塗装工事の品質につながる気温と雨

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塗装工事を行う際には、気温に注意しなければなりません。塗装は塗料という液体を何重にも塗って仕上げるというプロセスで行いますが、その際に、必ず塗料を乾かすという工程が必要となります。

この塗料を乾かすという作業については、気温が大きく関わってきます。また、塗装工事においては、気温だけでなく湿度も大きく関わってきます。液体である塗料を使用しているため、湿度が高すぎる場合は、塗料に余分な水分が混ざってしまい、本来の効果が得られないという可能性もあります。(水性塗料)湿度と気温は非常に密接に関わっていますので、

今回は、そんな塗装工事と気温の関係について、ご説明いたします。

気温が低い場合の塗装工事について

塗装工事において、気温が高ければ高いほど、塗料の乾燥に時間がかからず、低ければ低いほど、

塗料の乾燥に時間がかかります。

これは、洗濯物を乾かす時間と同じと考えればわかりやすいかもしれません。夏の晴れた日であれば、洗濯物はすぐに乾きますが、冬の寒い日だと、なかなか洗濯物は乾きません。もちろん、乾燥させる以上、ある程度の風も必要となりますが、気温が高くて、かつ、適度な風が吹いている状況が、最も塗料が乾燥しやすい環境といえます。

では、どの程度の気温があれば、問題なく塗料を乾かすことができるのでしょうか。塗装を乾かすためには、一般的に気温が5℃を超えている必要があると言われています。気温が5℃以下の場合は、塗料の乾燥が非常に悪いばかりか、塗料の粘度が増してしまいます。そのため、希釈するためにシンナー等の希釈剤を添加しなければなりません。その結果として、塗膜が薄くなってしまうという事になってしまいます。

塗装工事では、新しい塗料を塗ることで塗膜を作成し、その塗膜によって防水性能や耐久性能を向上させることを目的としています。そのため、塗膜が薄くなってしまうということは、それらの目的を達することができないということにつながります。ですので、気温が5℃以下の場合は、塗装工事をするべきではありません。

特に、初冬から早春にかけては、日中は5℃を超えていたとしても、夕方から気温が一気に低下してしまうことがあります。そのため、その期間の塗装工事は、できたとしても10時から14時ごろまでで終了するのが無難であると言われています。 特に気温が上がりにくい北側の塗装に関しては注意が必要です。

気温が高い場合の塗装工事について

 次に、気温が高い場合の塗装工事についてです。夏場等、気温が30℃や40℃を超える場合、塗装工事を行っても問題はないのでしょうか。結論としては、気温だけみると問題はありません。

しかし、気温が上がると相対湿度もあがるという関係があります。そのため、冬場は乾燥し、夏場は湿気でジメッとした日が多くなります。

塗装工事は、一般的に相対湿度が85%を超えるときは行わないほうがいいと言われています。相対湿度が85%を超えている場合、空気中の水分が付着してしまうことによって、塗膜の付着力が低下し、防水性能や耐久性能が下がってしまいます。また、金属面など、結露しやすい部分では、「かぶり」という現象が発生し、色が白くボケやすくなってしまいます。夏場は気温が高く、日照時間も長いため塗料の乾燥については非常に恵まれた環境となっています。しかし、気温が高い分、湿度も高くなりがちという点や夕立等による突発的な雨が多く、せっかく塗装した部分が乾く前に雨で流されるというリスクを考えると、最も適した季節とは言えません。

「雨」と外壁塗装の関係について

 外壁塗装は、1日で終わる作業ではありません。そのため、塗装工事の期間中に雨が降ってしまうこともあります。では、雨が降った日には、塗装工事はどうなるのでしょうか。

雨が降ってしまった場合、基本的には塗装工事は中断となります。雨の中、塗装工事を行ってしまうと、塗った直後の塗料やこれから使用する塗料に雨水が入り込んでしまい、塗料の品質が下がってしまいます。また、完全に乾ききっていない塗料の上に雨が落ちることによって、その部分だけ弾いてしまい剥がれの原因となってしまいます。さらに湿気によって乾燥までに時間が長くかかりますので、どちらにしても、その間、待たなければならず、その時間を短縮しようと、完全に乾燥しないまま塗料を重ねて塗ってしまうと、しっかりと塗料が密着せずに1年程度でひび割れや剥がれ落ちる原因となります。

そのため、雨の日には塗装を行うことはできません。(サイディングは表面は撥水性がありますが、断面や裏側などは吸い込んでしまいます。)

 しかし、雨が降ってしまった場合でも、雨量によっては、足場の作成や養生といった塗料を使用しない工程で、職人さんの安全が確保できるものについて、実施することが可能です。しかし、最近よく降っているゲリラ豪雨のような大雨の場合は、塗装作業はもちろんのこと、養生や足場の作成も職人さんの安全が確保できないために延期することとなります。

そのため、現場に来る職人さんがどこから来るのか把握するのも大切です。

「職人さんは、どこからきますか?」

現場から近いと横着をしないで、雨が降ってきても柔軟に対応してくれます。しかしながら、現場が遠いとせっかくだからと無理をしがちです・・・

塗装している途中で雨が降ってしまったら

 最近の天気は非常に変わりやすく、青空が見えるくらいに晴れていたと思ったら、いつの間にか曇り空から大雨になることもあります。そのため、天気がいいからと塗装を行っていた時に急に雨が降ってしまうということもあります。そういったときには、途中まで実施していた塗装はどうなるのでしょうか。

ごく少量の小雨程度であれば、品質に影響の出ない作業に関しては継続しても問題はありません。ある程度の雨量がある場合は、残念ながら別の日に延期ということになります。

こんな業者には要注意

 普通は雨の日は作業を中断しますが、一部の業者では多少の雨でも作業を継続するところがあります。職人さんを雇っている以上、業者は職人さんに給料を支払わなければならないため、1日でも早く塗装工事を終わらせるために、雨の日でも作業を行うため、工期自体は確かに短いのですが、品質は全く期待することができません。

すでにご説明した通り、雨の日に塗装を行ってしまうと塗装事故の原因になってしまいます。建物を守るべき塗膜が弱くなるということになりますので、建物をメンテナンスするために塗装工事を行っているにも関わらず、きちんとしたメンテナンスになっていないということになります。

また、塗り終わった塗料の上から雨が当たることで、水玉模様のようなムラができてしまい、見た目も悪くなってしまいますし、その部分だけ塗膜が薄くなってしまうことにもなります。(屋根塗装時は特に注意が必要です。)

さらに、雨の日でも作業を継続するような業者ですと、塗料が完全に乾ききる前に中塗り・上塗りを行う傾向にありますので、本来7年~10年は持つといわれている塗料であっても、わずか数年で剥がれ落ちてしまうことになってしまいます。

ですので、いくら価格が安いからといって、雨の日にも作業を継続するような業者に依頼することは、長期的な目で見た場合、高い出費が伴うこととなります。

塗装工事を行うのに適した季節

 塗装工事を行う上で、最も適した季節は「春」と言われています。春先は、比較的気温が高く、梅雨前で雨の日も少ないため、湿度も上がりにくいという特徴があります。日照時間についても徐々に伸びてくる季節で、1年を通して、もっとも長時間、塗装工事ができる季節となっています。また、秋も春と同じように、塗装工事に適した季節と言われています。しかし、昨今の天気を見てみると、夏が過ぎたあとでも、大量の台風が発生するなど、春に比べると天気が安定していないという環境になりつつあります。雨や台風や自然現象ですので、どうすることもできませんが、比較的、それらの発生が低い季節に塗装工事を行うことをおすすめします。

まとめ

 塗装工事を行う際に注意しなければならない点は、気温は5℃以上、湿度は80%以下の環境で行わなければならないという点です。気温・湿度ともにこの基準を超えてしまった場合、塗装工事が行いにくいだけでなく、せっかく行った塗装工事によって得られるべき防水性能や耐久性能といった建物をまもるための効果が薄れてしまい、次回、塗装工事を行うまでの期間が短くなったり、建物にダメージを与えてしまうことになったりと、デメリットが多い工事となってしまいます。

そのため、気温5℃、湿度80%という基準をしっかり守り、きれいで機能性を備えた塗装工事が行うようにしてください。

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