外壁塗装の技術、プロとDIYでどこまで差が出るか?

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最近は、ホームセンターで外壁塗装を行う工具や塗料がたくさん販売されており、高いお金を払って塗装業者に依頼するよりも、安価に自分で塗装を行うことができると判断される方が増えてきました。確かに、ホームセンターで塗料を購入し、安価な工具を使用することで、塗装そのものは可能となります。

では、その仕上がりはどの程度の差が生じるものなのでしょうか。

今回は、プロの塗装と、DIYの塗装の差についてご紹介したいと思います。(ここで紹介するDIYは、過去に塗装業者での勤務経験等の無い、塗装に関する素人の方を対象としています)

下塗りの塗装

 外壁塗装では、中塗りや上塗りの塗料をしっかりと外壁に密着させるための下塗りが重要となります。下塗りの塗料の選定間違うと、中塗りや上塗りの塗料の密着度が低くなり、塗料が簡単に剥がれ落ちてしまいます。しかし、下塗り用の塗料は、中塗りや上塗りで使用する塗料の色を変化させないために、主に透明の塗料を使用します。ただ、白色や薄い色を塗装する時に、中塗り、上塗りで色が留まらないので、下塗りにも着色をする場合があります。

そのため、経験の浅い方がDIYで塗装した場合には、

「上塗りで色がしっかりと留まらない・・・」

そんな結果が生じることありえます。

 

また、塗料が全く付着していない部分もあれば、塗料を塗りすぎて下に垂れてくるということも良くあります。また、凹凸のある部分について、凹んだ部分がうまく塗れないというのもDIYでよくある失敗となります。このように、塗装のムラがあると、仕上がりもムラが生じてしまいますので、結果として外壁の仕上がりが見苦しいものになってしまいます。プロの塗装業者では、基本的に塗料の塗りムラがありません。また、手早く、均一に塗装を行っていくため、

塗装にかかる時間や、乾燥時間もDIYに比べると短く済みます。

 

中塗り・上塗りの塗装

 中塗りからは、色のついた塗料を使用しますので下塗りの塗料よりもどれだけ塗ったかがよくわかります。しかし、だから簡単に塗装ができるかと言われると、そうでもありません。

塗装になれていない方がDIYで塗装を行う場合、足場と高圧洗浄に、まずは壁が出来てしまいます。

例えば、高圧洗浄無い状態で、塗装を行っていきますので、剥がれのや不良自己の原因となってしまいます。さらに案外と予想以上の作業量から、仕事と並行して作業するのが困難な方が多いようです。非日常状態を繰り返すと、身体や精神面への負担が分厚くなってしまいます。しかし、足場屋さんはいつまでも貸してくれることは無いので、まずます納期に焦ることになり、結果として雑な塗装となってしまいます。

また、素人さんが塗装を行う場合、ほとんどの方が天気をそこまで考慮することがないので、天候からのスケジュール調整に苦戦することをありえます。働きながらですと、どうしても時間的に制約があるので、長期の休みを取れるかたに限られてしまうかもしれません・・・

プロの塗装業者では、天気を含めて工程をしっかりと把握していますので、雨天時に出来る作業を後回しにして塗装を行います。ただそういった工程をトータルに考えたスケジュール調整は、経験から調整可能です。

プロがDIYをお勧めしない理由

 このように、塗装になれていない方が塗装を行う場合と、プロの塗装業者が塗装を行う場合とでは、その品質は大きく差が生じることとなります。この比較は、あくまで同じ塗料、同じ道具を使用した場合の比較となりますので、プロが普段使用する塗料や道具を使用すると、その差はさらに大きく開くことになってしまいます。中には、プロと素人の差が、見た目の問題だけなのであれば、安く抑えられる方がいいと考えられる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、プロが行った塗装とDIYの塗装の差は、見た目だけではないのです。

プロが行った塗装は、必要な塗膜が必要なだけ張られているという状況ですので、その塗料が持つ最大限の効果を得ることができます。

例えば、外壁を塗装する大きな目的の1つである防水性能ですが、均一な塗装を行っているからこそ、水分が全く入り込む余地がなく、塗料の持つ防水性能を最大限に発揮することができます。

そして雨漏りの原因になる、建物上の怪しい部分にも対応することが出来ます。ただ、塗るだけで無く、トータルに住まいを見れる事もプロの視線になります。

しかし、DIYで行ったムラのある塗装の場合、凹凸部分に塗り漏れがあるなどで、水分が侵入してしまう余地がありえるだけでなく、すでに雨漏りに侵されている危険な状態を止めることが出来ません。そこから水分が侵入してしまうと、外壁そのものの劣化につながってしまうこととなります。また、塗装を分厚く重ねすぎても、塗膜内に収縮応力が働き、塗装が割れることがあります。つまり、塗装技術は塗装の耐久性にも大きくかかわってくるのです。

DIYでの外壁の洗浄

 外壁塗装を行う上で、最も重要なポイントが外壁の洗浄にあります。外壁の洗浄では、初めに長年の汚れをしっかりと落とし、古い塗膜も除去するところから始めますが、家庭用の洗剤では、外壁についたしつこい汚れを落としきることはできません。そのため、ホームセンター等で売られている外壁用の洗浄剤を使用して、丁寧に汚れや古い塗膜を除去しなければなりません。もし、汚れが残ってしまうと、その汚れの上に塗料を塗ることになってしまいますので、外壁材そのものに塗料が密着しません。

そうなると、汚れが剥がれると同時に塗料もはがれてしまうことになり、塗装の寿命が大きく縮んでしまうことになります。また、家庭用の高圧洗浄機も使用することは可能ですが、外壁の劣化等により外壁材に傷がついていたり、クラック(ひび)が入っていると、そこから外壁材の中に水が浸入してしまうことになります。外壁材の中に侵入した水は、そのまま外壁材の中にとどまり続けて、徐々に内部から腐食させていくことになりますので、外壁の専門家以外の方が高圧洗浄機を使用するのは、建物にとって非常に危険だといわれています。

そのため、ご自身で外壁の洗浄を行う場合は、ブラシを使用してしっかりと磨くのが最も安全で効果が高いのですが、その分、大変な手間がかかってしまいます。

下地処理

 外壁の洗浄が終了したら、次は下地処理を行わなければなりません。下地処理では、外壁や屋根にある傷やクラックを修復しなければなりませんが、それには専用の工具や部材が必要となります。

最近では、これらの工具や部材もホームセンターで購入することができますが、最も注意しなければならない点は、下地処理の段階で修復が漏れてしまうと、次回の外壁塗装まで、その部分は傷やクラックが残った状態になるという点です。傷やクラックがあると、その部分から塗料にひびが入ったり、剥がれ落ちたりする可能性が非常に高く、塗装の寿命が大きく下がるほかに、その部分から水が侵入して建物内部から腐食してしまうことが考えられます。

しかし、素人目ではなかなか判断のつかないような細かな傷やクラックもありますので、ご自身で下地処理を行う際には、慎重に外壁や屋根をチェックする必要があります。そして塗料がしっかりと密着するように、丹念にケレン作業などを行わなければいけません。

使用する塗料

 ご自身で外壁塗装を行う場合に、最も初めに思いつくのが塗料の準備かと思います。この塗料についても、様々な種類が用意されていますが、その種類ごとの特徴をしっかりと認識しておかなければ、想像していたよりも劣化が激しい、思っていたよりもコストがかかるといったトラブルが発生してしまいます。(大手塗料メーカーでも耐用年数が驚くほどがっかりな塗料があります。そしてそれらは塗った後、数年経過後にしか分からない・・・そんな業界です)

また、下塗りで使用するシーラーやフィラーといった塗料と、中塗り・上塗りで使用する塗料、それぞれを用意しておかなければならない点や、塗料を塗るための工具も用意しなければならないという点にも注意しなければなりません。

外壁塗装にかかる日数

 一般的に外壁塗装を業者に依頼する場合は、10日~2週間程度かかるとされています。これは、雨天等も考慮すると多少前後しますが、ほぼ毎日、塗装工事を行った場合の日数となります。

 すでにリタイアされている方でない限り、ご自身で塗装工事を行う場合に、10日~2週間といった長期間、外壁塗装のみを行い続けるのは非常に困難かと思います。そのため、通常は週末の土日だけで外壁塗装を行うことになるかと思いますが、

単純計算で5週間~7週間必要となります。

もちろん、その他のご予定や天候によっては、10週間以上必要と考えられます。10週間ということは、単純計算でも2か月半程度の工期がかかります。その間、養生や足場をどうするか、塗装の順序はどうするか、工事終了まで外壁をどう保護するか(例えばコーキング処理が途中ですと、断面から雨水が入ってしまいます。サイディングの断面は防水未処理です。耐久性は非常に低い状態になってしまいます。)を検討しなければなりません。

他にも、養生の注意点や足場の近隣の方への影響注など、様々な点に注意しなければならないです。ご自身で行う外壁塗装ですが、コストが安いのかというと、実は業者に依頼するのと大きく変わらないというのが結論となります。その理由としては、外壁塗装で使用する部材や工具は非常に種類が多く、塗料も必要な強度を持った塗料を買おうと思った場合には、比較的高い塗料を使用しなければなりません。

そのため、それらをすべて購入していると、結局同じようなコストになることが多くあります。さらに、ご注意いただきたいのが作業中の事故で、プロであっても年間に500名以上の建築業で職人さんが足場からの転落事故が発生しています。そのため、初めて外壁塗装を自分で行うという方には、特に事故には注意してもらう必要があります。

このように、外壁塗装をご自身で行うには、多くのデメリットが存在します。それらのデメリットに対し、費用が安くなるというメリットは実はそれほど大きくありませんので、外壁塗装については、高い品質を約束するプロに依頼するのがおすすめの選択といえます。 それでも安くDIYしたい方向けのサービスも始めました。

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