外壁材の種類と適用するコーキングについて

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外壁材には、最近よく使われているサイディングボードの他に、モルタルであったりコンクリートであったりと、様々な素材が存在します。1つの外壁材で外壁を構成できる外壁材であれば、コーキングという作業自体を行う必要はないのですが、サイディングボードのように複数のボードをつなぎ合わせることによって外壁を構成する外壁材であれば、コーキングという作業が必要不可欠となります。この外壁材をつなぎ合わせるためのコーキングですが、外壁材によってコーキングを使い分ける必要があります。今回は、外壁材の種類ごとに、適用するコーキングのおすすめをご紹介します。

コーキングの種類

コーキングには、大きく分けて①シリコン系、②変性シリコン系、③ウレタン系、④アクリル系

という4つに分類することができます。

  • シリコン系のコーキングは、水回りやガラス周りで使用されるコーキングで、耐水性や耐熱性、耐候性に優れたコーキングです。耐候性にも優れているため、外壁にも使用できると思われがちですが、シリコン系のコーキングは撥水効果が高く、水を弾いてしまうことから、コーキングの上から塗装することができません。そのため、外壁にはほとんど使用されず、浴室やキッチンで使用されるコーキングとなっています。
  • 変性シリコン系のコーキングは、非常に万能なコーキングであるという特徴があります。そのため、外壁の種類を問わずに使用することができますが、シリコン系のコーキングやウレタン系のコーキングと比較して、耐久性や密着性が劣ります。つまり、万能であるが故に、専門性の高いコーキングには性能面で一歩ひけを取るというイメージですね。
  • ウレタン系のコーキングはコンクリートや木材に対して非常に優れたコーキングです。ウレタン系のコーキングが硬化すると、高い弾力性が生まれますのでALCなどの補修などにも使用されるコーキングとなっています。
  • アクリル系のコーキングは、一昔前まではALCの外壁に対して、頻繁に使用されていましたが、現在では、他に耐久性の高いコーキングが登場しているため、費用頻度は激減しています。メリットは、非常に安い「コスト」にありますが、長期的に見た場合は、補修回数が少ない変性シリコン系のコーキングやウレタン系のコーキング、シリコン系のコーキングの方が安くなるケースが多くなります。

外壁材とコーキングの種類

 次に、外壁材ごとのおすすめのコーキングをご紹介します。

サイディングボードを使用した外壁では、

変性シリコン系のコーキングがおすすめとなります。なお、変性シリコン系のコーキングの中でも、ノンブリードタイプを使用します。ノンブリードタイプのコーキングとは、コーキングの伸縮性を出すために配合されている可塑剤が塗装面に浮き出てこないように改良されたコーキングで、外壁の美観を保つために使用されます。

サイディング塗装時のコーキングの可塑剤防止について

 外壁材にミミズの跡のようなグレーの汚れを見たことはないでしょうか。その正体は、コーキング剤に含まれる可塑剤移行(またはブリード現象)と呼ばれる状態です。コーキング剤に含まれる可塑剤(かそざい)と言うのは、コーキングに柔軟性を持たせるための材料のことで、コーキングのひび割れが発生しにくくするために配合している成分になります。これが影響して、ミミズの跡のような汚れが発生してしまうのです。そこで今回は、コーキングの可塑剤移行の防止方法についてご紹介したいと思います。

コーキングの可塑剤移行が発生してしまった場合の影響

 コーキングの可塑剤移行が発生してしまうと、初期段階としては、可塑剤が溶け出すことによる塗料のベタつきが発生します。次に、そのベタつきに汚れが付着し、どんどんと黒ずんで行くことになりますので、外観が非常に汚くなってしまいます。この汚れだけであれば、外観以外に大きな問題はないのですが、可塑剤が溶け出すことによって、コーキングそのものの柔軟性が失われることになります。つまり、コーキングがひび割れしやすい状態になっていますので、外壁が少し伸縮しただけで、簡単にひび割れが発生してしまう状態になります。そうなると、コーキングのメンテナンスを行わなければ、防水性能は失われたままとなりますので、結果としてコーキングの耐久性が大きく低下するといえます。

ボロボロになったコーキング

コーキングの可塑剤移行の原因

 コーキングの可塑剤移行という現象は、コーキングに含まれる可塑剤が溶け出し、表面の塗料や汚れに反応して変色するのが原因となります。これは、主にコーキングそのものと塗料の相性であることが多いのですが、この相性は、今回塗装する塗料だけでなく、前回使用していた塗料との相性によっても、この現象が発生していることが確認できています。そのため、前回、どのような塗料を使用したのかを調査した上でコーキング剤の選択をしなければ、コーキングの可塑剤移行が発生してしまうことに繋がります。

コーキングの可塑剤移行の防止策

①使用するコーキング剤を厳選する

 最近は、ノンブリードタイプのコーキング材が多く販売されています。これらは、その名の通り、コーキングの可塑剤移行(ブリード現象)が発生しないように改良された塗料で すので、これらの塗料を使用することで、コーキングの可塑剤移行を防止することができます。注意しなければならないのは、ノンブリードタイプのコーキング材を使用したからどういった環境においても100%コーキングの可塑剤移行が発生しないかというと、そうではありません。通常のコーキングよりもコーキングの可塑剤移行が発生しにくくはなりますが、なんの調査もしなくていいということではなく、やはり可能な限り塗料との相性は調査しておく必要があります。

②ブリードオフプライマーなどの活用

 使用環境などにより、ノンブリードタイプのコーキング材が使用できない場合には、下地処理において、ブリードオフプライマーなどのコーキングの可塑剤移行を防止するプライマーを使用することで、可塑剤の溶け出しを防止することができます。

スズカファイン:ラフトン逆プライマー

 また、モルタル外壁など、古いコーキング剤をすべて除去する事ができない外壁材において、1度でもノンブリードタイプではないコーキング剤を使用した場合は、新たにノンブリードタイプのコーキング材を使用しても、古いコーキング剤が残ってしまうため、ブリードオフプライマーを使用してコーキングをメンテンナスすることになります。

コーキングの可塑剤移行が発生した場合の対処

可塑剤が汚れてきた感じです・・・

すでに、コーキングの可塑剤移行が発生してしまった場合、その部分のコーキングをすべて除去した上で、ノンブリードタイプのコーキングを充填するという方法が一般的な対処方法となります。しかし、どうしても古いコーキングが除去できない場合には、コーキング剤は通常のものを使用し、塗装の段階において、下地処理でブリードオフプライマーを使用し、中塗り・上塗りを行うことで処置を行う事ができます。

部分的に逆プライマーを塗装しました。

これらの対処については、コーキングの可塑剤移行を発見した場合、早めに実施することを検討していただきたい事項となります。この処置が遅れれば遅れるほど、コーキングにひび割れが発生しやすくなり、外壁そのものにダメージを与えることにつながってしまいます。建物を長く、大切に使いたい場合は、ミミズの跡のような汚れは、危険なサインだということを認識していただければと思います。

コーキングの可塑剤移行(ブリード現象)は、その仕組を理解している職人であれば、未然に予防することができる問題です。ヨコイ塗装では、コーキング剤の特徴やその注意点を熟知した職人がコーキングのメンテナンス作業を実施しますので、安心してお任せいただいたというご意見を多数、頂戴することができています。扶桑町周辺でコーキングのメンテナンスをお考えの方は、ヨコイ塗装までご相談ください。

ALCなどのコンクリートを素材とした外壁コンクリートを素材とした外壁には、

変性シリコン系のコーキングよりも密着性に優れたウレタン系のコーキングがおすすめです。コンクリート素材は変性シリコン系のコーキングでは密着しづらく、コーキングが剥がれてしまうことがありますが、ウレタン系のコーキングであれば、しっかり密着しますのでコーキングの剥がれが起こりにくくなります。

ALCのコーキングに関して

ALC(軽量気泡コンクリート)は、その名の通り、内部に気泡が空いているコンクリートで、通常のコンクリートのおよそ1/4程度の重さまで軽量化された外壁に適したコンクリートの1種です。ALCは、その気泡によって熱の伝わりを抑えるため、高い断熱効果も期待できる外壁材ですが、現在、主流となっているサイディングボードと比べると、知名度が劣るため、そのメンテナンス方法についてもご存じない方が多くいらっしゃいます。

そこで今回は、ALCのメンテナンス方法のうち、コーキングを中心についてご説明したいと思います。

ALC

ALC外壁のメンテナンス内容

ALC外壁は、コンクリート製の外壁であるため、その耐久性能は30年~50年と言われています。しかし、この年数はメンテナンスを行わなくても良い期間ではありません。適切にメンテナンスを施した場合、30年~50年は、外壁材の張替えを行わなくても良いと言われる期間になります。

 ALCは、気泡が空いているコンクリートですので、吸水性が非常に高く、外壁塗装による防水は必要不可欠です。塗装が劣化してしまうと、塗膜による防水が行えず、ALCの内部に水が侵入してしまうことになります。ALCが水分を吸収してしまうと、芯に使われている鉄筋が錆びてしまい、強度が著しく低下します。そのため、定期的な外壁塗装が必要となります。

併せて実施しなければならないのが、「コーキング」です。ALCはサイディングボードと同様に、外壁材の継ぎ目が存在します。そのため、外壁材をつなぎ合わせるためのコーキングを施す必要があります。

ALCのコーキング

ALC

 コーキングは、外壁材同士をつなぎ合わせるためのゴム状のもので、サイディングボードやALCのつなぎ目に注入し、建物のつなぎ目から水が侵入することを防止する役割があります。また、季節ごとの温度変化などによる建物の伸縮を、コーキングの伸縮性によって吸収し、外壁材同士がぶつかってしまったり、歪んでしまうことを防止する役割も有しています。

コーキングの耐久年数は一般的には8年程度と言われており、8年を過ぎるとコーキングそのものが縮んでしまったり、欠落してしまうことがあります。もちろん、環境によっては8年を待たずして破損してしまうこともありますので、定期的にチェックすることが重要となります。コーキングが縮んでしまったり、欠けてしまうと、その部分から水が侵入することになり、ALC内部の鉄筋を錆びつかせる原因となりますので、そういった症状を見つけた際には、早めにメンテナンスを行う必要があります。

ALCのコーキングのメンテナンスには、

打ち替え工法と増し打ち工法の2種類があります。

  • 打ち替え工法は、傷んだコーキングをすべて撤去し、新しくコーキングを打ち換える工法のことを言います。この工法は、古いコーキングをすべて除去するという作業と、新しいコーキングを注入するという作業があるため、どうしても増し打ち工法よりもコストがかかります。サイディングボードの場合は、耐久性を持たせるために基本的には打ち替え工法を選択する場合が多いのですが、ALCの場合は、打ち替え工法よりも増し打ち工法を選択する場合があります。
  • 増し打ち工法は、劣化して痩せたコーキングの上から新しいコーキングを注入する方法で、古いコーキングを除去しない分、コストが低い工法になります。サイディングボードで増し打ちを行ってしまうと、耐久性を決めるコーキングの厚さが確保できないため、基本的には選択しませんが、ALC(目地)の場合は増し打ち工法でも十分な耐久性を保てるだけの厚みを出すことができます。したがって増し打ち工法を選択することがあります。

 ただし、ALCでも窓の周りなど、十分な厚みが確保できませんので、打ち替え工法を選択する場所もあります。ALCで増し打ち工法を行う場合、古い塗料を除去するための専用の機材が必要となりますので、注意が必要です。

ALCに適したコーキング

 コーキングにも、ウレタン系や変性シリコーン系といったように、様々な種類のコーキング材が販売されています。この中でALCに最も適したコーキング材は「ウレタン系コーキング」になります。ウレタン系コーキングは、コーキングと塗料の密着性が高く、コーキングの上から塗装を行うことができます。ALCそのものは、非常に吸水性の高い外壁材になりますので、外壁材をコーキング材で接着した後に、隙間なく塗装を行うことで水の侵入する隙間をなくす必要があります。

そのため、コーキングの上から塗装できるウレタン系コーキングが最適になるのです。

オートンCP1

吹き付けがしてある外壁材のコーキングメンテナンス

モルタル外壁を補修する際には、

外壁塗装には、ローラー等を使用して職人が手作業で塗装を行う「手塗り」の他に、スプレーガンという工具を使用して塗装を行う「吹き付け」という工法があります。吹き付け工法のメリットは、外壁の模様や凹凸をしっかりと残して塗装できるという点と、主にそういった外壁について、塗膜を均一にすることができるという点で、外壁の素材等によって選択されることがあります。この吹き付け工法が行われている外壁材と手塗り工法の外壁材とでは、コーキングのメンテナンス方法に違いがありますので、今回は吹き付け工法が行われた外壁材のコーキングのメンテナンスについてご説明します。

吹き付け工法とは

 吹き付け工法は、塗装工事のうち、「中塗り」「上塗り」の工程で使用される工法で、スプレーガンを使用して塗装を行う方法となります。吹き付け工法では、塗料に細かい砂を混ぜて吹き付ける「リシン工法」、セメントが主剤の建材を吹き付ける「スタッコ工法」、粘り気の強い塗料を吹き付ける「タイル工法」といった様々な工法で、独特の模様を作り出すことができる塗装方法で、外壁の美観を美しくする効果があります。

Rc板
吹付けをされた外壁

 一方、吹き付け工法で高い品質を保つのは非常に難しく、熟練の職人でなければ、手塗り工法よりも品質が落ちるといったデメリットや、塗料が飛散することで、使用する塗料が増えるといったデメリットも存在します。

 吹き付け工法の耐用年数は、塗料の種類にもよりますが、おおむね10年程度といわれており、しかしながらコーキング自体は塗膜で紫外線からガードされ、劣化していないことがあります。そのため、塗膜自体は耐用年数としては手塗り工法と大差ないとも言えますが、このコーキングの状態は、耐用年数が大きく異なるため、注意が必要です。

吹き付け工法がしてある外壁のコーキング

 吹き付け工法が行われている外壁であっても、ALCやサイディングを外壁材として使用している場合は、外壁材同士をつなぎ合わせるのにコーキングは必須です。それらの外壁材のコーキングをメンテナンスする際には、初めにコーキングの打ち替えを行った後に、塗装を行いますので、基本的な作業はサイディングと異なりません。。

 注意点として、吹き付け工法を行っている外壁材には、上記通り紫外線が当たらないことで、コーキングがガードされ、その部分が案外コーキング自体が生きていることがある点です。そのため、コーキングの劣化状況については、コストを抑えるならば徹底的な削ぎ落としをしてから打ち替えるなどの必要がない場合があります。

コストを抑えた吹付け外壁の補修

 コストを重視したコーキング場合の補修として、部分的に増打ちをする方法があります。しかし問題なのは、業者が簡易にコーキング作業をしても一般の方には分からず、余分な経費を請求してくるとこです。吹き付け外壁の場合は、コーキングによる補修を行ったとしても、実際人工がかかっておらず経費も少ないことが多いです。しっかりと施工の時間や人数を把握して抑えられるところは交渉してみますよう。

状態が悪い吹付け外壁のコーキングのメンテナンス

 吹き付け工法を行ったコーキングであっても、コーキングの痩せや剥がれを見つけた場合にはメンテナンスを行わなければなりません。その場合、吹き付け塗膜もろともしっかりと削ぎ落とし、打ち替えをしなければいけません。

 こちらはサイディングなどと同様です。大切なことはしっかりと削ぎ落としをすること。そのため、人工はかかります。見積もりを見れば案外どの程度の品質かどうかは見分けが付きます。(安かれ悪かれはあります。)また専用のプライマーを、外壁が吸い込んでしまうこともあるので、しっかりたっぷりと塗ることも大切です。

 手塗り工法であっても、吹き付け工法であっても、コーキングのメンテナンスは必須です。それぞれの工法に適したメンテナンス方法をしっかりと行わなければ、本来、持つはずの耐用年数よりも早く劣化が始まってしまいます。しかし、一部の業者では、その工法の違いを理解しておらず、すべて同じ工法でメンテナンスを行い、結果として低い品質のメンテナンスしか行わない業者も存在します。

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