの耐久性を著しく低下させ、雨漏りやカビの発生に繋がる可能性があります。雨の日の施工は避け、天候が回復してから行うようにしましょう。

(2) 雨が降ったらどうする?対策方法を紹介

せっかくコーキング施工をするなら、雨の日は避けたいところ。 もし、施工日に雨が降ってしまったら、以下の対策を検討しましょう。

対策方法説明
① 施工日の延期天気予報を確認し、晴れの日や曇りの日になるまで施工を延期しましょう。
② 雨が止むまで待つしばらく雨が止むのを待ち、施工箇所の表面が乾いてから施工しましょう。
③ 養生テープやシートで雨を防ぐ雨に濡れないよう、施工箇所の周りを養生テープやシートで覆って保護しましょう。
④ 屋根付きの場所で施工するガレージやカーポートなど、屋根がある場所で施工しましょう。

上記はあくまでも一時的な対策です。 雨が降っている状態でのコーキング施工は、接着不良や仕上がりの悪化に繋がる可能性があります。 できる限り、雨が降らない日に施工するか、専門業者に依頼することをおすすめします。

4. 温度管理以外の注意点

コーキングを成功させるには、温度管理だけでなく、湿度管理や下地処理も重要です。美しい仕上がりを長持ちさせるために、以下の点にも注意しましょう。

(1) 湿度管理:乾燥した環境がベスト

湿度が高いとどうなる?対策例
コーキング材の硬化不良(ベタつき、硬化遅延など)・施工前に天気予報を確認する
・乾燥した日を選ぶ
・扇風機や除湿機で湿度を下げる

(2) 下地処理:汚れや油分は除去

コーキング材を密着させるためには、施工箇所の汚れや油分をしっかり落とす必要があります。

  1. 清掃: ブラシや雑巾を使って、ホコリや古いコーキング材を丁寧に除去します。
  2. 脱脂: 市販の脱脂剤を使い、油分を完全に取り除きます。

これらの点も踏まえ、適切な環境で作業することで、コーキング材の性能を最大限に引き出し、美しい仕上がりを長持ちさせることができます。

(1) 湿度管理:乾燥した環境がベスト

コーキング材は、空気中の湿気と反応して硬化します。そのため、湿度が高い環境で施工すると、表面だけが先に硬化してしまい、内部までしっかりと乾燥しないことがあります。

湿度が高いとどうなる?
✅ 硬化不良(表面だけが硬化し、内部は未硬化)
✅ 接着不良
✅ ブリード現象(可塑剤の浮き出し)

このような不具合を防ぐためにも、乾燥した晴天の日を選び、湿度が低い状態で施工することが大切です。

もし湿度が高い場合は、扇風機や除湿機などを使い、施工箇所の湿度を下げるように工夫しましょう。

(2) 下地処理:汚れや油分は除去

コーキング材を充填する前に、施工箇所の下地処理を適切に行うことが非常に重要です。汚れや油分が残っていると、コーキング材がしっかりと密着せず、剥がれや雨漏りの原因になる可能性があります。

汚れの種類除去方法の例
埃や土ブラシや雑巾で除去
油分シンナーやアルコールで拭き取り、乾燥させる
サビワイヤーブラシなどで除去し、防錆処理をする

下地処理は、コーキングの仕上がりに大きく影響する工程です。面倒くさがらずに、丁寧に作業を行いましょう。美しい仕上がりのコーキングのためには、適切な下地処理が欠かせません。

5. まとめ:適切な温度管理で美しい仕上がりのコーキングを! 

コーキングは、適切な温度管理を行うことで、本来の性能を最大限に発揮し、美しい仕上がりを実現できます。逆に、温度管理を怠ると、硬化不良や剥離などのトラブルに繋がることがあります。

今回の記事の内容を下記にまとめたので、参考にしてください。

項目内容
適切な施工温度5℃~35℃(製品ラベルで要確認)
最適な施工温度15℃~25℃
雨の日の施工NG(乾燥するまで延期)

DIYで行う場合でも、温度管理は非常に重要です。今回の記事を参考にして、美しい仕上がりのコーキングを目指しましょう。

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