外壁塗装工事

外壁塗装工事後の塗膜の剥がれを防ぐために

劣化した塗膜の剥離

 塗膜がチョーキング(粉が手に着く現象)やクラックしている場合には、放置していると塗膜が剥がれてしまうため、事前に手作業ですべて剥がします。塗膜がしっかりしている場合は、そのまま利用します。 塗膜がしっかりしていない場合は、現在の外壁塗装がどこまで生かせるか?外壁塗装をやり直す場合どうしてるのか?などを考えて進める必要があります。

外壁のほかに、雨樋等の付帯部分に関しても塗膜の剥がれが起こる事はあります。雨どいなどは気温差によって部材が伸び縮みします。塗料がその動きに対応しきれない時に剥がれが起きるケースがあります。 したがって付帯部の塗装と言って 甘く見て、外壁と同じような塗料で塗り替えする業者さんはお勧めできません。

 

(防カビ対策も下地処理で大切なことです。)

ケレン作業

 ケレンとは、ヤスリ等で鉄部や木部の汚れ、錆を落とす作業のことを言います。 これを行うことで、汚れを落とすと同時に、塗料の密着性を上げる「目粗し」という工程も同時に行います。

(サンダーによるケレン作業)

クラックの埋め込み

 モルタルの外壁でクラック(ひび割れ)を起こしている部分があると、ここから雨水が侵入し、内部を腐敗させて今いますので、埋め込み作業を行い、雨水が侵入しないようにします。

シーリングの補修

サイディングやALCといった外壁を使っている場合、地に使われているシーリング(ゴムのような弾力性のある素材)にも、ひび割れや剥離といった劣化現象が生じます。そのため、シーリングを打ち増すか、モノによっては打ち直しを行います。

肌合わせ

クラックの埋め込み等で表面がガタガタになってしまうと、そのまま塗装した場合、凹凸の激しい仕上がりとなるため、外壁の凹凸をなくす肌合わせの作業が必要となります。

下塗り

下塗りは、中塗りや上塗りの密着性を上げるため、塗装面を整えるための塗料で最初に塗る工程になります。これを行うことで、中塗りや上塗りの仕上がりが良くなります。

下地処理がなぜ重要なのか

下地処理がどういう工程で行われているのかを見て気付かれた方もいらっしゃると思いますが、下地処理では、塗装する面を事前にキレイにすることを目的としています。例えば、スマートフォンやタブレットに画面保護シールを貼るシーンを想像してみてください。ほこりが大量に付着している状態で、画面保護シールを貼るとどうなるでしょうか。

最近は、多少のほこりなら空気が入らない画面保護シートも売られていますが、それでも、ほとんどの場合は、気泡だらけで汚い仕上がりになってしまうと思います。

そうなると、貼った直後はよくても、数日で気になりだして、結局、貼りかえる羽目になっていまいます。そうならないためにも、画面保護シールを貼る場合は、きちんと画面をきれいにしてから貼りますよね。

 外壁塗装も同じです。下地処理をいい加減にしてしまうと、ほこりまみれの画面に画面保護シールを貼るのと同じように、汚れの上に塗装することになっていまいます。

そうすると、どうなるでしょうか?

壁面が汚れた状態ですので、汚れの上に塗料を塗り、外壁に直接塗りこめない部分が出てきますので、塗料の吸着度にも差が出てきます。そのため、運が悪ければ、1年程度で塗料が剥がれてくるという状況になる可能性が出てきます。

 下地処理をきちんと行っていれば、凹凸なくきれいな仕上がりになりますし、すべての面が直接外壁に塗り込めることになりますので、吸着度にもほとんど差が出ません。そのため、耐用年数が上がるというわけなのです。

屋根塗装に関しても、特に北側面の壁に気を使わなければいけません。南側と比べ紫外線が当たりにくいのでカビが発生しやすく、新しくなった塗料を塗ってカビが塗膜を侵食すると言うことが起こりえますので、しっかりとカビは除去することが大切です。

塗料の乾燥状態について

 塗料は、塗った後に雨が降ったりしなければ、4つの段階を経て完全に乾燥することとなります。

①塗りたて

 塗装を行ってすぐの状態です。全く乾燥していない状態ですので、指で触ると指に塗料が付着してしまう段階です。「ペンキ塗りたて」と同じ状態ですので、塗装個所に何らかのモノが当たらないように注意が必要な状態となっています。

②指触乾燥

 塗料を塗ってしばらく時間が経過すると、指触乾燥という段階に入ります。指触乾燥の段階では、軽く指で触った程度では塗料が指に付着しない程度まで乾燥している状態です。しかし、力強く触ると指に付着する程度にしか乾燥していませんので、次の塗装の段階に移行するにはまだ乾燥が足りないという状態です。

③半硬化乾燥

 指触乾燥の次の乾燥段階は、半硬化乾燥という段階になります。半硬化乾燥の段階では、指でこすった程度では、塗料にこすり跡が残らない程度に表面がしっかり乾燥してきている状態になります。まだ、強く押し込むと凹みが発生する程度に、塗料内部は乾燥していない状態になりますが、表面はある程度、乾燥していますので、次の塗装の段階に移行しても大丈夫と言われる状態になります。

④硬化乾燥

 半硬化乾燥の次は硬化乾燥という段階になります。硬化乾燥の段階では、指で強く押し込んでも凹みが出ない程度に、塗料内部も乾燥している状態になります。硬化乾燥まで進んでいると、見た目や感覚としては、完全に乾燥している状態に見えますが、実際には内部では少し乾燥していない部分が残っているという状態になります。

⑤完全乾燥

 塗料が表面も内部もすべてしっかりと乾燥して硬化している状態のことを完全乾燥と言います。この段階まで進むと、塗料はしっかりと乾ききっていると言えますが、この段階に到達するのは、塗料を塗ってから1~2か月かかると言われています。

 屋根や外壁の塗装を行う上で、重ね塗りを行うための乾燥としてここまで待つのは現実的ではありませんし、長くても硬化乾燥の状態では、雨等による影響はないと言われています。ただし、完全乾燥の段階までは薬品に弱いという特性がありますので、掃除をする際に薬品を使ってしまう事で塗料が劣化してしまう事も考えられます。その点だけには注意が必要です。

一般的な乾燥までの時間

 雨や雪が降ったというような状況でなければ、ほとんどの塗料で重ね塗りを行うまでの時間はおおむね4時間と言われています。例えば、日本ペイント製の水性シリコンエポサーフという下塗材では、温度が23度、湿度が50%のときは4時間と記載されています。しかし、使用する塗料によって適正乾燥時間が異なります。特に、防水性の高い塗料については乾燥しにくいという特徴があります。実際には適正乾燥時間をメーカーが定めてカタログや塗料に記載がされていますので、その時間を守る必要があります。また、温度や湿度によって乾燥にかかる時間が変化します。それらを考慮して、乾燥までの時間を考慮して、重ね塗りの時間を定めなければなりません。

3.乾燥の重要性について

 乾燥していない状態で塗料の重ね塗りを行うと、どのような影響が出るのかについてですが、まず1つ目に、乾ききっていない塗料自体がしわになってしまうという問題があります。このような状態になってしまった場合は、一度剥離してやり直す必要があります。そうしなければ、しわになった部分の縮みによる塗装の割れ等につながってしまいます。

 次に、下に塗った塗料と重ねて塗った塗料の色が混ざってしまい、狙い通りの色を出すことができなくなるという点です。ほとんど乾燥時間を取らなかった場合に起こり得る問題ですので、ほとんどありませんが、梅雨の時期等、乾燥しにくい時期においては発生する可能性があります。

まとめ

 屋根や外壁の塗装は、下塗り・中塗り・上塗りと、3回に分けて重ね塗りを行っています。塗料の乾燥状態については、重ね塗りを行う上で非常に重要なポイントとなります。そのため、少なくとも半硬化乾燥の段階まで塗料が乾燥するまでは、重ね塗りを行うべきではありません。どうしても短い期間で重ね塗りを行いたいという状況であれば、温度が低い、天気が悪いといった条件の場合、乾燥までの時間が長くなりますので、夏季や比較的温度が高い晴れた日に塗装を行う必要があります。日当たりの良い南側から塗装工事をしてもらう等の工夫もできます。そうすることで、少しでも乾燥までの時間を短くすることができます。

 

木板外壁の塗装工事について|扶桑町の外壁リフォーム【ヨコイ塗装】

木版外壁とは、天然の木材に塗装工事を行って仕上げた外壁で、木目がそのままデザインとなるため、全く同じデザインになることはありません。また、木材ならではの温かみがあることも特徴です。

木板外壁のメリット

 木板外壁のメリットは、なんといっても天然の木材(杉や檜などの耐久性のある木材)を使用していることによる木の香りや温かみを感じることができることでしょう。また、木板外壁は、断熱性能にも優れた素材となっています。さらに、天然の素材を利用しているため、メンテナンスをしっかり行わないと、すぐに傷んでしまうイメージがありますが、それは、他の素材を利用していても同じです。木材は、昔から使われていますので、メンテナンス技術が確立されており、容易にメンテナンスができることもメリットとして挙げられます。建築時には、木材保護塗料を塗って仕上げてあります。

木板外壁の問題点

 木板外壁を利用するにあたり、最も注意しなければならないのは、建築基準法や消防法になります。他の外壁素材と違い、木材は非常に燃えやすいため、火災の対策を行わなければなりません。場所によっては(特に都市部)、木が使えない、認定を取っている木製のサイディングでなければならないという地域がありますので注意が必要です。

また、木材ですので、水に対して非常に弱いというデメリットもあります。そのため、メリットでも触れましたが、定期的なメンテナンスが欠かせません。もちろん、他の素材でもメンテナンスは必要ですが、木板外壁はそれ以上にシビアにメンテナンスを行わなければ、劣化が非常に早まってしまいます。

木板外壁のメンテナンス

 木板外壁の耐久年数は、一般的には「50年」と言われています。しかし、これは最も良い環境で、きちんとメンテナンスを行った場合の年数であり、環境やメンテナンスの頻度によって、耐久年数は大きく差がついてしまいます。環境については、自分だけで変えようがありませんので、少なくともメンテナンスをきっちりと行って長く使いたいですよね。

木板外壁のメンテナンスの最初の1つは、木材保護塗料が塗られているかどうかです。天然の木材を使用しているため、普通の塗料を塗っていると、腐りやすいという事例があります。そのため、最初に貼る際に、木材保護塗料を使用していることを確認するということが、最初のメンテナンスとなります。

 次に、目視確認です。特に日陰や湿気の多い部分などを自分の目で確認します。木板外壁は木材を使用していますので、日陰や湿度の多い部分ですと、どうしても水分を吸収してしまい、結果として、外壁の腐食につながります。それを早期発見するためにも、月に1回程度、自分の目で外壁を確認することが重要です。また、素人目にはわからないこともありますので、年に1回程度、業者に確認してもらうことも重要です。

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木板外壁の再塗装

 木板外壁を水分から守っている塗膜は、経年劣化することで、徐々にその性能が低下します。塗膜の性能が低下するということは、これまで完全に水から守っていた性能が劣化していくということになりますので、放置していた場合は、外壁に浸水し、結果として木材が腐ってしまうということになりかねません。

そのため、定期的に外壁塗装を行わなければなりません。木板外壁の外壁塗装のタイミングは、チョーキングやカビ、藻の付着で判断することができます。

①チョーキング

 塗料が劣化することにより、手で触ると白い粉が付着する状態のことをチョーキングといいます。チョーキングは、塗料に含まれる樹脂が加水分解することで、白い粉状になりますので、チョーキングが発生しているということは、塗料の耐用年数を超えていると判断することができるのです。そのため、特に水に弱い木板外壁の場合は、チョーキングを見つけたら、早めに外壁塗装を検討されることをおすすめします。

②カビや藻の付着

塗膜がしっかりと効果を発揮している間は、木板外壁に水分が侵入しませんので、カビや藻は付着しづらい環境となっています。しかし、塗膜が劣化し、木板外壁に水分が浸水すると、特に北側の外壁や日当たりの悪い面においては、カビや藻が発生してしまいます。つまり、カビや藻が発生しているということは、木板外壁に水分が侵入していると考えられるのです。カビや藻の発生が確認できた際にも、できるだけ早めに外壁塗装を検討されることをおすすめします。

まとめ

 昔の家は木材が主に使われていましたが、昨今においては、サイディング材やALCといった安価で住宅向けの機能が揃った外壁素材が増えており、また、木材の値段も上がっていることから、外壁に木材を使用されることは少なくなりました。

しかし、木材には木材の温かみがあり、断熱性能も高いことから、外壁に利用しようと考えている方も少なくありません。きっちりとメンテナンス方法を理解し、しっかりメンテナンスを行うことで、木材の外壁であっても長い間、利用できる家になります。そのため、手間はかかるが味のある外壁素材となっています。

外壁塗装工事の必要性|扶桑町の外壁リフォーム【ヨコイ塗装】

家の購入をされた後、7~10年程度で必要となるメンテナンスが外壁塗装工事です。外壁塗装工事による効果は、家の見た目をよくするだけではありません。きちんと外壁塗装工事を行っておかなければ、家に様々なダメージが入る結果となってしまいます。

今回は、外壁塗装工事の必要性についてご説明します。

本当に、今塗装をする必要がありますか?

塗装は今後何10年とお付き合いするものです。今後引っ越しをする予定があったり、お住まいの家族構成が変わったりしたら建物自体の構造をかえるかもしれません。まずは、「今本当に塗装が必要なのか?」しっかりと考える必要があります。

建物に、今塗り替えが本当に必要か?

住宅は、周りの環境、日当たりや雨風等環境で大きく作用されます。かなり焦らせるセールストークをする営業マンも沢山います。惑わされることなくお住まいに一番ベストなタイミングで塗装をしましょう。建物本体に痛みが影響する場合は、急いで塗装工事をするべきですが、まだ塗装が必要ない場合もあります。まずは、こちらを参考にしてみてください。

  1.  艶が落ちてくる
  2.  色あせが起きて、表面が粉っぽくなってくる(チョーキング現象)
  3. ひび割れ、コケが生えてきて、塗膜が剥がれてくる

なるべくコストパフォーマンスの観点から、2の時期に塗装をしましょう。(3の時期になると、人間で例えるとしもやけやあかぎれの状態になるので、建物自体の痛みにつながります。本体自体傷んできますと、劣化素材の交換や余分な下地処理が必要になり、余分な費用がかかってしまいます。)

外壁塗装工事の目的

 一般的に外壁塗装工事は、家の外壁をきれいに保つために行うものを思われていますが、外壁塗装工事を行う本当の目的は、それだけではありません。外壁塗装工事を行う最も重要な目的は、外壁を「保護」するです。

外壁は、毎日、紫外線や雨を受けています。その紫外線や雨から外壁を守っているのは、塗膜と言われる塗料の膜になります。この塗膜も当然ながら劣化しますので、定期的に塗りなおさなければ、本来の効果を得ることができなくなります。

塗膜は、日焼け止めクリームをイメージしていただくとわかりやすいかもしれません。海やプールに行くときだけでなく、ちょっとした外出の時にも、特に女性は日焼け止めクリームを使われていると思います。日焼け止めクリームによって、きれいな肌を紫外線から保護しています。この日焼け止めクリームも、汗や雨によって、徐々に劣化していきます。すると、きれいな肌を保護するための機能が劣化してしまい、肌に日焼けというダメージが生じてしまいます。そうならないために、定期的に日焼け止めクリームを塗りなおしていると思います。

外壁塗装工事も同じで、劣化してしまうと、外壁にダメージが生じてしまいますので、定期的に塗りなおす必要があるのです。

外壁塗装を行うべき時期

 塗膜によって紫外線や雨から、外壁を保護するために行う必要がある外壁塗装ですが、この塗膜の耐用年数は一般的には7~10年と言われています。しかし、それはあくまで目安であって、外壁を保護する機能が失われている症状が出た場合は、外壁塗装を検討しなければなりません。外壁塗装が劣化してきたと判断するポイントは、次の通りです。

  • ①塗装にツヤが無くなってきた。
  • ②塗装が色褪せてきた。
  • ③塗装を手で触ると粉がつく。
  • ④外壁にカビやコケが生えてきた。
  • ⑤外壁にひび割れが目立つ。
  • ⑥塗料が剥がれてきた。

この中で、外壁塗装の最適な時期は③か④と言われています。⑤以降の症状の場合は、できるだけ早めに手を打たなければ、外壁にダメージが入ってしまうこととなります。特に⑥まで進行した場合は、下地の補修等も必要となるケースがありますので、少なくとも⑤の段階までには外壁塗装を行っておかなければなりません。

外壁塗装を行わなかった場合の症状

 外壁塗装を行わなかった場合、塗膜による外壁の保護が機能していません。つまり、外壁を紫外線や雨から守ることができないという状態になります。そのまま放置しておくと、外壁から内部に雨水が侵入してしまいます。水分の侵入により、高湿の状態が続くと、木材が腐敗してしまうことにつながりますので、雨漏りや家の耐久性の低下につながる可能性が高くなります。ここでは、外壁塗装を行わなければどうなるかを順序立ててご説明します。

①塗膜による防水効果の低下

 外壁塗装を行わなければ、塗膜による防水効果は徐々に薄れてきます。そのため、塗りたての頃は、きちんと防げていた雨を防ぐことができなくなり、徐々に外壁や内壁に、水分が侵入してしまうこととなります。

②外壁塗装のひび割れ

 ①の状態では、防水効果が低下しているだけであるため、大量の水分が侵入することは、あまりありません。しかし、外壁塗装にひび割れが発生すると、そのひび割れから直接、雨等による水分が侵入してしまうこととなります。そのため、①の状態よりも、多くの水分が簡単に侵入してしまいます。

③外壁の反り

 ②の状態とほぼ同時期に発生するのが、外壁の反りです。外壁そのものが反ってしまいますので、外壁にとって、計り知れないダメージとなってしまいます。

④外壁内部の腐食

 ②の状態が続くと、外壁内部に水分がたまり続けることとなり、木材の腐食が始まります。このまま放置してしまうと、腐食により外壁が崩れる可能性も出てきます。

⑤雨漏り

 外壁が腐食することにより、徐々に屋根や外壁で水分を受けきれなくなり、水分が垂れてくることになります。これが雨漏りです。

⑥家の傾き

 家を支える木材部分が、水分により腐食してしまうと、最悪のケースでは家が傾く可能性が生じます。また、目に見えて傾きがなくても、少しずつ腐食によって変形することによって、家に隙間が生じてしまい、断熱効果が低下してしまいます。

外壁塗装のタイミング

外壁塗装工事を依頼するタイミングは、新築後10年程度経過した時点が一つの目安になります。ただし、南向きで日当たりの良い建物は、紫外線の影響を受けて劣化の進行が早くなるため、早めに外壁塗装をすることが必要です。建物の美観を保つためには定期的に外壁塗装をすることが不可欠ですので、工事代を積み立てておくことが望ましいです。日当たりの悪い北向きの建物も、外壁の塗装の劣化の進行が早くなります。

日当たりが悪いと湿気がこもって外壁にカビが発生します。外壁にカビが発生すると外壁が劣化するため、外壁がカビで黒ずんできて、とても気になるようでしたら、塗替えをお勧めいたします。建物の外壁にクラックが生じた場合も外壁塗装をすることが必要です。そのまま放置しておくとクラックは大きくなり、とくにモルタル外壁やALC外壁ですとまたそこから雨水が侵入して建物本体を痛める危険性が高まるため、早めに対処することが大切です。ただやはり1番は自分自身が納得いく時期が1番です。業者の謳い文句にはだまされないで、しっかりと知識を備えたり、知人に相談したりして備えてきましょう。(判断を焦らせる業者さんは、本当に多い業界なんです・・・)また建物の外壁を塗装する際には、屋根も同時に塗装することが望ましいです。外壁と屋根を同時に塗装すると、建物全体がピカピカになります。トータルの工事代も安くなりますので、外壁と屋根を同時に塗装することをお勧めします。屋根の塗装工事を行うと、塗膜に厚みがつき、雨漏り対策にもつながります。

建物の色んな外部要素にもよりますが、屋根の塗装工事を依頼するタイミングは、紫外線や雨水があたり、外壁よりも劣化が激しいです。雨漏り対策のためにも、屋根は大切になってきます。したがってなるべく気持ち早めのタイミングでの、塗装をお勧めいたします。

雨や風の影響を受けやすい場所といえば、外壁や屋根になります。そのため、家の屋根や外壁は、雨や風に負けることなく、強固でなければなりません。しかし、新築で建てた時点から、家の屋根や外壁は少しずつ劣化が始まり、そのまま放っておくと、次第に、雨や風にお住いが徐々に劣化していきます。

具体的には、外壁や屋根に使用されている素材は様々な素材がありますが、それらの内部には、木材が使用されているケースがほとんどです。建てたばかりの家や、しっかりメンテナンスがされている家は、雨や風、特に湿気について、屋根や外壁がさらされたとしても、建物の内部に水分を浸透させることはほとんどありません。しかし、メンテナンスがおろそかになっている家では、屋根や外壁が水分を抑えることができずに、建物の内部に侵入してしまうこととなります。水分が建物の内部に侵入してしまうと、建物の内部に使われている木材が湿気を吸収してしまいます。その状態が長く続いてしまうと、安心して過ごすことができなくなってしまうのです。

家を長持ちさせるためのメンテナンス

 家を長持ちさせようと思ったら、屋根や外壁から水分が建物の中に侵入するのを防止する必要があります。最近よく使用されているサイディングボードは、表面は、比較的水分を通しにくい素材ではあるものの、断面や裏側は水を吸い込みやすい特徴があります。

サイディングボードを使用した外壁というのは、1枚のサイディングボードで外壁を覆い囲っているのではなく、複数のサイディングボードをシーリングという糊のようなものでつなぎ合わせて使っていますので、気温によって伸縮してしまうと、シーリング部分に負荷がかかり、シーリングにひびや隙間が生じて、最終的にはそこから水分が侵入してしまいます。

そのため、サイディングボードそのものに水分を含ませないほうが、サイディングボードのダメージを最小限に抑えることができます。サイディングボードに水分を含ませない方法は、外壁塗装の一番の目的なのです。この防水加工というのが、サイディングにおける外壁塗装の一番の目的なのです。

外壁塗装は1度実施すれば大丈夫?

 外壁材に防水の膜を張る外壁塗装ですが、1度実施すれば、もう二度と実施しなくてもいいのかといわれると、そうではありません。塗料の膜も、長い間、雨や風にさらされていると、徐々に表面が劣化し、塗膜も剥げ落ち、その機能が低下してきます。そうすると、防水機能が低くなった部分から徐々に外壁材に水分は入り込み、最後には建物の内部にまで水が浸入することとなってしまいます。

そうならないためにも、塗料の膜が劣化し、機能性がなくなってしまう前に、再度外壁塗装を行う必要があります。この塗料の膜が劣化する時期は、環境によって異なりますが、凡そ、7年~10年といわれています。

塗料を塗りさえすれば、効果は同じ?

 外壁材に塗料を塗ることで、塗料の膜を作るだけなら、誰がやっても同じなのでしょうか。その答えは、「否」で、しっかりと高い品質を有する業者に依頼しなければ、その効果は全く異なってしまいます。

 業者によって異なるポイントとしては、塗料の膜の耐久性です。下地処理といわれる準備作業から、丁寧に実施している業者であれば、塗料の膜はしっかりと外壁材に密着し、剥がれてくる心配はありません。しかし、下地処理を雑に行っている業者であれば、塗料の膜がしっかり外壁材に密着せずに、全部ではないにしても、部分的に剥がれてくる可能性が高いです。

こういった業者は、相場より安い値段で工事を請けるため、依頼する時点ではお得な感じがしますが、早ければ1年程度で劣化が始まったという例もあります。そうなると、わずか1年で外壁塗装をやり直す羽目になってしまい、長期的な目で見ると、余計に高くつくことになってしまいます。ですので、外壁塗装については、工事料金が少し高くても、品質の高い業者に依頼するほうが、長期的には安く抑えることができます。

外壁塗装のDIYについて

1.下地処理

 外壁塗装を行う際には、塗装を行う前に下地処理を行わなければなりません。下地処理では、外壁についた汚れや古い塗装を洗い落とす高圧洗浄や、古くなった外壁の補修作業、金属部分のさび落としなどのケレン作業といったように、塗装を行う下準備となります。

まず、高圧洗浄ですが、プロが使用している高圧洗浄機とご家庭で所有している高圧洗浄機とでは、水圧に大きな違いがあります。そのため、ご家庭の高圧洗浄機を使用して高圧洗浄を行ったとしても、汚れや古い塗装を完全に落としきるのは難しく、どうしても汚れ等が残ってしまいます。

 次に、外壁の補修ですが、外壁のヒビ割れなど、大きく破損している場所は簡単に見つけることができますが、小さな傷や、これから痛みそうな部分をDIYで見つけるのは非常に困難です。また、補修に使用するコーキング等も、ホームセンターで購入できる素材の場合は、コーキング等の耐久性よりも、誰でも使用できるように使い勝手を優先していますので、補修後の耐久性は大きく低下します。

 この下地処理は、塗装を行う上で最も重要なプロセスになります。古い塗装や汚れをしっかり落とさないまま塗装を行うと、塗料は外壁材ではなく、それら古い塗装や汚れに密着しますので、外壁から古い塗装や汚れが剥がれ落ちる際に、新しい塗装も一緒に剥がれてしまいます。つまり、耐久性が大きく低下してしまうのです。耐久性が低いということは、その分、短期間で塗装を行わなければならなくなり、余計に費用が発生してしまうことになります。

2.足場の作成

 外壁塗装は低い場所だけの作業ではありません。家の階層にもよりますが、2階、3階の外壁や屋根にも塗装を行わなければなりません。そのため、外壁塗装を行う際には足場の作成は必須となります。しかし、DIYですと足場の作成を行うことができませんので、多くの方が脚立やはしごで外壁塗装を行っています。脚立やはしごで外壁を塗装すると、どうしても脚立やはしごの昇降が必要となり、きれいに塗装することができません。また、不安定な足場で塗装を行うことによって、転落などによる怪我にもつながってしまいます。いくら塗装の費用を安く抑えられるとしても、転落によって怪我をしてしまうと、治療費やお仕事の休業などによって余計な出費が発生してしまいます。

3.塗装

 DIYで使用する塗料は、ほとんどのかたが、ホームセンターで購入する塗料になるかと思います。そのため、ホームセンターで販売されている色でしか塗装を行うことができません。外壁のカラーリングにこだわる方は、ホームセンターで販売されている色で妥協しても、いずれ自分の納得できる色で再塗装したくなるかと思います。また、ホームセンターの塗料は基本的に1液型の塗料となっています。1液型の塗装は、塗料とシンナーを混ぜ合わせることなく使用することができますので、非常に使い勝手がいいのですが、耐久年数は2液型(塗料とシンナーを混ぜ合わせて使用する塗料)と比較すると、3年程度短くなるといわれています。つまり、ホームセンターで購入できる塗料は、安くて使い勝手がいい代わりに、耐久性が低いというデメリットがあるのです。

4.塗装の周期

 外壁塗装の周期は、概ね9年程度と言われていますが、これはプロがしっかりと塗装を行った場合です。DIYで行った場合には、どれだけきれいに実施できたとしても、プロの品質よりも低下してしまいます。また、使用する塗料の耐久性も3年程度短くなることから、3~4年で再度塗装を行う必要が生じてしまいます。

 DIYで外壁塗装を実施する場合、かかる費用は30万円~50万円、かかる期間は3か月程度と言われています。7年間で2回実施する必要がありますので、費用は60万円~100万円程度となります。一方、プロに外壁塗装を依頼すると、家の大きさにもよりますが、1回で100万円程度かかりますので、それでもDIYのほうが安いということになります。

5.DIYがお得?

 上記試算は、DIYが成功した場合の話です。全く知識の無い方がDIYで外壁塗装を行った場合、塗装の品質が低下するだけでなく、外壁材そのものにダメージを与えてしまうことも多々あります。例えば、劣化の激しい部分に高圧洗浄機で高い水圧の水をかけることで、外壁が破損してしまうといったこともDIYでは多数発生しています。

 失敗してからプロに依頼すると、失敗した部分の補修費用が追加で発生することもあります。そのため、安易にDIYで塗装することはおすすめできません。

参考:プロが教える!塗装工事の正しい工程と大事な目的